株式会社ファングリーのコンテンツディレクター・編集者 北桝です。
ファングリーはコンテンツプロデュースカンパニーとして、企業のブランディングやマーケティングに貢献する多様なコンテンツ制作を支援している会社です。なかでも、SEO施策としての記事企画・制作についてはさまざまな業界・業種の企業からご相談をいただき、現在まで多くの実績を積んできました。
このブログでは、近年ご相談をいただく機会が増えている「ヘルスケア領域」のSEO記事企画・制作について、AIO/LLMOの観点も踏まえ、ファングリーのノウハウをご紹介したいと思います。
SEO（AIO/LLMO/GEO）を行う以上、記事を検索結果の上位ないしAI Overviewsに表示させることが最も重要なのは言うまでもありませんが、そのためには検索エンジンやAIに「良質なコンテンツである」と認識してもらう必要があります。
特に、ヘルスケア領域の記事において忘れてはいけないのが、Googleの掲げる「E-E-A-T」という品質評価基準です。「Experience（経験）」「Expertise（専門性）」「Authoritativeness（権威性）」「Trustworthiness（信頼性）」の4要素から成り立ち、これらが高い水準にあるとみなされるコンテンツを高く評価するというものです。AIの普及が急速に進んでいるからこそ、改めて意識すべき観点と言えます。
ヘルスケア領域は、Google検索品質評価ガイドラインにおける「Your Money or Your Life（YMYL）」という人々の意思決定に影響を与えるとされるカテゴリに該当し、よりいっそうE-E-A-Tが求められています。そのため、記事の企画・制作にあたっては、いかに読み手に信頼を与え、正しく有益な情報を提供できるかがカギになるのです。
ちなみにAIO/LLMO/GEO対策（GoogleのAI Overviewsに表示させる対策）としては、Googleが以下のように明言していることから、現時点では従来のSEO対策をまっとうすることでAIにも評価されると考えられます。
（AIによる概要について）どのリンクが表示されるかは、Google のシステムにより自動的に判断されます。表示対象となるためにクリエイターがすべきことは特になく、Google 検索の基本事項に記載されているように、検索への表示に関する通常のガイダンスに従うだけで十分です。
引用：Google検索セントラル「AIによる概要とウェブサイト」
この前提を踏まえて、ファングリーがどのようにヘルスケア領域の記事企画・制作を行っているか、特に重要視している3つのポイントを具体的にご紹介します。
キーワード選びはSEO対策の要とも言えるポイントであり、それはヘルスケア領域においても例外ではありません。
まず、さまざまな医薬品やヘルスケアグッズを扱うドラッグストアの店頭を思い浮かべてみてください。初春には花粉症対策の抗アレルギー剤や鼻炎薬が目立つ場所に陳列され、夏が近づくと虫刺されの薬や熱中症対策の経口補水液、冷却グッズなどが並びますよね。これは特定の時期によく売れる商品をお客さんが手にとりやすい場所に置くことで、売上アップやお客さんの満足度につなげるための店頭販売戦略です。
日本は（温暖化による異常気象が起きているとはいえ）季節の移り変わりがはっきりしているので、気温・気候によって一般的な健康の悩み（ニーズ）も変化します。この変化を汲み取り、どの時期にどんなキーワードを対策するかが、ヘルスケア領域の記事企画では非常に重要です。
具体的には、「通年にわたってニーズのあるキーワード（通年性）」と「特定の時期にニーズのあるキーワード（季節性）」に分類して考えます。たとえば、腹痛や頭痛、腰痛は年間を通して悩んでいる人がいるはずですが、先ほど例に出した花粉症は初春に多くなる悩みです。
そのため、腹痛に関する記事は年間を通して一定の流入が見込まれる一方、花粉症に関する記事は3～4月に流入が集中し、他の季節には流入がガクッと減ってしまいます。この2つのキーワードをGoogleトレンドの過去12ヶ月の推移で見てみると、その違いがよくわかります。
特定の悩みだけに焦点を当てているメディアを除いて、ヘルスケア領域のメディアが安定した運用を続けていくには、流入の繁閑の差をできるだけ最小限にとどめなくてはいけません。そこでキーワード選びの際は「通年性」か「季節性」かを意識し、これらをバランスよく、計画的に対策することで安定した成果を出しやすくなります。
たとえば、月5本制作するのであれば、3本を通年性、残り2本を季節性のキーワードにするといった形です。また、記事は公開後すぐに上位に表示されるとも限らないので、そのキーワードの検索ニーズがピークになる時期の2～3ヶ月前に先駆けて公開しておくのが望ましいと言えます。
もちろん他の領域でも同様のことは言えますが、特にヘルスケア領域のメディアにおいては、このようなニーズの見極めを行ったうえで記事の企画に落とし込んでいます。
ヘルスケア領域の記事は、他のジャンル以上に科学的根拠に基づいた情報であることが重要になるため、専門機関などが発信する一次情報を参照して原稿をライティングしています。テーマによってはクライアント企業から研究調査や学会・カンファレンス資料などの情報を提供してもらい、それらをもとにライティングするケースもあります。
また、医薬品や化粧品などについて言及する記事の場合は、薬機法や厚労省の医療広告ガイドラインも考慮して誇張表現や主観的な表現がないか、特定の製品に対する誹謗が含まれていないかのチェックも重要です。
クライアント企業によっては、社内の専門部署による記事公開前のリーガルチェックを必須としているケースも少なくありません。その際に手戻りが多く発生するとスケジュールの遅延につながり、制作のサイクルがうまく機能しなくなります。決められた期間で品質を担保するため、原稿内の表現は指摘を受けないように前述のポイントに十分配慮した制作を行っています。
前述した「E-E-A-T」の観点で最も効果的なのが、医師をはじめとする専門家の監修です。専門家の視点から記事内容を精査してもらうことで、「読み手に信頼を与え、正しく有益な情報を提供する」という大前提を満たすことができます。
ファングリーでは、記事の内容を専門家に監修してもらうのはもちろん、記事に監修者のクレジット（プロフィール文・写真など）を記載するのも、専門性・権威性・信頼性を高める施策として行っています。
また、監修者によるコメントを記事に載せることで、独自性のあるコンテンツとして付加価値が生まれます。こちらはファングリーが運営するメディア「ひざ関節の悩み解消ナビ」の記事における監修医師コメントの例です。
引用：ひざ関節の悩み解消ナビ「【医師監修】ひざ軟骨のすり減りはなぜ起こる？おもな原因と治療方法、再生医療の効果を解説」
ファングリーの記事制作には、監修にかかる一連の対応（監修者のアサイン、ディレクション、監修者からのフィードバックの反映）を含んでいるため、一貫してお任せいただけます。一般的に医師などの監修者のアサインには時間がかかるものですが、確立された監修フローによってリードタイムを長引かせることなく対応が可能です。
ファングリーでは、株式会社富士薬品様が運営するオウンドメディア「すこやかナビ」の記事企画・制作・運用を支援しています。
メディアの月間PV数が数千しかなく、スムーズな運用を実現できていない状態のスタートから、飛躍的な流入の伸長、安定的な運用体制の構築につながった事例です。詳しくは、こちらの事例記事をご覧ください。
ファングリーは、私たちの持つノウハウを基盤に、クライアント企業様の課題や要望によって柔軟な制作体制をご用意できる点を強みとしています。ヘルスケア領域の記事制作をご検討中でしたら、ぜひ一度ご相談ください。