本記事では、対話型生成AI「ChatGPT」の概要や機能、料金プラン、使い方などについて解説しています。
「ChatGPTを使い始めたものの、いまいち活用しきれていない」
「どの料金プランが合っているか分からない」
業務にChatGPTの導入を検討している方をはじめ、上記のような課題を持つ方に向けて、ChatGPTに関する情報を網羅的に紹介します。
この記事を読めば、ChatGPTの全貌を理解しながら、自身の目的やタスクに合った最適なプランや活用方法を見つけられるでしょう。
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Table of Contents
ChatGPT(チャットジーピーティー)は、アメリカのOpenAI社が開発した高性能な「生成AI(Generative AI)」ツールです。2022年11月のリリース以降、世界中の人たちに利用されており、現在のアクティブユーザー数は1週間で約8億人と言われています。
日本では、実際にChatGPTを利用している若者を中心に、「チャッピー」という愛称で親しまれています。
ChatGPTは「大規模言語モデル(LLM)」と呼ばれる技術を基盤にしており、膨大なテキストデータの学習を通して人間のような知的な応答を生成します。高精度の回答と汎用性の高さから、今日ではビジネスから日常生活まであらゆるシーンで活用されています。
ChatGPTでは、人間と自然に対話(チャット)しているような形で、質問への回答、テキストの作成、文章の要約や翻訳などの幅広いタスクを実行できます。
ここでは、ChatGPTでできることを基本編と応用編に分けて具体的に紹介します。
▼ 基本編
| できること | 活用例 |
|---|---|
| 自然な対話、質疑応答 | 日常の疑問に対する答え、情報の収集、相談事への回答 |
| 文章の作成 | メール、SEOを意識した記事、ブログ記事、レポート、SNS投稿文、キャッチコピー、歌詞、スピーチ原稿、小説などの作成 |
| 文章の編集 | 要約、校正、リライト |
| 翻訳 | 高精度な翻訳(英語、中国語、フランス語など多言語に対応) |
| アイデア出し | ブレインストーミングの相手として、新しい企画や構成、タイトルなどの草案の作成 |
▼ 応用編
| できること | 活用例 |
|---|---|
| プログラミング | コードの生成や解説、バグチェック、デバッグ(エラーの修正) |
| 表・リストの作成 | 情報を整理した表(テーブル)やリストの出力 |
| 学習サポート | 専門用語の解説、英会話の練習相手、複雑な概念を分かりやすくするための説明 |
▼ ChatGPTのSEO活用術は、以下の記事をご覧ください。
▼ AIを活用したSEOコンテンツ制作については、以下の記事で詳しく解説しています。
ChatGPTの最大のライバルと言えるのが、Googleが提供する「Gemini(ジェミニ)」です。どちらも高性能な対話型生成AIのチャットサービスですが、強みや特徴は異なります。比較しやすいように、表にまとめました。
| ChatGPT | Gemini | |
|---|---|---|
| 開発元 | OpenAI(Microsoftと提携) | |
| 基盤モデル | GPTシリーズ | Geminiファミリー |
| 強み | 言語処理能力自然な対話、テキストの作成、創造的な小説や詩などの執筆、プログラミングコードの生成や解説に優位性がある | リアルタイム性Googleのプラットフォームとの連携で、最新情報の検索や要約が得意。「昨日のニュースは?」「最新の為替ルートを教えて」などの回答を得られる |
| 特徴 | エコシステム「GPTs」という機能を活用することで、自身の用途に合わせてChatGPTをカスタマイズできる | シームレスGmail、Googleドキュメント、Googleマップ、YouTubeなどあらゆるGoogleサービスと連携できる |
ChatGPTやGeminiを利用する場合、それぞれの強みや特徴を理解した上で、自身の目的に合わせて選定することが大切です。
例えば、以下のようなケースではChatGPTの利用がおすすめ。
一方、以下のような場合にはGeminiが適しています。
現在、ChatGPTもGeminiも凄まじいスピードで進化している上、それぞれに違いもあるため優劣は付けられません。これらの対話型生成AIには無料版があるため、両方を試しながら自身の活用シーンごとに使い分けていくのがもっとも賢い利用方法と言えるでしょう。
ChatGPTには、5つのプランがあります。それぞれのプランの料金と特徴は、下表の通りです。
| Free | Plus | Pro | Business | Enterprise | |
|---|---|---|---|---|---|
| 利用対象 | 個人 | 個人 | 個人 | 法人 | 法人 |
| 1ユーザー当たりの料金 | 無料 | 月額3,120円※ (20ドル) | 月額31,200円※ (200ドル) | 月額4,680円※ (30ドル) | 利用の内容、規模に応じて異なる |
