企業やサービスブランドの独自の価値や世界観を伝えるブランドメッセージやコーポレートスローガンは、端的でインパクトのある印象的なコピーが多いですよね。
こうした一連のメッセージやキャッチコピーは、お客様・消費者・従業員・求職者など特定のターゲットに伝えたい想いや事業の優位性などの「価値」を端的に伝えるための言語であり、何よりブランドイメージを形づくるとても重要な要素と言えます。
企業をひとりの人格(法人格)として捉えた時、どのような口調なのか、どのような性格なのか、どんな切り口でどんな言葉で話すのか? など、ブランドメッセージは企業の人格を表現する言葉・フレーズとも言えそうです。
本記事では大手企業のブランドメッセージの中から選りすぐりの51本をまとめています。これらは私自身が2020年にファングリー社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)やタグライン、ブランドメッセージを策定する際に参考にしたコピーでもあります。ブランドメッセージやコーポレートスローガンの策定、MVVやタグライン考案のヒントになれば幸いです。
大手企業ではなく中小ベンチャー・スタートアップ企業のブランドメッセージは企業のブランドメッセージ/タグライン33連発!!【中小ベンチャー・スタートアップ編】でまとめていますのであわせてチェックしてみてください。
Table of Contents
「一瞬も一生も美しく」
ブランディングとは、企業の「らしさ」を作ること。このキャッチコピーは非常に品があり、まさに資生堂らしいと言えるでしょう。「美しい一瞬が、美しい一生をつくる」という意味でもある言葉は、コピーライターの国井美果さんによって生み出された名作です。
「やがて、いのちに変わるもの。」
人間が生きていくうえで欠かせない、食べ物。それを作っているのがミツカンであることが静かに伝わってきます。「いのち」と、漢字でなくひらがなで書いてあるのもやさしく、さりげない。作者は岩崎俊一さん。あたたかく、人間味あふれる言葉をたくさん生み出した、名コピーライターです。
「地図に残る仕事。」
国内でも有数の大手建設総合会社らしい、力強く広がりのあるキャッチコピーです。企業の仕事の内容を端的に表すと同時に、大きなリクルート効果もある点が非常に優れています。地図に残るような大規模な建設に携われると言われたら、多くの若者は惹きつけられることでしょう。
「カラダにピース。」
キャッチコピーは読むだけではなく、目で見て印象に残ることも大切です。この言葉は人々の健康をサポートする企業の理念を表すとともに、視覚的にもカルピスを連想させます。さらに、カルピスと語呂が合ってリズム感もよいので、思わず口ずさみたくなりませんか?
「START YOUR IMPOSSIBLE」
グローバル企業として新たな一歩を踏み出した時に、書かれたキャッチコピーです。日本有数の大企業の地位を固めながら、常に新しいことへのチャレンジを忘れない企業姿勢。さらに、絶え間なく挑戦する人々を応援する言葉にもなっています。
「わたしらしくをあたらしく」
尾形真理子さんによる、女性の心の機微を的確に言い表したキャッチコピーが話題のルミネ。その企業スローガンも秀逸です。等身大の女性の新たな魅力を引き出す場であることを、「わたしらしく」と「あたらしく」という似た言葉を組み合わせて、語呂良く表現。人々の記憶に残りやすい形で訴求しています。
「NO MUSIC NO LIFE」
もともとは「NO PAIN NO GAIN(痛みなくして、得るものなし)」という英語の格言をアレンジしたキャッチコピー。このような作成法を「本歌取り」と言います。直訳すると「音楽がなくては、生きていけない」という意味でしょうか。海外のポップカルチャーに興味を持つ、ターゲットの心をつかむフレーズです。
「i’m lovin’ it」
「i’m lovin’ it」とは「私のお気に入り」という意味。いかにも、ファストフードらしい親しみやすさがありますね。マクドナルドが世界中の人々にとって身近に寄り添う存在であることを、端的に表したキャッチコピーです。ポイントはloveを現在進行形にしていること。これによって、躍動感あふれる印象を生み出しています。
「お口の恋人」
知らない人はいないほど有名なキャッチコピーですね。ロッテの社名は名作『若きウェルテルの悩み』のヒロインであるシャルロッテの名に由来。「お口の恋人」という言葉には、永遠の恋人として知られる彼女のように、愛される企業でありたいとの願いが込められています。人々の甘いひと時に寄りそう、企業のイメージにピッタリです。
「キミが、感動のタネになる。」(2015年新卒採用)
