訪日外国人旅行者(インバウンド)は年々増加をしていることはみなさんもご存知だと思いますが、2018年は3000万人を超え、2011年以降は右肩上がりで増えていることがグラフにしてみるとよくわかります。
この増加が影響して翻訳のニーズが増えてきており、弊社でも定期的に翻訳に関するお問い合わせをいただきますが、翻訳コンテンツの経験がないと気づかない落とし穴があります。これまでに遭遇した翻訳コンテンツの注意点をご紹介することで、皆様がつまずかないヒントになれば幸いです。
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文字だけを考えれば単純に翻訳業者に出せば済みますが、Webページや動画などコンテンツとして扱うには注意しなければいけないポイントがあります。ノウハウがない場合はやってみて気づく失敗に遭遇することが考えられます。事前に知っておくことでスムーズに翻訳コンテンツをつくれるようにしましょう。
翻訳言語が少なければ、元の原稿に修正が入っても対応する労力はそれほど気にならないかもしれませんが、多言語翻訳となると修正が入ればその言語分の修正が必要です。自分がその言語に堪能であれば対応しやすいかもしれませんが、通常は翻訳業者に依頼することになります。修正により翻訳業者の作業が増え、場合によっては追加費用がかかったりする可能性があるので、事前に元となる原稿はしっかり確定させましょう。
日本語から多言語翻訳をすることはもちろん可能です。しかし、日本語の利用人口は約1億2500万人で英語は約4億人、英語の方が活用されている国も圧倒的に多く、日本語よりも英語から多言語に展開したほうが対応できる言語数が増えます。まずは日本語を英語に翻訳し、その英語の原稿を元に多言語翻訳をかけるほうがよい場合もあることを覚えておいてください。その場合は納期管理の工程が1つ増えることも留意してください。
目的によってWordを使ったり、TeraPad(テラパッド)を使ったりとツールの使い分けをすると思いますが、言語によっては文字化けやアクサンやウムラウトなどの特殊な記号が抜け落ちてしまうことがあります。不具合があったまま保存をしてしまうとまたやり直しですので、エディタの選定には予め注意してください。
同じ意味の単語でも、言語によって文字数が異なります。特にロシア語は文章が長くなる傾向があるので、想定していた枠を超えてデザインやコンテンツのレイアウトに悪影響が出る場合があります。あらかじめ文章が長くなっても影響のない構成にしておきましょう。
例えば「リンクをクリック」というフレーズを多言語翻訳する場合、「リンクをタップ」などのように翻訳する人によって微妙に結果が変わってしまうことがあります。言語ごとの表記を統一しておけばブレのないコンテンツが多言語で作れます。
見積もりの段階で問題になることが多いのが中国語です。中国語は簡体字と繁体字という漢字の表記の違いがあったり、北京語と広東語など地域によって話される言語が違ったりします。見積もりを依頼して困らないように、翻訳したい国の母語が細分化されないかを調べておきましょう。
日本語や英語は左詰めですが、アラビア語は右詰めの言語です。翻訳された文章をコンテンツとして落とし込んだ時に左詰めをする前提でデザインをつくると、アラビア語のような右詰め言語で困るときがあります。
馴染みの言語でないと、元原稿のどの部分がそれぞれの言語でどの箇所になるのかが把握できません。それを解決するためにエクセルのシートなどでパーツごとに原稿を管理するとミスが起こりづらくなります。
訪日外国人旅行者(インバウンド)などの新しいタッチポイントを作るには日本語以外の言語の対応も必要になってきます。インバウンド需要もいつまで続くかは未知数なので、チャンスがあるのであれば多言語対応コンテンツを作ってみてはいかがでしょうか。
弊社では多言語翻訳も含むさまざまなサービスでワンストップでコンテンツ制作などをご提供できます。翻訳だけを切り取って依頼するよりも手間がかからず、翻訳とコンテンツの調和がとれた成果物を納品することができますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。
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