| 特徴 | ・GPT-5モデルで基本的なテキスト作成、質問応対の利用が可能 ・制限付きでファイルのアップロードや画像の生成が可能 | ・高度な deep research とエージェントモード、Codexエージェントを利用可能 ・プロジェクト、タスクGPTsを利用できる ・制限付きでSora 1にアクセスできる | ・GPT-5でのPro推論が可能 ・無制限でファイルのアップロードや画像の生成が可能 ・プロジェクト、タスクGPTsをより多く利用できる ・Sora 1をより多くアクセスできる ・高度なCodexエージェントが利用できる ・研究プレビューを利用可能 | ・GPT-5 thinkingやGPT-5 proへのアクセスが可能 ・Google ドライブ、SharePoint、Slackなどのツールと連携し、その内容にもとづいた回答を得られる ・法人に必須なセキュリティ面を強化 | ・従業員1,000名規模の企業に対応可能 ・ChatGTPの全モデルを利用可能 ・優先サポートを受けられる ・機能のカスタム化が可能 |
※ 2025年12月上旬時点の為替レートとなる1ドル=155円で算出
BusinessとEnterpriseは、法人を対象としたプランです。部門や部署、プロジェクトの中で共有、管理をするための機能がある上、セキュリティ面も個人向けに比べて強化されています。
ChatGTPを選ぶ場合、自身の用途によっておすすめのプランがあります。
| 想定用途 | おすすめプラン |
|---|---|
| 「ちょっと試してみたい」「少ない頻度で利用したい」 | Free |
| 「毎日使いたい」「回答速度が速いモデルにしたい」 | Plus |
| 「研究や開発で利用したい」「質問に対する高度な回答を期待したい」 | Pro |
| 「部署やプロジェクトで活用したい」「管理機能やセキュリティ面を重視したい」 | Business、Enterprise |
2025年12月時点で、ChatGPTのプラン別に利用可能なモデルを紹介します。なお、表組内の記号はそれぞれ「×:利用不可」「△:制限付きで利用可能」「○:無制限で利用可能」を示しています。
| Free | Plus | Pro | Business | Enterprise | |
|---|---|---|---|---|---|
| GPT-5 | △ | △ | ○ | ○ | ○ |
| GPT-5 thinking | △ | △ | ○ | ○ | ○ |
| GPT-5 Pro | × | × | △ | ○ | ○ |
| GPT-5 thinking mini | △ | △ | ○ | ○ | ○ |
| GPT-4o | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| GPT-4.1 | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| GPT-4.5 | × | × | △ | × | ○ |
| OpenAI o3 | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| OpenAI o3 pro | × | × | × | × | ○ |
| OpenAI o4-mini | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
ChatGPTでは、プランによって利用できる機能が異なります。2025年12月時点で、プランごとに利用可能な機能は以下の通りです。
| Free | Plus | Pro | Business | Enterprise | |
|---|---|---|---|---|---|
| 高度な音声 | 制限あり | ○ | ○ | ○ | カスタム |
| 高度なビデオ付き音声 | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 標準音声 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| アプリ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| メモリ | ○ | 拡大 | 拡大 | 拡大 | 拡大 |
| 過去のチャットのメモリ | 制限あり | ○ | ○ | 近日公開 | 近日公開 |
| 検索 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Canvas | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| macOSでのコード編集 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ChatGPT エージェント | × | 制限あり | ○ | ○ | ○ |
| プロジェクト | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 共有プロジェクト | × | × | × | ○ | ○ |
