ライティングを代行・外注する前に
押えておきたいノウハウまとめ

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投稿者:USAMI HIROYUKI
  • 「自社サイト・メディアを検索で上位表示させたい」
  • 「資料請求や問い合わせの数を増やしたい」
  • 「価値のある情報を発信して企業の信頼性を高めたい」

近年ではこういった事情から、記事コンテンツの制作・ライティングを取り入れたコンテンツマーケティングに取り組む企業が増えてきています。しかし「頑張って取り組んだ」からといって、必ずSEOやPV数やCV数といった成果につながるわけではないのが悩ましいところ。覚悟を決めてコスト(スタッフの時間や外注・代行費)をかけてみたものの、成果が出ずに頭を抱えている――という経営者や事業責任者、Web担当者の方も少なくないのではないでしょうか?

事業やサービスをどんどん拡販させたい、そのために無駄なく記事コンテンツの制作を進めていきたいという場合、ライティングの代行・外注は有効な手段になります。しかし、アウトソーシングした記事が「枯れ木も山のにぎわい」になってしまっては意味がありません。

そこで今回は、ライティングを代行・外注する前にあらためて理解しておきたい「重要事項(ノウハウ)」についてご説明します。

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目次

【重要事項1】ライティング代行のメリット・デメリット

記事を制作するにあたっては、社内のスタッフがライティングをする「内製(インハウス)」と、外部のスタッフにライティングを依頼する「外注」という2つのアプローチがあります。どちらも一長一短ですが、ここでは外注・外部にライティング代行をお願いするケースのメリットとデメリットを見ていきましょう。

ライティング代行の主なメリット

効率よくコンテンツの数を増やせる

一番のメリットが、コンテンツの数を増やしやすい点です。内製で1つの記事作成に3時間かかっていたのが、外注化によって30分になる可能性もあります。「集客のために記事コンテンツを大量に作成したい」「Webにアップしたい日まで時間がない」といった場合には、ライティング代行サービスの活用がおすすめです。

空いた時間を戦略策定や販促などに使える

アウトソーシングによってライティングにかける時間をカットすれば、空いた時間を自社メディアの戦略策定やプロモーションといった「重要な未来の一手」のために使うことができます。1人で複数のタスクを抱えている担当者の場合は、今後の事業や直接の集客に影響するタスクに時間を使うほうが得策と言えるでしょう。

ライターが持つ専門性やノウハウを活かせる

世の中には、特定のジャンル・業種・サービスの知見を持ったライターも多くいます。ニッチな業種や高度な知識を問われる領域の記事でも、理解のあるライターならユーザーに合った記事を書いてくれる可能性が高いでしょう。経験豊富なプロのライターが持っている、文章構成や表現に関するノウハウも記事に活かせるはずです。会社によっては、キーワード選定から行ってくれる場合もあり、自社サイトのSEO改善も行えます。

ライティング代行の主なデメリット

外注するための手間や外注費などがかかる

ライティングを誰かに依頼すると、そのぶん外注費がかかってしまいます。また外注するにしても、どんな要件で、どんな基準・レベル感で、どんな内容の記事を書いてもらうのかをライターや担当者に正しく伝える手間は省けません。外注費だけでなく、依頼に使った自身やスタッフの時間(=人件費)もコストとしてかかっていることをお忘れなく。

ディレクションが難しく、内製より制作意図がずれやすい

「ディレクション」とは、制作における指導・指示・監督業務全般を指す言葉です。自分で書く場合は問題ありませんが、誰かにライティングを代行してもらう場合には、「意図がずれた納品物があがってくるリスク」があると覚えておきましょう。方向性や表現に納得できないなら修正が必要で、手間やアップまでの時間がさらにかかってしまう可能性があります。

「ぴったりのライター」を見つけるのが難しい

世の中にはフリーランスのライターやライティング代行会社が無数に存在しています。選択肢は豊富にありますが、その中からニーズに合った「ぴったりのライター」を見つけるのは至難の業。相性の良いライターに出会えればライティング代行のメリットは大きい反面、そこにたどり着くまでに時間がかかってしまう可能性があります。

【重要事項2】ライティング依頼前に徹底すべき3つのこと

ライティング依頼前に徹底すべき3つのこと

前の章でお伝えしたように、ライティング代行サービスの活用にはメリットとデメリットの両方があります。それを踏まえたうえで、ライティングを依頼する際には以下を徹底するようにしましょう。そうすれば、アウトソーシングによるデメリットが減ってメリットが増えるはずです。

マーケティングにおける実績を確認する

基本的に記事の作成は「手段であり目的ではない」ので、ただ記事をライティングしただけでは意味がありません。多くの企業・メディアは、「PVやセッションの増加」「SEO強化」「CVの獲得」「店舗への集客」などを目的にしています。これらの達成を目指すなら、過去のマーケティングにおける実績を確認するのが近道です。コラム記事でも、取材記事でも、LPでも、メルマガでも、SNSでも、自社にとって意味のある記事を作ってもらえそうか、必ず実績をチェックしましょう。

