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WordPressバージョンアップ費用、相場はいくら?業者依頼の料金と注意点

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WordPressで構築されたWebサイトを運営していると、必ず直面するのが「バージョンアップ問題」です。

WordPressを利用している企業の中には、「WordPressのバージョンが古くて不安」「PHPのバージョンアップ費用が読めない」と悩むWeb担当者や事業責任者が少なくありません。バージョンアップは単なる更新作業ではなく、サイトの信頼性や集客成果を維持するための重要なメンテナンスです。

本記事では、WordPressバージョンアップにかかる費用の目安や業者選びのポイント、依頼時の注意点について詳しく解説します。

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WordPressバージョンアップの必要性

WordPressのバージョンアップは、サイトの安全性やセキュリティ、性能の向上に不可欠です。バージョンアップには新機能の追加や大幅な仕様変更がある「メジャーアップデート」と、バグ修正や不具合対応を目的とした「マイナーアップデート」の2種類があります。

古いバージョンのままサイトの運用を続けると、データ改ざんや消失、サイト乗っ取りなどのリスクが高まります。Web担当者は常に最新バージョンを保つよう心がけましょう。

WordPressバージョンアップを怠った場合に起こるリスク

WordPressバージョンアップを怠った場合のリスクには、具体的に以下のようなものが挙げられます。

セキュリティリスクが増大する

WordPressは世界的に利用されているため、そのほかのCMSより攻撃対象になりやすいと言えます。古いバージョンでは脆弱性が残っていることが多く、放置すると攻撃リスクが高まる点にはいっそうの注意が必要です。

機能不具合や表示崩れが発生する

古いバージョンでは新しいブラウザやデバイスに対応できず、レイアウト崩れや表示バグが発生しやすくなります。これにより、ユーザーの離脱やビジネスへの悪影響が生じます。

最新機能を利用できない

新しいWordPressでは、グーテンベルグエディターの進化やパフォーマンス向上などの新機能が追加されています。バージョンアップを怠ると、これらの恩恵を受けられず競合に差をつけられてしまう可能性があります。

パフォーマンスが低下する

WordPressはPHPで動作しており、古いPHPバージョンのままだと表示速度が低下するためSEOにも悪影響を及ぼします。特にモバイル対応が重要な今、読み込み速度はSEOの成果に直結します。

WordPressバージョンアップの作業内容とフロー

バージョンアップの作業内容とフローについて解説します。

1. 事前準備

事前準備には、以下のようなものがあります。

項目作業内容
現状確認本体・テーマ・プラグイン・PHPバージョンなどの確認
バックアップ取得ファイル・データベースの保存、プラグインの停止

2. テスト(ステージング)環境の構築

事前準備が整ったらテスト環境でバージョンアップを試行し、Webサイトの動作テストやエラー検証を行います。システム環境や運用方針によっては、テスト環境とは別にディベロップ環境を構築し、テストすることもあります。

3. PHPバージョンのアップグレード

WordPress本体よりも先に、PHPを最新版にアップデートします。互換性のあるプラグインやテーマを選定・検証することが肝心です。

4. WordPress本体のバージョンアップ

本体のアップグレードを実施し、セキュリティと機能性を最新の状態に更新します。

5. テーマのバージョンアップと互換性確認

サイトのデザインや機能を構築するテーマを更新します。カスタマイズされている場合、アップデート後に不具合が出ないかを慎重に確認します。

6. プラグインのバージョンアップ

WordPressの機能を拡張するプラグインは、互換性を確認しながら一つひとつ更新します。不具合が起きやすい作業なので、丁寧に以下の修正ポイントを解消しましょう。

  • 表示崩れのチェック
  • フォームや動的機能のテスト
  • エラーログの確認

7. 本番環境への反映・最終確認

テスト環境で問題がなければ、本番環境に反映します。

バージョンアップによってURL構造や表示速度に変化がある場合、SEOに影響する可能性があります。サーチコンソールの再設定や、ページの再インデックス申請も必要です。

WordPressバージョンアップの対応方法

WordPressのバージョンアップ作業は、「自分で対応する」と「代行業者に依頼する」の2つの方法があります。それぞれのメリット・デメリットを確認しておきましょう。

