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顧客に届く企画を立てるには、まずカスタマージャーニーマップを作ろう!

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昨今、「カスタマージャーニー」という言葉を耳にする機会が増えてきたと思います。本日は、このカスタマージャーニーとはどういったものなのか、また作成することによってどのようなメリットを得られるのかについてご説明したいと思います。

カスタマージャーニーとは

カスタマージャーニーは、「バイヤージャーニー」とも呼ばれています。“Customer”は「顧客」、“Buyer”は「買い手・購入者」、“Journey”は「旅・旅行」を意味しています。

そして、顧客や購入者が商品やサービスに興味を持って、そこから購入に至るまでの行程を「旅」に例えたものをカスタマージャーニー、またはバイヤージャーニーと呼ぶようになりました。

また、このカスタマージャーニーを図で表したものをカスタマージャーニーマップと呼びます。

カスタマージャーニーは、下図のように大きく「認知」「興味・関心」「比較検討」「購入」と4つのステージに分けられます。
カスタマージャーニー
ここでは、カスタマージャーニーにおける4つのステージで何が起きているか、靴の中敷きを販売している企業を例にご紹介していきたいと思います。

1. 認知

ユーザーが問題や悩みを認知したり、課題が現れたりしたステージを指します。

悩み・課題
ユーザーに「運動会で1位になるために、足が速くなるにはどうしたらいいんだろう?」という悩みが発生したとしましょう。それを解決するためにユーザーは、どうしたら速く走れるのかをPCやスマートフォンを使って情報収集を開始します。

解決
企業は、そのユーザーに見込み客となってもらえるよう、役立つコンテンツを提供していきます。たとえば、「速く走るためにはフォームが大切」というような、速く走りたい人が読んでくれそうなコンテンツを作ります。

ユーザーはこのコンテンツを読むことで、「速く走るためには、正しいフォームでなければならない」ということを理解できます。

2. 興味・関心

自身の問題や悩みを解決できる糸口が見つかり、その解決策に興味や関心を持ったステージを指します。

悩み・課題
自分の悩みや課題を解決できる手段を突き止めたところで、それを実現するためにはどうしたらいいのかという新たな課題が発生します。

速く走るための正しいフォームとはどういうものなのか、どうしたらできるのかをPCやスマートフォンを使って情報収集します。

解決
その問題や悩みの解決策を、より深く理解してもらうためのコンテンツを提供しましょう。

「靴の中敷きを工夫すると、正しいフォームで走ることができる」のように、見込み客の問題や悩みを自社の商品・サービスで解決できることがわかるように、コンテンツを制作しましょう。

このようなコンテンツを提供することによって、ユーザーは「靴の中敷き」という商品に興味・関心を持ちます。

3. 比較検討

実際に商品やサービスの購入を検討しており、ほかの企業の商品と比較しているステージを指します。

悩み・課題
靴の中敷き一口に言っても、さまざまな種類があります。その中でどの商品が自分のニーズに合っているのか、どこのメーカーの商品を購入すべきなのかという新たな課題が発生します。

解決
「速く走るため」という目的に対して、自社の商品を使用することでプラスの効果をもたらせるということをユーザーに理解してもらう必要があります。コンテンツを制作する際は、この点を意識しましょう。

実際に自社の商品を使って走ったパターンと、使用しないで走ったパターンなどの比較事例を紹介する動画を提供したり、すでに購入していただいたお客様の声を発信したりしていきます。

このようなコンテンツを提供することによって、ユーザーはその商品を使用することで得られる効果や費用などを加味して商品を比較、検討します。

4. 購入

最終的に商品やサービスを購入してもらうステージを指します。

悩み・課題
ユーザーが商品の購入を決めた際に、「ネットで購入できるのか」「店舗に出向かないといけないのか」という新たな疑問が発生します。

解決
自社の商品が購入できるWebサイトなどへ誘導します。そこで商品の購入をしてもらいましょう。

以上の4つのステージを簡単にカスタマージャーニーマップ化したものが下図です。
カスタマージャーニーマップ
※注意※
中敷きについての記述はあくまで私が作成した例であって、実際の商品とは関係ありません。

カスタマージャーニーマップを設計する3つのメリット

カスタマージャーニーマップがカスタマージャーニーを図で表したものであることは、前述の通り。ここでは、実際にカスタマージャーニーマップを設計することで、どんなメリットがあるのかを紹介します。

顧客視点で施策を考えられる

商品・サービスを提供する企業にとって、顧客の視点で物事を考えるのは簡単なことではありません。
しかし、カスタマージャーニーを設計すれば、ステージごとでユーザーがどのような問題や悩みを持っているのか、またどのような行動を起こすのかを“見える化”することができます。

結果、企業は顧客目線での施策を企画し実行することができます。

社内での共通認識がとれる

カスタマージャーニーマップを作成することによって、ユーザーの行動をスタート時点からゴールまで“見える化”することができます。

それにより、社内でも認識のズレが発生するのを防ぐことができます。また、同じチームや部署のみならず、他部署の人と一緒にプロジェクトを行う際も円滑なコミュニケーショを期待できます。

一貫性のある施策を打てる

ユーザーの行動を可視化することで、どのような経緯を経てコンバージョンに至るのかを設計しやすくなります。
また最近では、WebサイトだけではなくSNSやアプリなどさまざまな媒体を活用してマーケティングを行うことが増えてきます。

このように多種多様な媒体やデバイスを通してユーザーと接触し、最終的なコンバージョンまでしてもらうとなると、コンテンツにブレが生じることもあるでしょう。

そうならないために、カスタマージャーニーマップを作成して、それぞれの媒体のコンテンツ制作やWebサイト内の設計、媒体の動線設計などに一貫性を持った施策を打つことが重要になってきます。

まとめ

カスタマージャーニーマップを設計することは、時間と労力がかかる作業です。また、ペルソナごとに悩みや課題が違ってくるので、ペルソナごとでカスタマージャーニーマップをひとつずつ設計していく必要もあるでしょう。
このようなことから、カスタマージャーニーマップの設計が後回しになりがちになることも少なくありません。

しかしペルソナの設計と同様、カスタマージャーニーマップも最初の段階で設計する必要があるものです。なぜなら、コンテンツ制作をするにしてもWebサイトの設計をするにしても、ユーザーがどのような行動を起こすのかが見えていなければ、どのようなコンテンツを提供すればいいのかわからないからです。

ユーザーの目に魅力的に映るコンテンツを制作するためにも、CVRを上げるためにも、カスタマージャーニーマップを設計し、活用してみませんか。

C-NAPS 編集部

執筆者

C-NAPS 編集部

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C-NAPS(シナプス)のオーガナイザーで、コピーライター/コンテンツストラテジスト。20年間で500超のブランディング/マーケティングプロジェクトに参画する一方、新規事業立ち上げ・拡大、サービス開発、広報、クリエイター組織の構築などに従事し、ブランディングテクノロジー社のグロース市場への上場に貢献。2020年に事業分割を行い株式会社ファングリー設立。モットーは「本気で本質を追求して本物のチームを創りあげる」。

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ファングリー代表の松岡がコンテンツ界隈の方たちをゲストに迎え、「ここだけの話」を掘り下げるインタビュー企画です。

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