| タスク | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| データ分析 | 制限あり | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ビジョン | 制限あり | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 内部ソースへのコネクター | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 社内知識 | × | × | × | ○ | ○ |
| カスタム MCPコネクター用の開発者モード(ベータ版) | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ChatGPT記録モード | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ファイルアップロード | 制限あり | ○ | ○ | ○ | ○ |
| GPTの発見と活用 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| GPTの作成と共有 | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ワークスペースで GPTを共有 | × | × | ○ | ○ | ○ |
| 新機能をテストする機会 | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 画像生成 | 制限あり | ○ | ○ | ○ | ○ |
| インタラクティブな表とグラフ | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Sora 1 | × | 制限あり | 拡大 | 制限あり | × |
| Codexエージェント | × | ○ | 拡大 | ○ | カスタム |
| Deep research | 制限あり | ○ | ○ | ○ | カスタム |
| deep researchのためのコネクター | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 学習モード | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ChatGPT Pulse | × | × | ○ | × | × |
ChatGPTの始め方は非常に簡単です。公式サイトへのアクセスからアカウント作成、利用開始まで数分で完了できます。
ここでは、PCから始めるための3ステップを紹介します。
ChatGPT公式サイトにアクセスし、その画面右上にある「無料でサインアップ」ボタンをクリックします。

なお、近年ChatGPTの利用拡大に伴って「偽サイト」が急増しています。偽サイトに誤ってアクセスしてしまうと、個人情報の漏洩やウイルスの感染などの被害を受ける恐れがあるので注意が必要です。
アカウントを作成する前に、ドメイン(URL)やロゴデザインをチェックしましょう。
自身のアカウントを作成するために、電話番号またはメールアドレスを入力し、パスワードを設定します。
GoogelやApple、Microsoftのアカウントをお持ちであれば、それぞれのアカウントと連携することが可能です。

アカウント作成用の電話番号またはメールアドレスに届いた認証コードを入力します。次の画面で氏名、生年月日を記入すればチャット画面が表示され、利用を開始できます。
個人利用を対象としたFree、Plus、Proのプランでは、電話番号で登録した場合以外は基本的に電話番号の登録が不要です。ただし、場合によって電話番号の登録が求められることもあります。

ChatGTPの基本操作について、本記事ではPCを使用した場合の使い方を解説します。スマホアプリ版やスマホブラウザ版では画面表示が一部異なりますが、基本的な操作方法は変わりません。
ChatGPTのチャット画面上にある入力ボックス(「質問してみましょう」という文言があるスペース)に、プロンプトを入力します。

入力が完了したら、入力ボックス右側にある「↑」ボタンをクリックする(またはEnterキーを押す)と、ChatGPTからチャット形式で回答を得られます。
過去の質問や指示を見返すことも可能です。画面左側のサイドバーにある「あなたのチャット」の中から自身の希望するトピックを選択すれば、過去のチャットを確認できます。
ChatGPTの基本的な操作方法は、「質問する」「指示する」「チャットを続ける」「新しいチャットを始める」です。
| 操作 | 内容 |
|---|---|
| 質問する | 「ChatGPTとは?」など、自身が知りたいことをそのまま入力する |
| 指示する | 「○○についての記事を作成して」など、ChatGPTにお願いしたいことを具体的に入力する |
| チャットを続ける | ChatGPTからの回答を得た後、画面下部の入力ボックスに質問や指示を追加することで、これまでの内容を踏まえたチャットを続けられる |
| 新しいチャットを始める | まったく異なる質問や指示を入力したい場合、画面左上部にある「新しいチャット」をクリックすると、新たなチャット画面に切り替えられる |