「自分が人に大きな感動を与えられるかもしれない」と、希望に満ちた就活生の心を刺激。さらに、深読みすると「電通がそのタネを育てます」という意味も含まれる、非常に計算された言葉です。まさに国内最大手の広告代理店で、数多くの優れたクリエイティブを生み出している電通ならではのキャッチコピーと言えるでしょう。
2019年度 新卒採用スタート 「アイデア×実現力」で、前例のない未来を一緒につくりましょう! | ウェブ電通報 (dentsu-ho.com)
「お、ねだん以上。ニトリ」
ニトリのモットーは、安くても高品質な商品を提供すること。その思いを、ダジャレでユーモラスに伝えているのが「お、ねだん以上。ニトリ」です。お客のつぶやきのようにも、「お値段以上」という意味にもとれ、見事にダブルミーニング(1つのコピーに2つの意味を込めること)に成功しています。
重要課題① 「お、ねだん以上。」の商品・サービス提供による豊かな暮らしへの貢献|サステナビリティ|ニトリホールディングス (nitorihd.co.jp)
「あしたのもと AJINOMOTO」
このキャッチコピー、なんと言っても社名と似た言葉を使ったことが秀逸。それよって、とても印象に残りやすくなりました。料理をよりいっそうおいしく引き立て、明日への活力を作る味の素の調味料。この、なくてはならない魅力をとても上手に表現した名作です。
「ココロも満タンに、コスモ石油」
「ココロ」と「コスモ」が呼応しあう共鳴するような書き方が印象的です。さらに、「満タン」という言葉がいかにもガソリンスタンドらしく、Good!お客様に充実したサービスを提供し、その満足を追求する企業姿勢をシンボル的な言葉で表しています。
「水と生きる」
良質な水がなくては商品が作れない、という思いが込められたキャッチコピーです。さらに、企業理念である「人と自然が響きあう」から派生した言葉です。シンプルでありながら、静かで力強い佇まい。「水」という言葉から醸し出される透明感あふれる印象が、サントリーの企業イメージにぴったりと合っています。
「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」
株式会社ファーストリテイリングは、ユニクロなどを展開する衣料小売大手。ユニクロはファストファッションの先駆け的な存在で、社会現象にまでなりました。まさに、大きく飛躍し続ける企業にふさわしいスケール感を持ったキャッチコピーと言えるでしょう。
「味の作曲家」
晩餐館シリーズの焼き肉のたれをはじめ、ハンバーグソースなどさまざまな調味料を販売する日本食研。「食と文化のハーモニーを奏でる」というコンセプトを見事に表したキャッチコピーです。アイデアとは、異質なもの同士の組み合わせ。まさに「味」と「作曲家」という異なるジャンル言葉が化学反応を起こして、印象深いものになっています。
「Give& Give& Give」
このキャッチコピーの後ろに「全ての人に最高の付加価値を届け続ける」という言葉が続きます。「Give&Take」はよく聞かれますが、すべてGiveを重ねることで力強さが生まれ、お客の利益を第一に考える企業の熱い思いが伝わってくるようです。イムラ封筒は国内最大手の封筒メーカーで、トップシェアを誇っています。
「あなたと、コンビに、ファミリーマート」
ファミリーマートといえば、このキャッチコピーを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。「コンビニエンス(便利)な存在であること」と「コンビのような存在」という二つの意味を含ませた内容になっているのが印象的です。また、TVCMをはじめ様々な媒体でサウンドロゴとして親しまれていることもあり、2017年にはコンビニエンスストア業界で初めて「音商標」として特許庁に登録されました。
コンビニエンスストア業界初! 「あなたと、コンビに、ファミリーマート」が「音商標」として特許庁に登録|ニュースリリース|ファミリーマート (family.co.jp)
「まだ、ここにない、出会い。」
リクルートのロゴデザインのモチーフは「架け橋」。〝人と機会〞、〝いまと未来〞などをつなぐ存在になりたいという企業の願いが込められ、キャッチコピーにもそれは表れています。就・転職活動の支援を通じ、人と企業の良い出会いを提供することで未来を明るく変えていく。そんな思いさえも伝わる広がりのある言葉です。
「これからも人間のそばを離れない」
〝人間のそばを離れない〞という言葉に、社名になっている昆虫のトンボの視点を感じさせます。まさにこの企業ならではのユニークなキャッチコピーです。ずっと人々の生活に寄りそう存在でありたい、という企業の願いがちょっぴりおかしく、でも、とてもあたたく伝わってきます。トンボ鉛筆の100周年記念サイトに掲載されました。
