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伝わらない文章の原因は“主述のねじれ”かも?

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主述のねじれ(主語と述語のちぐはぐ)があると、読み手は内容の理解に頭を使うことになり大きなストレスになります。それは、どれだけ有益な情報をコンテンツ化しても、文章が稚拙であるせいで読み手の関心が途中で離れてしまう危険があるということです。

文章を書く上で主語と述語をかみ合わせることは基本中の基本。最後まで読んでもらえるコンテンツを作るために、文章中から“主述のねじれ”をなくす努力をしていきましょう。

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素人っぽい印象を招く“主述のねじれ”

“主述のねじれ”とは、文章から修飾語を取り払って主語と述語だけを並べたとき、文章が成立しない状態のことです。主語と述語は文章の骨組みであるため、接続語や修飾語を取り払っても意味が通じるようでなければなりません。主述のねじれが起きていると、内容の理解に時間がかかるので、読み手にストレスを与えてしまいます。

たとえば、「私は図書館でマンガや雑誌を読むのが趣味です」という文章から修飾語を取り除くと「私は」と「趣味です」という文節が残り、主語と述語の係り受けが破綻していることがわかります。美しい文章にするなら、それぞれの文節を並び変えて「私の趣味は図書館でマンガや雑誌を読むことです」とし、「私の趣味」=「読むこと」として主述の関係を整えるべきでしょう。

あいまいな表現を直して主述のねじれをなくそう

主述のねじれにはいくつかのパターンがありますが、ここでは代表的なものを4つ紹介します。自分がやりがちな表現がないかチェックしてみましょう。

主語が明示されていない

【例】「母が車を運転するとき、よくイライラしている」
「母が車を運転するとき、父はよくイライラしている」

「が」は「は」よりも主語としての適応範囲が狭いので、読点以降の主語があいまいになってしまいます。句点以降で主語が変わるときは句点以降に主語を付け足しましょう。イライラしているのが母本人である場合は、主語を「母は」とし、読点以降の主語も母であることを示しましょう。

述語が消失している

【例】「ボーナスをもらったら、家族と食事や新しいゴルフクラブを買う予定だ」
「ボーナスをもらったら、家族と食事に行ったり新しいゴルフクラブを買ったりする予定だ」

話し言葉のように、思いついたことを列挙するだけでは、先に提示した言葉が宙に浮いてしまうことがあるので述語の不足がないか確認しましょう。

係り受けが破綻している

【例】「大学時代の一番の思い出は、自転車で日本を一周した」
「大学時代の一番の思い出は、自転車で日本を一周したことだ」

「ポイントは」「特徴は」などの属性を問う言葉が主語に来る場合は、「~こと」「~な点」などの名詞で受けるのが適切です。

受動と能動が混在している

【例】「彼の戯曲はイギリスで10回も再演している」
「彼の戯曲はイギリスで10回も再演されている」

生物ではないものを主語にする場合は、述語は受動態にして主述の関係をかみ合わせましょう。

まとめ|文章を構造でとらえることが重要

読みやすい原稿を書くためには、「この文章の主語は?」「この文章の述語は?」と文章の骨組みをとらえながら原稿を読み直して、主述のねじれがないか確認することが大切です。

また、連続する文章の中で主語が重複するときは、2回目以降に登場する主語を省略することも少なくありませんが、主語が誰の目で見ても明らかである場合以外は、極力主語を提示して読み手の誤解を防ぎましょう。前後の文章に主語が明示されていなかったり、文章の途中で主語がすり替わったりする場合は、特に注意が必要です。

文章中に主述のねじれが多く見受けられると稚拙な印象を受けるため、読み手はそこに記された情報の正確性まで疑ってしまいます。書き手の文章力はメディアのイメージも揺るがしかねない問題なので、メディアに掲載する文章はしっかりと校正し、読みやすく洗練された表現にブラッシュアップしていきましょう。

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C-NAPS 編集部

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C-NAPS 編集部

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C-NAPS(シナプス)のオーガナイザーで、コピーライター/コンテンツストラテジスト。20年間で500超のブランディング/マーケティングプロジェクトに参画する一方、新規事業立ち上げ・拡大、サービス開発、広報、クリエイター組織の構築などに従事し、ブランディングテクノロジー社のグロース市場への上場に貢献。2020年に事業分割を行い株式会社ファングリー設立。モットーは「本気で本質を追求して本物のチームを創りあげる」。

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