パーソルホールディングス株式会社
すべての人たちが「はたらいて、笑おう。」を実感できる持続可能な社会の実現に向け、パーソルテンプスタッフ、パーソルキャリア、パーソルクロステクノロジーを主要中核会社とした、人と組織に関わる多様な事業を展開している。
パーソルホールディングス株式会社は、グループが提供する280超のソリューションを活用し、グループ会社の垣根を超えたBtoBマーケティングに取り組んでいます。なかでもリード獲得施策の一つとして行われているのが、コーポレートサイト(https://www.persol-group.co.jp/service/business/)における、SEOを意識したコンテンツマーケティングです。
今回は、本取り組みを主導している同社のグループ営業本部 法人マーケティング部 リードジェネレーション室の寺尾様、林様の2名に、プロジェクトマネージャーの北桝とセールスの椿がお話を伺いました。
パーソルホールディングス株式会社 寺尾様
北桝:御社とは以前よりお付き合いをさせていただいていましたが、新たに今年度からオーガニック検索による流入・コンバージョンを増やすための施策において、コンテンツ制作をご支援しています。お二人の所属するリードジェネレーション室は、現在どのような役割を担っているのでしょうか?
寺尾様:名前の通り、パーソルグループの売上・利益の最大化を目的とした顧客の獲得をミッションとしています。
ファングリーさんにご依頼しているオーガニック流入の施策に加え、Web広告や展示会、オンラインイベントといった複数チャネルの企画・運用を行い、良質なリード獲得を目指しています。ここでいう良質なリードとは、パーソルグループの事業会社に商談をトスアップし、成約に結びつくような見込み顧客のことです。
北桝:オーガニック流入の施策には、どのように取り組んでいますか?
寺尾様:グループ内の事業会社が提供するソリューションやサービスに興味のあるリードを獲得するため、パーソルグループの法人向けサービスサイトに記事コンテンツを公開しています。
事業会社のソリューションやサービスのバリエーションに伴い、扱うテーマが幅広いのが特徴ですね。一般的にパーソルというと、第一想起されるのはやはり派遣や採用といった人材系サービスなのですが、それ以外にもBPOやDX支援といったサービスもあります。その中から、たとえば今期の場合は営業系ソリューションや新規事業開発支援、ダイバーシティ推進など、注力する領域を決めて取り組んでいます。
北桝:当社にご依頼をいただいたのは今年度に入ってからですが、オーガニック流入の施策を始めたのはいつ頃なのでしょうか?
林様:2021年頃です。最初は法人向けのページがあるだけだったので、そこにとにかくSEOを意識したコンテンツを公開して、流入数を増やしていくことを目指していました。
北桝:取り組みを始めて早い段階から流入数は確保できていたのでしょうか。
林様:そうですね。もともとコーポレートサイトが基盤ということもあり、ドメインも比較的強く、一からサイトを立ち上げる場合に比べて、一定の流入数はコンテンツ公開とともに確保できました。ただ、流入はあってもコンバージョンにつながらなくて……。そこから後追いでCVR改善に取り組んでいった流れです。
パーソルホールディングス株式会社 林様
北桝:コンテンツの運用を始めてから4年ほど経っていますが、現在に至るまで継続的にコンテンツを制作・発信するうえで課題や困難に感じていることは何でしょうか。
寺尾様:一番に挙げられるのはリソース面ですね。特に昨年までは私と林だけでオーガニック流入の施策を担当していたうえに、それぞれ他の施策も兼務しているので、時間をフルで割けないという状況が前提にあります。また、昨年まで外注していたSEOの戦略立案を今年から内製化したこともあり、CVR改善などに着手しきれていないのが現状です。
北桝:SEOの戦略立案を内製に切り替えたのには、どのような背景がありましたか?