「おいしい記憶をつくりたい。」
食品会社のキャッチコピーでいちばん多く使われるのは、やはり「おいしい」という言葉ですが、それだけにありきたりな表現になりがちです。しかし、「記憶」という言葉と結びつけることによって、印象深い言葉になりました。確かにおいしい食事は、大切な人たちとの楽しい思い出をたくさん作りますね。食が大きなコミュニケーションツールであることを改めて感じさせてくれます。
「Where Luxury Begins 世界が次に望むものを」
2017年に銀座エリア最大級の商業施設として誕生したGINZA SIX。「ただ高級なだけのラグジュアリーではなく、人生を豊かに充実させてくれる新しいラグジュアリーを提案したい」という想いが込められています。銀座というラグジュアリーな場所に、新しく生まれたことの意気込みが感じられるスローガンですね。また、施設のコンセプトが「Life At Its Best 最高に満たされた暮らし」であり、合わせるとストーリー性が垣間見えるのもポイントです。
銀座エリア最大の商業施設「GINZA SIX」2017年4月20日誕生|ニュースリリース一覧|プレスルーム|企業情報|森ビル株式会社 (mori.co.jp)
「人生は夢だらけ」
主力保険が「終身医療保険」や「歳満期養老保険」「年金保険」など、まさに「人生」にずっと関わるものが多い同社。人生100年時代。これまで以上に長く、たくさんの可能性に満ちた人生を応援し続ける姿勢を、押しつけがましくなく、ポジティブな言葉で表現。
「目指してる、未来がちがう。」
シャープというと「目の付けどころがシャープでしょ」というキャッチコピーがあまりに有名ですが、2010年より変更。ただし、変更後もメッセージの本質自体は変わらず、「ほかの会社とは異なったビジョンを持っているのだ」という自負をうかがわせる、力強さが感じられます。
「おもしろくて、ためになる」
戦前から青少年向けの雑誌・書籍を多数出版してきた歴史を持つ講談社。このキャッチコピーには、学歴社会から弾かれた若者に娯楽を提供してきた、会社の歴史が込められています。創業から数十年が経った現在も、漫画から学術文庫まで多くの出版物を取り扱っており、キャッチコピー通りの会社であり続けています。
「JUST DO IT.」
アメリカの死刑囚の発言からインスピレーションを得たとされるキャッチコピー。「いいからやれ!」「ためらうな!」という意味であり、少々乱暴な印象も。しかし、厳しいトレーニングを積んでいるアスリートにとってはドンと背中を押してもらえる言葉になっており、スポーツアイテムを多数展開しているNIKEらしさが表れています。
ナイキの有名コピー「JUST DO IT.」の真実 | 専門店・ブランド・消費財 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)
「Inspire the Next.」
CMなどで必ず企業名とともに発信され、多くの人の記憶に残るフレーズです。「次なる時代に息吹を与える」という意味であり、企業の姿勢を端的に発信しています。たとえ英語であったとしても、強いメッセージ性があればインパクトのあるキャッチコピーは作れるという、良い例ですね。
「Quality never goes out of style.」
言葉の意味は、「良質は決して流行遅れにはならない」。世界最古のジーンズブランド・リーバイスだからこそのブランドメッセージといえます。流行の移り変わりが激しいアパレル業界で、自分たちは絶対に時代遅れにならないという自信と、安易に流行に乗らないという確固たる信念が感じられるキャッチコピーです。
「やっちゃえ日産」
ミュージシャン・矢沢永吉や木村拓哉を起用したCM効果もあり、日産と聞くとこのフレーズが頭に浮かぶ人が多いはず。「やっちゃえ」というネガティブなイメージを抱かれかねないフレーズをあえて使用することで、企業として挑戦していく姿勢、勇気を持って進んでいく姿勢を明確にしているのが分かりますね。
「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.」
世界屈指の大企業が掲げる企業ミッションであり、意味は直訳すると「地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする」。世界中で知らない人はいないといっても過言ではないほど浸透しているマイクロソフトらしい壮大なフレーズです。また、日本マイクロソフトでは、このミッションに基づいて「Transform Japan, Transform Ourselves」というスローガンを掲げています。
