Google Japanは2018年7月5日、動画共有サービス「YouTube」の広告主向けイベントを千葉県浦安市で開催し、2017年の成果を発表しました。日本語版の提供開始から10年たった2017年は、18~64歳のネット人口の82%が視聴したYouTube。
YouTubeの世界の月間ログイン視聴者数は19億人で、日本でも6200万人と多くのネットユーザーが動画に注目していることがわかります。
Youtube公式ブログからも、Youtubeに投稿されている動画は1%しか見られていないという発表もあり、99%は視聴されていない状況で再生されぬままの状態…。
自社の動画をつくったものの、サービス名や地域名、商品名で検索しても検索結果にでてこないといった結果は避けたいものです。
今回はこのような結果を招かないため、YouTube動画のSEO対策について自社の実績を踏まえながら紹介します。
Table of Contents
YouTubeに投稿されている動画の99%は視聴されていない。つまり、世の中の誰からも観られていない動画にならないために検索表示上位の目立つ位置への動画を表示させることや、複数のキーワードでの検索の際に動画が表示されることが大切です。
Googleの検索は日々ユーザーに使いやすい設計に変化されていて、検索キーワードによってはwebサイト内のページよりも動画の情報が有効ということから、YouTubeの動画が検索欄よりも上部にくる場合もあります。
※2019年5月29日Google検索画面
YouTubeのSEO対策をすることはYouTubeのプラットフォーム上での検索上位表示だけではなく、
・Googleでの検索の際の表示
・Google検索での動画カテゴリでの表示
といった思わぬところでのユーザーへ自社のことを知ってもらえる効果が期待できます。
いまやwebサイトのSEO対策同様にYouTubeのSEOも対策しておくことがマーケティングする上で必須な条件ではないでしょうか。
しかし、上位表示の対策はどう行うべきなのかがわからないという方のために、次項からYouTubeのSEO対策ポイントを紹介します。
Webサイト同様にYouTubeにもタイトル、紹介文(サイトでいうディスクリプション)、タグがあります。またwebサイトとは違うものとして、ハッシュタグ、サムネイルの設定もあり、以上の設定を充実化させることがSEO対策へとつながります。
タイトルには、SEO対策の対象となる上位表示を目指キーワード。たとえば”見込み客 リスト”というキーワードがターゲットならば、”見込み客リストを作る方法”のようなタイトルになります。
タイトルはウェブページの内部対策と同様にとても重要で、キーワードはタイトルの先頭付近に配置させます。さらに、クリック率を高めるために、クリックを誘発するようなフレーズをタイトルに加えます。
Google、YouTubeのエンジンは動画の内容から、すべてを判断することはできません。
そのため、紹介文はユーザーに動画の情報を説明するだけではなく、Google、YouTubeに自社の動画はどのようなものかを説明する非常に大事な項目になります。
1.紹介文の冒頭は、自社サイト、サービスへのリンクを設置。
2.紹介文の”もっと見る”を押さなくても、概要を伝えられる文章にする。
3.SEO対策したいキーワードを文章冒頭50文字に使用する。(3~4回使いたい)
4.紹介文は最低でも500文字以上入れるほうがSEO対策として有効です。
5.他の自社動画へのリンクを設定して、導線をつくる。
このような文章をつくることがYouTubeのSEO対策に有効するだけではなく、他社動画の関連動画として表示されやすくなります。
タグは、GoogleとYouTubeに動画の内容を伝えるための設定です。他の動画のサイドバーで関連動画として表示される効果もあるので、細かい設定が必要になります。
上位表示できている類似動画と同じタグを設定し、関連性が高いことをアピールすることもSEO対策には有効です。
ファングリーでは、YouTubeマーケティングツールをChromeアプリに入れて競合のタグを分析しています。YouTube公認のツールです。
vidIQ Vision for YouTube
無料版もありますので、お勧めです。
※無料版での使用画面
最近、設定に追加された項目です。こちらはタグと違い3つまでの設定となるため、ユーザーが検索しそうなキーワード、より対策の優先度の高いキーワードを設定します。
ハッシュタグはタイトルの上部に表示され、リンクとしての機能を持ちます。そのため、同じテーマの動画に合わせ、見つけてもらいやすい導線をつくることも重要です。