ChatGPTのデフォルト設定では、チャット履歴を学習するようになっています。そのため、入力した情報はChatGPT上で使用される可能性があります。機密情報や個人情報は入力しないようにしましょう。
チャット履歴を学習させないようにするには、設定を変更しなければなりません。チャット画面のサイドバー最下部にある自身のアカウント名をクリックし、「設定」を選択。「データ コントロール」内にある「すべての人のためにモデルを改善する」の利用をオフに設定すれば、チャット履歴を学習データとして利用されません。
ChatGTPの具体的な使い方について、ビジネスと日常生活のシーン別に紹介します。
ビジネスでChatGTPを活用できるシーンは、以下の通りです。
| メール作成 | ビジネスメール、DMなどの草案作成 |
| 会議用の資料作成補助 | プレゼン資料の構成案、アジェンダ、スライド別の要点作成 |
| 議事録の要約 | 長時間にわたる会議の録音データ(文字起こしデータ)をアップロードし、要点や決定事項を抽出 |
| コンテンツ制作 | コラム記事などのキーワード企画、構成案作成、本文草案作成 |
| 情報収集 | 競合他社の動向や業界トレンドの収集 |
| プログラミング | ExcelのマクロのVBAコード、簡易的なWebアプリのソースコード生成 |
ただし、ChatGPTからの回答にはハルシネーションが起こる可能性があるため、事実確認(ファクトチェック)が必要です。
▼ ファクトチェックについては、以下の記事をご覧ください。
ChatGPTの活用効果を、最大化させるために

ChatGPTは強力なエンジンですが、ビジネスで成果を出すには「誰に」「何を」届けるかという『マーケティング戦略(地図)』が不可欠。「操作方法は分かったけど、具体的なビジネス成果につながらない」とお悩みの方向けに、Webマーケティングの要点を凝縮した資料をご用意しました。
日常生活では、以下のようなシーンにChatGTPを活用すると有効です。
| 旅行プランの作成 | 「3泊4日の京都観光プラン」など詳細な旅行プラン作成 |
| 献立・レシピの提案 | 冷蔵庫にある食材を用いた献立、レシピの作成 |
| 学習サポート | 英会話の練習相手、歴史的な出来事や数学の問題の解き方の解説 |
| 壁打ち・相談 | アイデアの整理、悩みの相談相手 |
急速に進化しているChatGTP。とくに有料のPlusプランでは、画期的なモデルや機能を利用できるようになっています。ここでは、2025年12月末時点における日本版で利用できる注目のモデルや機能を紹介します。
| GPT-4o(GTP-4o mini) | テキスト、音声、画像の統合的な処理が可能な最新モデル。GPT-4モデルよりも応答速度が非常に速くなった上、より自然で感情豊かな音声会話が可能 |
| 画像生成(DALL-E 3) | テキストでプロンプトを入力するだけで、高品質な画像を生成できる機能。デザインや写真の知識がなくても、独創的な画像を生成可能 |
| データ分析(Advanced Data Analysis) | Excel、CSV、PDFなどをアップロードすれば、その中にあるデータを用いて集計、分析、グラフ作成などができる機能。専門的な知識がなくてもデータを可視化可能 |
| GPTs(ジーピーティーズ) | 自身の目的やタスクに合わせて、ChatGTPをカスタマイズできる機能。調査や分析、スケジュール管理など、業務の効率化を進められる |
ChatGPTの使い方に関するよくある質問をまとめました。
無料で文章の作成、要約、翻訳といった基本機能を使用できます。ただし、無料版では回答速度や利用可能な機能に制限があるため、それらを回避したい場合には有料のPlusプランに加入することをおすすめします。
詳しくは、記事内の「ChatGPTの利用可能モデル【プラン別】」をご覧ください。
OpenAI社のChatGTP公式サイトから直接登録すれば安全です。アカウントを作成する際、メールアドレスや氏名、生年月日の入力が必要になります。ただし、ChatGTPの利用拡大に伴い、偽のサイトやアプリが急増しているため注意が必要です。
詳しくは、記事内の「ChatGPTの始め方|登録から利用開始まで簡単3ステップ」で説明しています。
デフォルト設定ではチャット履歴を学習するようになっているため、入力情報が使われてしまいます。機密情報や個人情報を入力しないようにしましょう。
詳しくは、記事内の「ChatGPTへの入力情報に注意」をご確認ください。
ChatGPTは、OpenAI社が提供している対話型生成AIです。質問への回答、テキストの作成、文章の要約や翻訳、アイデアの提案といった幅広いタスクを実行できるため、ビジネスパーソンにとっては業務を効率化する有効なツールになり得ます。
短時間かつ容易に利用を始められるのも、ChatGPTの特徴です。まずは無料のFreeプランから利用し、応答速度や回数制限、利用可能な機能に課題を感じたら、有料プランに移行することをおすすめします。
執筆者
コンテンツディレクター/ライター
Tomoyuki Chiba
2024年ファングリーに入社。人材紹介会社と広告代理店で営業を経験。その後ジョブチェンジを行い、クリエイティブエージェンシーでディレクターや編集者、ライターとして社内報やパンフレットといった紙媒体を中心した制作業務に従事。趣味はサッカー観戦とドライブ。