Mission & Value , Culture – MSD(マイクロソフトディベロップメント) – Microsoft College Recruiting Information
「未来創発 Dream up the future.」
「未来創発」は新しいビジネスモデルを生み出す姿勢を表し、そして「Dream up the future.」では誰も知ることができない未来を自分たちで作っていくという意気込みが込められているそうです。野村総合研究所の持つ力強さと未来への希望をしっかりと落とし込まれたメッセージのように感じられます。
「VALUE FROM INNOVATION」
富士フイルムといえば、元々はカメラや写真フィルムを扱う企業でしたが、今では医薬品・化粧品など幅広い分野で活躍しています。このVALUE FROM INNOVATIONは、富士フイルムが革新的な「技術」「製品」「サービス」を生み出し、あらゆる可能性を拡げてきたことを表すブランドメッセージといえるでしょう。
Fujifilm Value from Innovation | 富士フイルムホールディングス (fujifilmholdings.com)
「The Power of Dreams」
「夢は人々に喜びを与え笑顔にしてくれる。その笑顔が次のチャレンジへの力をくれる。」そのような意味が込められているブランドメッセージです。「世界のホンダ」としても知られるHONDAが心がける、夢を追いかけて上昇していくという姿勢が感じられます。
「Tomorrow, Together」
明日という意味のTomorrowと一緒という意味のTogether。たった2つの単語ですが、「一緒に明日へ進みましょう」という明るい未来へ導いてくれるような期待感を抱かせてくれます。また、KDDIの提供するauブランドのメッセージは「おもしろいほうの未来へ。」となっており、相互に意味を補完しあっているような仕組みになっているのも面白いポイントです。
「今日を愛する」
「人の一生は“今日”という一日一日の積み重ね。その一日が前向きで充実したものになり、愛することができるように手伝っていく。」そんなライオンの使命感が伝わります。創業から130年近く経つライオンだけに、シンプルながらも重みのあるメッセージのように感じられますね。
「ひとりの商人、無数の使命」
伊藤忠商事といえば日本有数の総合商社。「ひとりの商人、無数の使命」というメッセージからは、総合商社としての誇りや強い意気込みが感じられます。「ひとりの商人」は伊藤忠商事を人格化したものとも取れますし、そこで働く人たち一人一人とも受け取れますね。
「あしたを、ちがう「まいにち」に。」
未来へ続く「あした」を、TOTOが「ちがう」価値を生み出すことで、期待「まいにち」にしたいというTOTOの想いが込められたメッセージです。生活に密着した製品を扱うTOTOだけに、「あした」や「まいにち」という言葉が、私たちの生活をより良いものにしてくれるという期待感を抱かせてくれますね。
「自然を、おいしく、楽しく。」
カゴメといえばケチャップをはじめとして、野菜や果物を使った食料品を扱う企業です。自然恵みを大事にしながら、美味しさはもちろん食の楽しさを追求することをメッセージで端的に表しています。また、企業のブランドロゴがトマトを思わせる赤をメインに、緑黄色を添えて、自然の明るさや鮮やかさを感じさせてくれます。
「みんななかよく」
子どもから大人まで幅広い世代に愛されるサンリオが、企業理念としているのが「みんななかよく」。ひらがな表記やシンプルな表現で、サンリオの世界観や目指すビジョンがダイレクトに伝わります。誰もが知りながらも大人になるとつい見失いがちなことを思い出させてくれるメッセージですね。
「昨日まで世界になかったものを。」
幅広い分野の研究・開発を担う日本の総合化学メーカー旭化成。「昨日まで世界になかったものを」というメッセージは、シンプルでありながら一直線に核心をつくものになっています。創造を続けていくという強い探求心と自信が感じられますね。
「カガクで ネガイを カナエル会社」
企業名であるカネカのあいうえお作文になっているメッセージです。化学で人々の願いを叶えるという、企業の本質がユニークに表現されています。化学メーカーと聞くと「堅い」「遠い存在」という印象を抱くかもしれませんが、ユーモアが加わることで親しみやすさが感じられるメッセージに仕上がっています。
「あったらいいなをカタチにする」