サムネイルにこだわることで、動画のクリック率は非常に改善されます。
ただ動画の内容と違うサムネイルでは、ユーザーに勘違いを生み、視聴時間の短いユーザーが多く生まれるだけです。
動画の内容に合った、高画質でシンプルに、スマホでも視認できるテキストとブランドロゴの入ったサムネイルを設定しましょう。
webサイト内のページにYouTube動画を設置した際でも、サムネイルが興味の湧く内容であればクリック率は上がっていくでしょう。
※ファングリーの親会社、ブランディングテクノロジーのサムネイル事例井野歯科クリニック
SEO対策ではありませんが、自社の他の動画へリンクさせたい場合にはカート機能を使用します。詳しい内容はYouTubeヘルプの動画がわかりやすく説明しています。
ファングリーではwebサイトではサジェストキーワードや関連キーワードも含めますが、YouTubeのSEO対策ではキーワードプランナーもしくはGoogleトレンドを使用しています。
例えば今回の記事でより多くの人にYouTubeのSEO対策について知ってほしい場合、
「動画 SEO」「YouTube SEO」どちらが多く検索されているのかを確認して、キーワードの使い方を決定してきます。
※2019年5月29日に実際に分析した画面
動画ができたらYouTubeにアップします。そこでファイル名は関連するキーワードを含めてください。こちらは英語が有効なようです。今回の場合は「youtube_seo.mp4」となります。
一概に動画の設定を充実させたからといって、どんな動画でも上位表示できるわけではありません。動画の内容や投稿の頻度などもSEO対策には必要になります。
では、どのような動画をつくればSEO対策をより有効にできるのでしょうか。
YouTube内の評価だけではなく、YouTube外からの評価も重要な評価となります。
・SNS(Instagram、Twitter、Facebook)でのシェア
・アンカーテキストによる被リンク
を増やすため、視聴者が人にシェアしたくなる動画コンテンツを作成しなければなりません。ただ闇雲につくられた動画ではいけないということです。
動画が再生された時間の総数を視聴時間といいます。いくら再生が多い動画でも、すぐに離脱してしまう内容ではSEO対策に効果はありません。
大事なのは視聴時間を上げることです。再生数×視聴維持時間を気を付けることがSEO対策へとつながります。
多くのユーザーに観ていただくためにwebページへの設置、SNSシェアを行い再生数を伸ばし、動画コンテンツの内容にこだわり視聴維持率を伸ばすことが最もSEO対策に有効で上位表示を狙えるポイントとなります。
動画のYouTube内評価も大切になります。YouTubeはユーザーがコメント、お気に入り、評価をできる機能があるのですが、より多くのユーザーから良いアクションを得ることが大切です。
1本の動画を気に入っていただくだけではなく、チャンネル登録をしていただき、発信するチャンネルそのものを気に入っていただくこともSEO対策に影響はあります。
ファングリーでは、ファングリーのチャンネル内でのYouTube設定またはクライアントのYouTubeチャンネルで動画投稿の設定を代行しています。
設定の中にはもちろん紹介したYouTubeの対策も含まれています。
今回は地域×○○の代表としてわかりやすい歯科医院様での実績をご紹介します。
スター歯科の動画へのリンク
かしわ歯の国デンタルクリニックの動画へのリンク
すぎもと歯科クリニックの動画へのリンク
西村歯科医院の動画へのリンク(1位の動画対象)
※検索はすべて2019年5月29日
Google検索の動画カテゴリでは、YouTubeの動画を設置したwebサイトページが表示されます。「練馬 歯医者」1~3位を獲得しています。
すずしろ歯科の動画設置ページ(1位対象)
ユーザーは様々なツールで情報を取得する時代になりました。
SNS(Instagram、Twitter、Facebook)、Google検索(yahoo!など同様)、MEO、YouTubeと企業はどのチャネルの特性が自社にあっているかを把握し、各チャネルでの宣伝と対策を行う必要があります。
今回紹介したYouTubeのSEO対策でも自社のwebサイトへの誘導や、動画コンテンツそのものからの自社サービスへの興味を獲得するチャンスがあります。
Webサイトだけではなく、YouTubeでのSEO対策も意識して取りこぼしを防止しましょう。
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