株式会社富士薬品
1930年に富山県で創業し、家庭用の配置薬販売業を開始。現在は埼玉県にグループ本社を置き、医薬品の研究開発・製造販売をはじめ、「ドラッグセイムス」を中心とした全国1,276店舗(2023年12月末現在)のドラッグストア・調剤薬局事業も展開している総合型医薬品企業です。
医薬品の研究開発・製造販売事業を手がける富士薬品様では、自社開発製品の認知拡大と販売促進を目的とした製品紹介サイトを運営されています。
この製品紹介サイトへの自然検索流入を増やすため、別の外部パートナー様と協働し、サイト内「すこやかナビ」において記事の定期更新に取り組んでいらっしゃいました。
しかし、外部パートナー様の記事品質が薬機法などへの配慮や文章表現の面で満足のいく水準ではないこと、また定期更新における運用・オペレーション面に懸念があるとのことで、これらの課題を解決できるリプレイス先を検討されていました。
ご相談の経緯を受けて、当社からご提案したのは現状の課題解決につながる制作体制の立て直し、および中長期的な運用を見据えた体制の構築・成果指標のモニタリングです。
具体的には、医師などの専門監修者アサインを含む高品質な記事制作はもちろん、記事の企画から公開、成果測定までの既存フローの改善によって、富士薬品様の社内確認などにかかるリードタイム短縮・人的リソース削減につながる体制の提供をご提案しました。
「すこやかナビ」の将来的な展望としては、自社開発製品の拡販にダイレクトに影響を与えるメディアへの発展を視野に入れていますが、まずは初期段階として、安定的に集客できる信頼性の高い情報発信に注力しています。
近年、ヘルスケア領域に社会的な興味・関心が集まるなか、日常生活で生まれるちょっとした健康の疑問や不安を解消するコンテンツは重要な役割を持ちます。Googleの検索品質ガイドラインでも、ヘルスケア領域のコンテンツは「YMYL(Your Money Your Life)」と位置づけられ、情報の正確性や信頼性が求められるカテゴリです。
当社ではコンテンツの品質を担保するために、以下のステップで企画制作を行っています。
STEP1:企画
検索クエリや検索結果画面(SERP)などからユーザーニーズや競合サイトの分析を行ったうえで、コンテンツの構成や方向性を決定
STEP2:原稿制作
コンテンツのトンマナや表記ルールなどを定義した独自ガイドラインに沿って、一般の生活者にとってわかりやすい記事を制作。記事はテーマごとにアサインした医師や管理栄養士などの専門家が監修
STEP3:公開後の効果測定
毎月編集会議を実施し、一定の成果指標にもとづくモニタリングの結果をレポート化。定量・定性の両面から現状を評価し、今後の企画方針などを協議
また、富士薬品様ではリーガルチェックを含む複数人での社内確認を行っているため、確認段階における手戻りを極力なくし、スムーズに進行できるように品質管理を行っています。
「すこやかナビ」は毎月一定の本数を定期更新しているため、品質の担保はもちろん、いかに富士薬品様の社内負担を減らし、安定的な運用体制が築けるかも重要なポイントでした。
たとえば以下のような取り組みによって、制作進行の効率化を図っています。
本取り組みの開始時は数千のPV数だった「すこやかナビ」ですが、約6ヶ月が経過した2023年夏頃には取り組み開始直後と比較し、メディア全体でおよそ45倍以上のPV数を計測できるまでに成長を遂げました。
一ヶ月の更新頻度としては決して多くはないものの、公開した複数の記事が検索上位に表示され、オーガニック検索によるサイト流入の確実な増加につながっています。
――当社のコンテンツ品質や対応面をどのように評価されていますか?
富士薬品様:
当社は医薬品や健康食品を取り扱う都合上、どうしても表現に制約が生じますが、その中でも丁寧に原稿の編集をいただいており、その対応力には大変満足しております。
――今後、当社に期待したいことは何ですか?
富士薬品様:
インターネット領域でのコミュニケーション機会がまだ十分ではない当社にとって、SEOコンテンツはお客様とつながるための重要な手段です。トレンド性や季節性に富んだ健康情報を、今後も一緒に思案・実現できたらと思います。
以前の制作体制を立て直し、品質の担保された記事コンテンツを安定的にご提供できる体制づくりから始まった本取り組みですが、比較的早い段階で成果が得られたことは、富士薬品様のご協力とご理解があったからこそと感じています。
着実に成果が見えてきているとはいえ、まだメディアとしては発展途上の段階にあります。さらなる成果を得るために試行錯誤が必要な場面も多くありますが、双方で意見を出し合いながら、当社のご提案も積極的にご検討いただけていることを非常にありがたく感じています。
通常の記事制作以外にも、富士薬品様がオフィシャルサポーターを務める大宮アルディージャとのタイアップ取材記事の制作などもご依頼をいただいていますので、今後もマーケティングやブランディングに関わる多様なコンテンツ制作のパートナーとして、富士薬品様のお役に立てるように取り組んでまいります。