小林製薬は医薬品と衛生雑貨の企画・製造・販売をおこなっている企業で、私たちの生活に密着した製品を数々扱っています。テレビCMなどでこのブランドメッセージを見かける機会も多いのではないでしょうか。「これが欲しい」というニーズを満たすだけでなく、「あったらいいな」という希望をカタチにしていくという、ユーザー目線であることが伝わるメッセージです。
「創造で、想像を超える。」
中外製薬は医療用医薬品に特化した医薬品メーカーで、2014年12月に制定されたスローガンがこの「創造で、想像を超える。」です。新しいものを生み出す「創造」と、人々の想い描く「想像」をかけたメッセージになっています。医薬品には大きな期待がかかるものですが、それを柔軟な発想で越えていくという想いが感じられます。
「NEVER SAY NEVER」
「NEVER SAY NEVER」は直訳すると「不可能は絶対にない」という意味の言葉。これだけ聞くと根性論のように聞こえるかもしれませんが、そうではなく「誰かのために困難にも当たる覚悟を持つ」という気持ちが込められているメッセージです。心身の健康はもちろん、社会的な健康も考えて努力を続けていくというロート製薬の姿勢が表されています。
「美しい知恵 人へ、地球へ」
主に化粧品などを扱うコーセーのメッセージは「美しい知恵、人へ、地球へ」。化粧品を通して「美」を考える企業だからこそ、生まれた知恵を人々だけでなく地球規模で役立てていくという大きな目標と決意が込められています。コーセーの考えるビジョンが端的に表現されていて、重みがありながらも洗練された印象を与えてくれます。
「夢・遊び・感動」
おもちゃやゲームなど多くのエンターテインメントを提供しているバンダイナムコらしいメッセージです。単なるおもちゃやゲームではなく、その先にある価値を端的に表しています。また、CSR(企業の社会的責任)ステートメントには「Fun For the Future! 楽しみながら、楽しい未来へ。」というメッセージが使われ、CSR活動にも楽しみを見出すという想いが感じられます。
「最高の「物語」を提供することで、世界中の人々の幸福に貢献する。」
スクウェア・エニックスといえば、多くの名作RPGゲームやマンガといったコンテンツを提供している企業。『最高の「物語」を提供することで、世界中の人々の幸福に貢献する』
という企業理念は、数々の物語を多くの人々へ提供しているスクウェア・エニックス自体の存在意義が強く感じられる言葉といえるでしょう。
「すべての夢の実現のために わたしたちは、新しい遊びの価値を創造します。」
トミカやプラレールをはじめに数多くのおもちゃを取り扱い、子どもから大人まで多くの人に親しまれているタカラトミー。すべての夢の実現という言葉には、子どもたちだけでなく働く人、株主、パートナー、さらには社会まで、多くの夢が含まれています。「遊びの価値で多くの夢の実現を叶えたい」という強い意志が感じられますね。
「愛は食卓にある。」
マヨネーズをはじめとした調味料や可愛らしいキューピーのマスコットで広く知られているキユーピー株式会社。そのコーポレートメッセージといえばCMなどでもおなじみの「愛は食卓にある。」です。食卓はただ食事をとる場所ではなく、「パートナーへの想い」や「子どもへの想い」などさまざまな愛が詰まった場所というメッセージが込められています。
「もっと何かできるはず」
女性向けの化粧品を扱うFANCLのブランドメッセージは「もっと何かできるはず」。これは『「不」のつく言葉を世の中からなくしたい』というFANCL創業当初からの思いを端的に表した言葉になります。不安・不便・不満から不を取り除きたいという、お客様を第一に考えていることが感じられるメッセージですね。
「感動のそばに、いつも。」
JTBといえば、日本の旅行会社の中でも非常に高い知名度を誇る企業。約100年の歴史を持ち、長きにわたって私たちの旅をアシストし続けてくれています。そんなJTBのブランドスローガンは「感動のそばに、いつも。」。これは、170もあるJTBのグループ会社すべてで共通したスローガンとなっており、JTB全体で人々に感動を届けたいという想いが伝わります。また、2020年に社長が交代した後もスローガンは引き継がれていて、いかに大切な価値観として扱われているかが分かりますね。
今回ご紹介したタグラインやブランドメッセージは、いずれも企業がブランディングの観点で策定したものです。いずれも短いフレーズでありながらも、ターゲットユーザーの心を動かす情緒的な価値を含んだ記憶に残るフレーズばかり。備忘録の代わりに脈絡なくまとめた記事ですが、ブランドメッセージやタグライン開発の一助になれば幸いです。
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