大手グループ会社の3社統合プロジェクト。
新たな価値提供の形を見える化し統合される運用に最適化。

パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社

グループ全体のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業のシナジーを最大化すべく、BPO SBUの事業を再編。「パーソルプロセス&テクノロジー(株)」「パーソルテンプスタッフ(株)BPO事業本部」「パーソルワークスデザイン(株)」を統合し、2024年10月に新会社としてスタート。

www.tjas.co.jp

プロジェクト概要

2024年1月末キックオフ。2024年10月1日の公開。

1.新会社のコーポレートサイト制作

対象サイト:https://www.persol-bd.co.jp/

2.採用サイト

対象サイト:https://www.persol-bd.co.jp/newgraduate/

対象サイト:https://www.persol-bd.co.jp/career/

3.会社パンフレット

※本記事ではコーポレートサイト制作について詳しくご紹介します。

問い合わせの経緯・ご相談内容

パーソルワークスデザイン株式会社様とサイト制作のお取引があり、コンペをご紹介いただきました。

当初はまだ新会社の社名、各社事業の再編形式などが未定の状態であったが、2024年10月1日の統合において、コーポレートサイトで統合後の新会社のブランド認知と信頼の獲得、そこから徐々に新会社全体のサービス認知およびWEB マーケの強化に繋げていきたいという意向がありました。

コーポレートサイトの役割と目指す姿

あらゆるステークホルダーから企業の理解、共感、信頼を得る

  • 理解:新会社の「魅力」と「強み」が伝わるコーポレートサイト
  • 共感:新会社の「想い」「ミッション」が伝わるコーポレートサイト
  • 信頼:新会社の「専門性」と「豊富な実績」が伝わるコーポレートサイト

上記のように、明確に役割と目指す姿をいただき提案する形になりました。

その他にも60ページを超えるRFPには、サービスラインナップやペルソナ、CMSに必要な機能など詳細に書かれており、お客様側のプロジェクトチームが多くの悩みを抱えているとともに、3社の統合ということから、各社留意しなければならない点が多く存在することがうかがえました。

提案のポイント

ユーザーが求める情報にスムーズに辿り着ける設計

90を超えるサービスラインナップ、それに紐づく事例や資料ダウンロードといった大量のコンテンツを、どうすればユーザーが探しやすくサイト内を回遊できるか。

理解、共感、信頼を元にコンテンツ案、ページ構成を設計

各コンテンツの役割を明確にし、サイトのコンテンツ、ページ構成に落とし込み。

各社ばらばらの運用を統合できるCMS提案

各社がマーケティング施策を実施しており、コンテンツも事例、コラム、資料ダウンロードなど、各社のサイトにばらばらのフォーマットで存在。これらを統合するにあたり、自分達である程度レイアウトを可変できるCMSを提案。

その他、弊社の品質がわかるようにデザイン案、SEO対策、体制やスタッフ紹介を行いお任せいただけることとなりました。

本サイトのポイント

お客様のブランドチームと協同し、新たな価値を見える化

新会社の強み、理念、目指す世界、ミッションなど、ブランドチームと協同し、デザイン案、ページ構成へ落とし込み。特にキービジュアルはアニメーションを制作するなど、一つ一つのコンテンツに時間をかけて表現していきました。

サービスカテゴリを軸に各コンテンツを分類し、検索性、回遊性を向上

ひとつの軸で各コンテンツを分類することで、ユーザーの興味関心に合わせて各コンテンツを絞り込めるよう検索性を向上させ、また関連記事表示などの内部導線を最適化。

これには、サービスを分類しカテゴリを作成することから始まり、プラスアルファ、サービス軸以外でコンテンツごとに追加のカテゴリやタグを定義。

あなたに合ったサービスがわかる、おすすめサービス診断

「業種」「部署」「課題」を選択すると、条件に合ったサービスを表示し、そのサービスの事例、資料ダウンロードページも回遊できるようにシミュレーションを構築。

ハートコアの標準機能をカスタマイズ。100以上のパーツを組み込み運用面でもこだわりを発揮

各社のコンテンツを統合し、さらに検索性を向上させ、運用も柔軟に、かつSEOにも強いサイトを求めていく中で、ハートコアの標準機能では難しい仕様をオリジナルで実現。

LLMOにおいても重要となる構造化データや、裏側のHTMLソースまで細かく定義し自動化されることも含めて実装。

さらに、コンテンツビルダーの機能を使って、ページの更新に使用できるレイアウトパーツを100以上制作し登録。

PMからのコメント:本プロジェクトのポイントと振り返り

少数精鋭でスピード重視の体制

【お客様主要メンバー】

  • パーソルプロセス&テクノロジー:PM、PL、運用担当者、コンサルタント
  • パーソルテンプスタッフ:マーケチームから2名
  • パーソルワークスデザイン:マーケチームから2名

他にも、主にパーソルプロセス&テクノロジー社のブランドチーム、情シスチーム、広報チームが参加。

【ファングリー主要メンバー】

  • 制作PM兼ディレクター:佐藤
  • 営業:田島
  • デザイナー:森山
  • ライター:宇佐美
  • コーダー:インサイトワン(外部パートナー)

