“30年後”を見据えたブランディングを意識して
産婦人科の7つのWebサイトを全面リニューアル

医療法人社団マリア会

神奈川県横浜市で産科・婦人科・麻酔科・乳腺外科・小児科を標榜する「聖マリアクリニック」を開院している医療法人社団。東戸塚駅にある本院をはじめ、横浜駅、東戸塚駅、戸塚駅、上大岡駅、センター北駅に計7院を構えています。分娩施設を備えた本院では無痛分娩を特長とし、周辺地域にお住まいの方を中心に、多くの妊婦が安心して出産に臨める体制を整えています。

https://stmc.jp/

問い合わせの経緯・ご相談内容

医療法人社団マリア会様では、運営する産婦人科クリニック7院それぞれのWebサイトを持っていましたが、サイトデザインが統一されていない点や分院ごとの差別化を図れていない点、サイトコンテンツが整理されておらず特長が伝わりづらい点など多くの課題を感じていました。

また、Webサイトの更新作業を行える担当者が一名しかいないため、更新性と業務効率の面からも不便があったことから、7つのサイトすべての一斉リニューアルを検討されていました。

サイトリニューアルに際して制作会社の選定を進めるなかで当社にも引き合いがあり、複数社で行われていたコンペに参加させていただくことになりました。

ご提案の流れ

当社のWebサイト構築はブランドクリエイティブ事業の一環として、ブランディングを軸としたソリューションをご提案している点が大きな特長です。

医療法人社団マリア会様の課題に対しても、同法人がこれまで培ってきた対外的なイメージや信頼感をWebサイト上に表現するため、プロジェクトの方針と制作コンセプトをご提案させていただきました。

プロジェクト体制図

プロジェクト体制図

プロジェクトの時系列

2022年2~4月 ・お問い合わせ後、複数社によるサイトリニューアルのコンペに参加し初回ご提案を実施。ご意見やご要望に応じてご提案内容と費用を調整
2022年5月 ・正式なご発注後、サイト制作のキックオフミーティングを実施。当社のセールス担当とディレクターが参加し、制作方針を含めた要件を双方で確認
・上記を踏まえて要件定義書とディレクトリマップを作成。調整を経てFIX
2022年6月 ・要件定義書とディレクトリマップを踏まえてコンテンツを整理し、ワイヤーフレームを作成。ご担当者様とのすり合わせ後FIX
・ドメイン・サーバーの動作確認を実施
・サイトに使用するスチール撮影を実施。ディレクターとフォトグラファーが7日間の撮影日数で全7院の院内設備と外観、30名ほどの医師・スタッフ撮影を担当
2022年7月 ・各サイトの軸となる本院TOPデザインと分院デザインコンセプトのご提案。ご担当者様・理事長様とのすり合わせ後FIX。下層ページを含めたデザイン制作を進行
・医療広告ガイドラインに留意しながらサイト内コンテンツの原稿作成を開始
2022年8月 ・デザイン、原稿の確認とすり合わせを行ったのちFIX
2022年9~10月 ・コーディング、テストアップ、検証を実施。検証サーバーにてご担当者様に確認
2022年10月末 ・全7院のサイトを公開

ソリューション

クリニック7院を印象づける“シンボルフラワー”を模したデザイン

マリア会様が課題と感じていた分院ごとの差別化については、それぞれのクリニックにシンボルフラワーとメインカラーを決め、それらをあしらったデザインをご提案しました。

聖マリアクリニックは、品性を感じさせる英国調の外観やインテリアが特徴的なクリニックです。内装にノーブルな花柄の壁紙を使用していることもあり、すでにあるクリニックのイメージを踏襲しながらも新鮮味を帯びた印象的なデザインに刷新することができました。新たなデザインは、本プロジェクトのご担当者様をはじめ、スタッフの方々にも非常にご好評をいただけたようです。

各院のシンボルフラワー・カラーの提案資料

▲各院のシンボルフラワー・カラーの提案資料

ターゲットニーズを意識したユーザビリティの高いサイト設計

聖マリアクリニックでは分娩だけでなく、一般的な婦人科・乳腺外科外来の診察も行っています。妊婦のみを対象とした産科と妊娠を望まない方も含まれる婦人科外来ではターゲットとそのニーズも異なるため、サイトへ流入したターゲットが必要とする情報にスムーズにアクセスできるように、サイト設計を行う必要がありました。

分娩に関する情報と婦人科外来に関する情報でディレクトリを明確に切り分けることによって、ユーザビリティの向上を目指しました。

中長期的な運用・改善を前提とした体制構築

更新性や業務効率の課題については、WordPressの導入によって更新作業のハードルを下げるとともに、当社の保守運用サービスをご提案しました。

サイト更新における定常業務をお任せいただくことで現場の負荷を軽減し、さらに今後もWeb施策のパートナーとして改善を図りながら伴走できる体制をご提供しています。

主な成果物

本院サイト

主な成果物

分院サイト

分院サイト

採用サイト

採用サイト

医療法人社団マリア会様からのコメント

――コンペの結果、当社への発注の決め手はどこでしたか。
正直、決め手はやはり費用面です。他社と比較して若干ではあるのですが、抑えた形での金額をご提示いただきました。ただ、金額が抑えられているからというだけではなく、その金額提示に至るまでの対応の速さはありがたかったです。具体的なプランの提示にあたって、効率よく打ち合わせを進めていただけました。

当方の都合で、打ち合わせは出先の合間を縫ったオンラインミーティングになってしまいましたが、わかりやすい資料などをご準備いただいておりスムーズでした。そのような情報提供があったからこそ、Web担当の立場として経営陣が納得しやすい説明ができたと考えています。

――今回のプロジェクトにおいて当社の品質や対応の面をどのように評価されていますか。
品質・対応ともに、こちらの予想をよい意味で大きく裏切るものでした。既存サイトの問題点などを踏まえて、ビジュアル面・構成面でまったく新しいアプローチをご提示いただき、理事長を含む参加者全員が驚きとともに賛同する場面がありました。

産婦人科は医療機関としてやや特殊であるため、プロジェクトの皆様は専門的なところをかなり勉強されたのではないかと考えていますが、決して付け焼刃ではない、しっかりしたサイトを作っていただけたと感謝しています。サイトのメインビジュアルにある通り、“30年後への展望”を、自信をもって謳えるものになりました。制作進行も文句なしで、中盤以降はほとんど私の出る幕がなく、安心してお任せできました。

――サイト公開後の評判など、実感されている効果はありますか。
数値的な効果は上々で、PV・問い合わせともに具体的な値の増加が現れてきています。また「見やすくなった」「わかりやすくなった」という患者様からの声も日々聞こえてきている状況です。

Web担当としては、更新・管理のしやすさ、今後の拡張のしやすさも大きな成果と考えています。特定の治療に関する特設ページの制作や新規の講演イベントの企画など、これまで内部からあまり出てこなかったアイデアが続々と出てきています。現時点の手ごたえ以上に、当院が次のステップへ進む道しるべを作っていただいたことが、何より嬉しいです。

プロジェクトマネージャーの総括

産婦人科は非常にデリケートであり、取り巻く環境や社会的な背景も含めて医療機関として特殊な立ち位置にあるかと思います。複数のクリニックを経営されており、患者様によりよい医療とサービスを提供していきたいという未来への展望をお持ちのマリア会様にとって、その実現や新たな課題解決に欠かせないビジネスパートナーになれるよう、本プロジェクトに取り組んできました。

今後もブランディングを軸としたWeb施策の支援などを通して、マリア会様のますますの発展に貢献できればと考えています。