できること・できないことを把握する

複数の会社に見積もりを取る作業を「相見積もり(アイミツ)」と言いますが、相見積もりには相場感を把握できる以外に、その会社やライターのできること・できないことを確認できるというメリットもあります。ネタ探しや構成案(起承転結)の作成まで任せられるのか、短納期でも対応をしてもらえるのか、大量の依頼でも大丈夫か、どこまで修正してもらえるのか……。任せたい作業が多い場合は、それだけ対応範囲が広いアウトソース先を選ぶ必要があります。

事前にヒアリングのための時間を取ってもらう

記事制作は大前提として、アウトソーシング先のライターや会社は「自分たちが期待している成果」や「実現したいこと」をまったく(ほとんど)分かっていない状態からスタートします。急いでいても、まずはしっかり自分たちのことを理解してもらう時間を作りましょう。そうすることで以降のコミュニケーションコストが減り、手戻りなども少なくなるはずです。ヒアリングでは、記事を作る目的、用途、獲得したい見込み顧客のデモグラフィックデータ、アクセスが多い時間やデバイス、ユーザーに期待するアクションなどをできるだけ詳しく伝えるようにしてください。

【重要事項3】読者ターゲットを設定する3つのメリットとキーポイント

記事コンテンツを作成するにあたって、読者ターゲットを設定することは非常に重要です。また、読者ターゲットは、「ペルソナ」というマーケティング用語に言い換えられます。ペルソナは、「提供する商品やサービス、コンテンツのターゲットとなる典型的なユーザーモデル」という意味です。記事の読者の年齢、性別、居住地、職業、年収、趣味、家族構成、ライフスタイルなどを具体的に設定して人物像を明確にすることが、マーケティングを成功させるうえでは欠かせません。

しかし、実際には、「やり方が分からないのでやっていない」「忙しくて大まかにしか作成していない」という実務担当者も意外に多いのではないでしょうか。 ここではあらためて、ライティング依頼の前にペルソナを設定するメリットとその方法について見ていきましょう。

メリット1:ユーザー心理に沿った記事が作れる

ライティングに慣れていないと、「伝えたい情報を詰め込み過ぎてしまう」「とりあえず書き始めたがうまくまとまらない」といったミスをしがち。この傾向は、文字量が増えるほど顕著になります。詳細なペルソナがあればユーザーに必要な情報が明確になるので、情報を無駄に付け足したり、伝えたいことが伝わらなかったりするリスクを減らせます。つまり、「最後まで読んでもらえる記事」「問い合わせなどにつながる記事」になりやすいということです。

メリット2:文章のテイストがブレないので信頼感が高まる

「年配ユーザーなら丁寧な表現、若者ならフランクな表現を意識する」「男性ならデータなどを用いてロジカルに説明し、女性の場合は感情に訴える表現を」。こうしたライティングのノウハウも、ペルソナ設定があってはじめて活かすことができます。ペルソナを意識して書くことでトーン&マナーを守ることができ、を守ることができ、文章のテイストやトーン&マナーが統一されているサイト・メディアは「読みやすい→信用できる」と感じてもらいやすくなります。

メリット3:プロモーション効果が高まる

サイト内ページやLPなどでプロモーションをする際、問い合わせや予約、商品購入などをしてほしいユーザーに振り向いてもらうには、できるだけそのユーザー像を絞ってピンポイントで訴求する必要があります。「できるだけ多くの人に届いたほうがいいのでは?」と思うかもしれませんが、ターゲットが曖昧なキャッチコピーや文章は誰の感情も動かせず、毒にも薬にもなりません。プロモーション効果が高まるかどうかは、「ペルソナ次第」と言えます。

ペルソナを設定する際のキーポイント

  • インターネット上でフォーマットを探してみる
  • ユーザー像から行動パターンを想像してみる
  • ユーザー像に近い人に実際に聞いてみる

ペルソナの項目に「決まり」はありません。インターネット上でいくつかフォーマットを探してみて、使えそうなものを活用すると効率的です。実際にペルソナを設定する際は、イメージに合ったプロフィール写真も選んでみましょう。

ペルソナの設定で重要なのは、ユーザー像から行動パターンを想像すること。例えば、「健康を気にする夫のために情報を集めている主婦」と「自分の健康維持のために情報を集めている夫」ではライティングの表現が変わってきます。

想像することも重要ですが、ユーザー像に近い人に「どのような行動をするか」「どういう基準で商品などを選ぶか」などを聞けるとベターです。実際に話を聞くことで、思い込みを解消したり、想定ユーザーの新たな一面を知ることができたりします。

【重要事項4】記事制作で「信頼」を勝ち取るための2つの方法

記事制作で「信頼」を勝ち取るための2つの方法

著作権を侵害するコピーコンテンツが大量生産されたり、信憑性が疑わしい記事が多数投稿されたりした問題を覚えているという方は多いでしょう。しかし、これらは過去の話ではなく、現在も完全にはなくなっていません。インターネット上には依然として、「正しい情報」も「そうでない情報」も入り混じっているのです。企業がマーケティングツールとしてWebサイトやWebメディアなどを活用したいなら、そうした状況の中で「このページ(メディア)は信頼できる」と思ってもらうことが欠かせません。