【開発メンバー】

  • CMS構築:ハートコア社(開発PM1名、エンジニア4名)
  • インフラ構築:アイロバ社

※ファングリーの対応領域はインフラを除くサイトの制作、CMS開発支援を担当。

また、公開準備にあたり新規コンテンツの取材インタビュー、撮影、記事作成、記事移管も担当しています。
請負側の人数は必要最低限に抑え、コミュニケーションコストを削減し、かつ品質のばらつきが起きにくいように、最小限のメンバーで構成しました。

止まったら間に合わない、動かし続けるコミュニケーション設計

会社統合ということで、お客様側もプロジェクトチーム内で始めて一緒に仕事をされるようなケースであり、プロジェクト開始当初は足並みを揃えていく、軌道に乗せていくといったことがとても重要でした。

プロジェクトの進め方やタスク管理方法についてのルール作り、それぞれの役割整理などなど。

各人の得意分野や専門領域、責任範囲など、定例会を重ねる中で徐々にお互いを知り、良い空気感でプロジェクトが進行できるようになっていったと感じます。

それぞれが不安な点や、見落としが無いか、決めるべき事項が漏れていないか、双方で確認し、定例会においても「これで大丈夫か?問題ないか?」という確認をよくしていたので、大きなトラブルなく進められたと感じています。

スケジュールとしてはまったく余裕がなく、定例会を週に3回実施しながら進めていきました。コミュニケーションを取る機会を多く設けることができたので、それが一番公開を間に合わせることができた要因だと考えています。

各人のこだわりをできる限り実装

時間に余裕が無い中でも各人のこだわりが発揮され、ユーザーには見えない部分に相当な時間を使って協議、実装しました。もちろん優先順位を決めて対応していきましたが、各人のこだわりは確かにやった方が良いということばかりなので、断る理由がすべて時間や費用の制約となり、やれるところまでやってしまおうという考えで進めました。

小さいタスクでも、目的やゴールの共通認識を持つことが重要

今回のプロジェクトを通して、プロジェクトに関わるメンバーが目的やゴールの共通認識を持ち、常に会話できていることが重要だと実感しました。

プロジェクトを進めていくと決めるべき事項が沢山出てきます。その時に、小さいことでもなぜそれをやるのか、目的を明確にしておけば迷うことや、立ち戻ることも少なくなります。お互いに目的の共通認識を取れているかが大事だと思います。

お客様コメント

麻生様(当時プロジェクトマネジメントを担当)

「組織再編に伴う新会社のコーポレートサイト構築」ということで、ある程度の規模の構築が必要になり、ベンダーさん選定もコンペをさせていただきました。ファングリーさんご提案のCMSはかなり高額なものでしたがその分できる機能も多く、サイト訪問者が楽しめる要素が盛り込まれていたり、高いセキュリティ面や、事業規模が拡大するに伴いサイト更新者が大幅に増える予定でしたので、権限の切り分けが細かくできる点などもCMS選定のキーになりました。

「新会社のコーポレートサイト構築」でしたので、プロジェクトの要所要所で経営会議で役員の承認を取らなければならず、その度に修正や要件変更なども発生しましたが臨機応変にご対応いただけました。何よりもミーティングの頻度を数多く設定いただいたことにより認識違いも発生せず、コミュニケーションも円滑に取れたことがプロジェクト成功の最大の要因でした。ディレクターの佐藤さんがいなかったらこのプロジェクトは期間内に終われなかったと思います。また、度重なる修正や不具合にも根気よくご対応いただいたデザイナー・エンジニアの方々にも感謝しかありません。ありがとうございました。

宮城様(当時プロジェクトリーダーを担当)

コーポレートサイトのデザイン~コーディング、実装まで0からの構築を約10か月で完遂してくれました。関係者が多く、デザインやコーディングの訂正が何度も入ったにもかかわらず根気強く対応していただき、また技術的な話になりやすいツールベンダーとのやり取りも、間に入り、噛み砕いてお伝えいただいたことにより、ミスコミュニケーションが減り、スムーズに構築ができました。また、プロジェクトの管理においてもタスクを細かく洗い出し、常に最新の状態で進捗が更新されていたおかげで、安心してご依頼することができたと思っています。大変助かりました、また機会があればぜひお願いしたいです。ありがとうございました。

PM総括

バックログの課題(チケット)が1000を超えたのは初めてでした。

一つ一つのチケットでやり取りをしている場合もあり、今振り返っても、当時の自分はよくディレクションできたなと思ってしまうところがあります。

プライベートも含めて2024年の大部分をつぎ込んだプロジェクトとなりました。

その分、このプロジェクトの経験は自身の成長に大きく繋がりました。プロジェクトマネジメントの理解を深めることができたと同時に、サイト制作に必要な周辺知識もアップデートされたと感じます。

ご協力いただいた方々、本当にありがとうございました。