林様:先ほどお伝えした通り、オーガニック流入の施策には4年ほど取り組んできた実績があり、社内にノウハウが蓄積されてきたためです。内製化することで、よりスピーディーかつ効率的に施策のPDCAを回し、成果を拡大したいと考えています。
北桝:グループ内の有識者にインタビューした内容をコンテンツに盛り込んだり、グループが保有する調査データを引用したりなど、独自の要素で競合との差別化を図る取り組みが可能なのも、パーソルホールディングスさんならではだと感じています。
寺尾様:まさにパーソルホールディングスとしての強みは、事業会社の従業員が6万人以上いるなかで、多様なテーマの知見を持った人材が揃っていて、グループ内でアサインが可能なことだと思います。やはりコンテンツのEEATを意識するなら、現場を知っている人に話を聞いてコンテンツ化するのが一番ですからね。
調査データについても事業会社にシンクタンク機能があり、人材に関する調査を定期的に行っているので、これらを積極的に一次情報として活用したいと考えています。
北桝:先ほど社内リソースのお話がありましたが、社内で対応しきれない業務については当社のようなパートナー企業と連携しながら施策を進めていらっしゃると思います。パートナー企業を含めた体制づくりは、どのように進めていますか?
寺尾様:今期は最初から構想があったというよりも、手探りの状態から始めて、ようやく固まってきたという感じです。期初はファングリーさんも含めて数社にトライアルを依頼し、現在の体制に落ち着きました。
北桝:パートナー企業選びの基準は何でしょうか。
寺尾様:私としては基準が3つあります。一つはパーソルグループの事業を理解していただけていること。二つ目は、当社側がお渡しした設計や構成案の意図を的確に読み取っていただけること。最後はコミュニケーションが適切で、スケジュール通りの進行管理を行っていただけることです。今期はこれらを意識してパートナー企業さんにお声がけしました。
北桝:当社に依頼することのメリットは、どのように感じていらっしゃいますか?
寺尾様:やはり当社の意図が伝わりづらくて負担をおかけしているのでは……と思うこともあるのですが、理想通りのアウトプットに仕上げていただいている点です。私たちがあまり手を入れる必要がなく、社内の工数削減につながっていると感じています。
直近でも、メンテナンスでリライトしていただいた既存記事の順位改善が見られていて、1位を獲得できている記事もあります。私たちの負担が減り、さらに成果が出ていることに感謝しています。
林様:特に今年度は当社側のディレクションを試行錯誤しているなかで、ファングリーさん側の体制も柔軟に変えてくださっている印象です。ご担当の編集者の方も状況に応じて増やしていただいていますが、アウトプットの品質にブレがないので助かっています。こちらの要望を汲んでいただけている点がありがたいですね。
北桝:来年度に向けた展望をお聞かせください。
寺尾様:引き続き記事を増やして流入の母数を広げていきたいと考えていますが、一方で4年以上運用を続けてきたことで、特に人材系の領域などではとるべきキーワードは押さえているという側面もあります。そのため、ファングリーさんにもお力添えいただいている既存記事のメンテナンスにさらに注力し、順位とCVRの改善に取り組みたいですね。
また、記事を制作してメンテナンスして……という従来の取り組みだけに終始せず、新しい挑戦もしたいと考えています。今後もファングリーさんとはよきパートナーとして、一緒にナレッジを積み上げながら成果を最大化していければと思います。
林様:予算やリソースが限られているなかで、オーガニック流入の施策はコストを抑えてリードを獲得できる基盤となっています。現状はまだWeb広告やイベントなどで獲得したリードの割合のほうが高いのですが、オーガニック流入経由のリード数を底上げしたいというのが一番の展望です。
あと、やはりコンテンツは一つ制作するのに労力がかかるので、品質は落とさずに省力化する方法をもっと模索しないといけないですね。たとえば、先ほども話題になった調査データをはじめ、事業会社でも多くのコンテンツやノウハウを保有しているので、それらを活用するなどグループ全体で効率化を図りたいと考えています。
椿:さまざまな取り組みに対して柔軟に体制を構築できるように努めますので、これまで以上にお気軽にご相談いただけたら嬉しいです。当社からも事例を交えたご提案をさせていただきたいと思います。
北桝:来年度は成果創出を前提に、御社の省力化とコンテンツ品質向上の二軸を意識しながら取り組みますので、引き続きよろしくお願いします。