こちらでは記事を読んだユーザーに信頼してもらうための2つのアプローチについてご説明します。

「情報」の側面から信頼性を高める

ひとつめは、正確な情報を提供することで信頼性を高めるという方法です。高い専門性が求められる場合は監修者をアサインするのが確実ですが、監修者のアサインには安くない費用が(ライティング代行とは別に)必要になります。「そこまでではない」というケースなら、メディアとしてのレギュレーション(制作ポリシー)をしっかり定めましょう。例えば、以下のような感じです。

  • 記事の参考にする場合、権威ある機関や大手企業、調査会社が発信した一次情報や、信頼できるメディアが報じた二次情報を優先する。Wikipediaや個人ブログは参考にしない。
  • 信頼できる根拠・データを用いることなく、他社や他人、他のサービスを否定する記事は書かない。
  • 情報を引用する場合は出展を必ず明記し、URLを併記する。
  • 記事を納品する際には必ず第三者による校閲を実施する。

「表現」の側面から信頼性を高める

もうひとつが、読み手に不安を感じさせない文章表現によって信頼性を高める方法です。いくつかの記事を読んでみて、表記が揺れていたり(「おすすめ」「お勧め」など)、主語がバラバラだったり(「私」「当社」「弊社」など)、日本語が支離滅裂だったりしたら、信頼できませんよね? 細かいですが、ライティング時はこういった点にも気を遣う必要があります。

  • 数字、アルファベットは半角にし、「」、()、!、%、?などの記号は全角で統一する。
  • 見出しは30文字以内、1段落は200文字以内とし、適度に改行を入れる。
  • テイストは「です・ます」で統一し、「だ・である」は使用しない。
  • 形容詞や動詞は漢字にし、副詞や助動詞は平仮名にする(「~が欲しい」「~してほしい」)

【重要事項5】ライティング代行先に納品後フィードバックをする3つのメリット

記事制作・ライティングを代行するなら、しっかりとコミュニケーションをとって認識をすり合わせておく必要があります。もしある企業・ライターにライティング代行を継続して依頼したいなら、納品が完了した記事に関するフィードバックを行うようにしましょう。

  • 「時間をかけて終わった案件のフィードバックをする意味って何?」
  • 「次のプロジェクトが控えていて忙しいのでやりたくない」
  • 「以前はやっていたけど、形骸化したのでやめてしまった」

手間がかかるフィードバックには、さまざまな意見があるかもしれません。しかし、フィードバックをすることには以下のようなメリットがあります。

ディレクションや修正の負担が減っていく

依頼の完了時にフィードバックをしていると、依頼を繰り返すにつれてディレクションや修正にかかる時間が減っていきます。制作におけるディレクションや修正の負担が増えれば、おのずと利益は出なくなっていくもの。都度のフィードバックによって、「イメージ通りのものがすぐ上がってくる状態」を作るのが得策です。

ライターが手厚く対応してくれるようになる

フィードバックは、定期的なコミュニケーションの一環です。日頃から細かくフォローしていると、代行先のライターの中での満足度が高まり、案件の重要度や優先順位も上がっていきます。そうして「重要度の高い発注先」になれれば、短納期での納品や「指示書には記載がありませんでしたが調べておきました」といった“助かる対応”をしてくれる可能性が高くなるでしょう。

成果が出やすくなる

「この記事が検索で上位表示された」「この記事から問い合わせを獲得した」といった内容までフィードバックしておくと、代行先のライターの中でSEO向上やCV獲得に対する意識が高まるので成果につながりやすくなります。アナリストがいる場合は、アクセス解析レポートを共有するのもよいでしょう(ただし情報管理にはお気を付けください)。

まとめ

まとめ

コンテンツマーケティングに取り組んでいる(取り組もうとしている)企業にとって、ライティング代行サービスは業務効率化や成果創出を手助けしてくれる有益な選択肢です。

しかし、記事作成は「手段」であり「目的」ではありません。重要なのは、成果を出すこと。ライティングの代行・外注を検討する際には、「コンテンツマーケティングの実績があり、クライアントと同じ視点で成果を追い求めてくれるパートナーを探す」という視点を持つことが大切です。

マーケティング視点を加味して記事制作を推進する「コンテンツディレクター」やアウトプットの品質をコントロールしてくれる「編集者(エディター)」がいるライティング代行サービス会社なら、貴社のプロモーションやマーケティング活動を効率化できるでしょう。

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この記事の投稿者

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HIROYUKI USAMI

コンテンツディレクター/ライター

前職はスポーツ系週刊誌の編集者。現在は週2日休めること、DAZNが台頭したことなどから、当時よりもスポーツ中継を満喫する日々。やるほうはからっきしなので、体力の低下が著しい。自分の仕事をママ友・パパ友にうまく説明できず、コンテンツディレクターとは何者かを自問自答する日々。

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