ファイメクス株式会社
タンパク質分解を作用機序とした、新規医薬品の研究開発を推進する創薬ベンチャー企業です。製薬業界で最も期待されている領域の一つである「標的タンパク質分解誘導剤」の研究開発で創薬イノベーションを実現します。
2018年にスタートアップとして設立されたファイメクス株式会社様。設立当初からスタッフが増えたこともあり、組織共通の価値観を確立し、浸透させる必要性を感じていらっしゃいました。
同時に、研究開発事業をスケールアップしていくにあたって、既存のコーポレートサイトでは国内外の大手製薬企業(パートナー企業)や求職者を含むステークホルダーへのアプローチが不十分であるという課題も抱えていらっしゃいました。
そこで、まずはCI(コーポレート・アイデンティティ)を成すMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を策定するため、外部の協力企業を検討されていたところ、当社にご相談をいただきました。
ヒアリングを通じて、MVVの策定とともに、ファイメクス様の市場優位性や独自の価値観を広く発信できるよう、ブランディングを軸としたコーポレートサイトのフルリニューアルをご提案しました。
また、サイトコンテンツの一つとして、研究開発内容の周知・理解を促進するCG動画の制作もあわせて行うこととなりました。
2022年6月 | 【CI(MVV)策定】 ・キックオフミーティングを実施。当社のセールス担当と編集ディレクターが参加 |
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2022年7月 | 【CI(MVV)策定】 ・ミッション・ビジョン・バリューをそれぞれ複数パターンご提案 ・ファイメクス様社内でご検討いただき、FIX 【ホームページリニューアル】 ・ご発注後、サイト制作のキックオフミーティングを実施。当社のセールス担当とWebディレクターが参加し、制作方針を含めた要件を双方で確認 ・上記を踏まえて要件定義書とディレクトリマップを作成。調整を経てFIX 【動画制作】 ・ご発注後、動画制作のキックオフミーティングを実施 ・当社のセールス担当と動画ディレクターが参加し、成果物のイメージや制作の流れを双方で確認 |
2022年8月 | 【ホームページリニューアル】 ・要件定義書とディレクトリマップを踏まえてコンテンツを整理 ・ワイヤーフレームを作成し、ご担当者様とのすり合わせ後FIX ・ドメイン・サーバーの動作確認を実施 【動画制作】 ・動画ナレーション原稿は大枠をファイメクス様ご支給いただき、枠に収まるように調整 ・絵コンテ作成。シーン切替などを細かく調整 |
2022年9月 | 【ホームページリニューアル】 ・サイトデザインに着手。まずTOPページのデザインをご提案し、サイトデザインの方向性を決定 ・下層はユニーク要素がある主要ページと下層デザインパーツを作成 ・サイト内テキストは事業の専門性を考慮し、原稿および英語翻訳文をファイメクス様よりご支給いただく 【動画制作】 ・サンプル動画作成。ご確認いただきながら調整 ・CG作成・編集 |
2022年10月 | 【ホームページリニューアル】 ・コーディング、WordPress構築 【動画制作】 ・ファイメクス様のお立合いのもと、スタジオにてナレーション収録を実施 ・CG動画にナレーションを反映 |
2022年11月 | 【ホームページリニューアル】 ・テスト環境にてフォームや各ページの挙動を確認 【動画制作】 ・化合物の動き方など、細かい調整を繰り返す ・ファイメクス様社内で最終確認いただき、FIX |
2022年12月 | 【ホームページリニューアル】 ・CI(MVV)とCG動画をホームページに反映 ・サイト公開 ・WordPress管理画面内の操作マニュアルを納品 |
2022年12月~ | 【ホームページリニューアル】 ・運用・保守を開始。PHP/WordPress/プラグインの更新 |
CIの策定においては、企業ブランディングを強化するため、あらゆるステークホルダーに対して、ファイメクス様の存在意義が明確に伝わる必要がありました。
そこで当社が保有する独自のフリーランスネットワーク「hitch+」から、企業ブランディングに強みを持つ専門ライターをアサイン。キーパーソン3名へのインタビュー取材を通してコピー制作を進めていきました。
創薬という専門性の高い事業領域において、いかにファイメクス様の優位性をわかりやすく打ち出すべきかを模索しながら、細部にわたる調整を重ね、最終的に「新しい薬、新しい希望、新しい時代。」というビジョンを筆頭にしたMVVができあがりました。
コーポレートサイトのフルリニューアルにあたっては、まずファイメクス様が実現したいことの整理から始めました。大きく分けると次の3つです。
これらに対して、ファングリーでは次の3点をご提案し、企画制作を進めていきました。
既存のコーポレートサイトにおいても主に研究内容について詳しく発信していましたが、国内外の大手製薬会社や研究パートナーなど、その分野に精通する人材でなければ理解が及ばないアプローチになっていました。そのため、いかに一般の方でも理解がしやすいかどうか、サイト上の導線も含めて最適化を図ることが重要なポイントでした。
特に、ファイメクス様の主要技術とも言える標的タンパク質分解誘導剤探索プラットフォーム「RaPPIDS™」については、CGを使ったモデリング動画を制作し、サイト上で公開しています。当社の動画ディレクターとファイメクス様との間で完成イメージの共有を図り、動画の尺やシーン数、ナレーションなどを細かく詰めていきました。
また、事業理解を深めるためのコンテンツとして「ビジネスモデル」を解説するページをご提案。資金調達やマネタイズのポイントをわかりやすく図解することで、創薬ビジネスに明るくないステークホルダーにとっても興味・関心が促せるようにしました。
国内外の大手製薬企業(パートナー企業)にリーチさせるため、サイトには日本語と英語の2言語を実装しました。特に主要ターゲットとなる欧米圏におけるウェブデザインや閲覧アクションの傾向を独自に分析し、日本語版とは異なるUIをご提案しました。
日本語版(左)はリード文などを駆使し、遷移先の内容を予測できる設計にしているのに対して、英語版(右)では直感的なラベリングとUIによってアクションを促す設計にしています。
ファイメクス様のプロジェクトでは、CI策定から始まり、コーポレートサイトのリニューアルやCG動画制作まで幅広くご支援をさせていただきました。
事業の専門性が高いため、ターゲットの設計を綿密に行い、それに対してどのような情報をどのように発信すべきかを検討し、コンテンツの拡充を図った点がこのプロジェクトの肝になったと考えています。
ご担当者様は海外で開催される学会に頻繁に参加されるなど、ご多忙を極めていましたが、密にコミュニケーションをとってくださったため、当社としてもスムーズに伴走することができました。
社会的な貢献性の高い創薬の分野で先進的なチャレンジを続けるファイメクス様において、今回の取り組みがブランディング強化のなかでさらに価値を発揮できるよう今後も支援させていただきます。