自分アップデート対応する場合のメリット・デメリット

メリットデメリット
・コストを抑えられる
・自分のペースで作業できる
・専門知識と技術が必要となる
・失敗時はサイトが停止するリスクもある
・バックアップや復旧の責任が発生する

手動でバージョンアップする一番のメリットは、コストがかからないことです。

ただし、更新をするサイト運営者やWeb担当者が不慣れで、初めてWordPressのバージョンアップをする場合には作業手順をゼロから調べておく必要があります。作業手順を間違えてデータを消去してしまうなど、慣れないバージョンアップ作業ならではの失敗のリスクも少なくありません。

代行業者に依頼する場合のメリット・デメリット

社内にWebの知見やノウハウを持つ人材がいなければ、アップデート作業を代行業者に依頼するという方法が効率的です。代行業者に依頼する場合のメリット・デメリットは以下のとおりとなります。

メリットデメリット
・知識がなくても安心して任せられる
・迅速に対応してくれる
・リスクやトラブルにも対応してもらえる
・費用がかかる
・業者によって品質や対応に差がある

WordPressに詳しい専門家がアップデートを行うので、安心して任せられるでしょう。想定されるあらゆるリスクに迅速に対応してもらえる点も大きなメリットです。

一方で、外部の有料サービスを利用するため費用がかかる点がデメリットとなります。依頼する業者ごとに料金が異なることはもちろん、対応範囲や品質にも差があることを念頭に置いておきましょう。

WordPressバージョンアップの費用相場【サイト規模別】

WordPressのバージョンアップを代行業者に依頼する際の費用相場は、サイトの規模や依頼内容によって大きく異なります。とくに、業者によっては都度契約ではなく年間契約を提案されることもあるので、ニーズに合致した契約をするようにしましょう。

年間契約と都度契約の違いは、以下のとおりです。

  • 年間契約:月額または年額で一定の料金を支払い、定期的なバージョンアップや保守作業を受ける。長期的にはコストパフォーマンスが良い場合がある。
  • 都度契約:必要なタイミングで作業を依頼する方法で柔軟性があるが、頻繁に依頼する場合は年間契約よりもコストが高くなることも。

ここでは、都度契約の場合の費用相場を紹介します。

サイト規模費用相場(都度契約費用の内訳例特徴
小規模サイト
【個人ブログ、小規模企業サイト(5〜10ページ以内)】
3~5万円程度・バックアップ+テスト環境構築:5,000円程度
・WordPress+プラグインアップデート:2万円程度
・動作確認:1万円程度
プラグイン数が少なく、カスタマイズも軽微。PHPバージョンアップが不要なことも。
中規模サイト
【コーポレートサイト(30〜50ページ)、フォーム設置、複数プラグイン使用】
5~10万円程度・バックアップ+互換性チェック:3万円程度
・本体+テーマ+プラグインアップデート:8万円程度
・動作検証+修正:5万円程度
カスタム投稿やCSS変更あり。PHPアップデートも必要なケースが多い。
大規模サイト
【ECサイト、会員制サイト、多言語・API連携サイトなど】
10~20万円以上・調査+仕様整理:5万円~
・バージョンアップ+開発調整:15万円~
・不具合修正+SEO対応:10万円~
カスタマイズ度が高く、WooCommerceなどの複雑なプラグイン多数。慎重な検証が必須となる。

なお、上記相場は目安であり、具体的な費用は依頼内容や業者によって異なります。

また、WordPressバージョンアップの費用に影響を与える要因としてはサイト規模(ページ数)のほかにも以下のようなものが挙げられます。

要因詳細
プラグイン・テーマのバージョンや仕様本体以外のバージョンアップや不具合調査が必要な場合、費用が上乗せされることがある。
カスタマイズの有無独自テーマやプラグイン利用時は、互換性確認や調整が必要なため費用が増加傾向に。
保守・管理の範囲定期バックアップやセキュリティ対策など追加作業が含まれる場合、費用が上乗せされることもある。

WordPressバージョンアップの代行業者を選ぶポイント

前述のとおり、WordPressのバージョンアップを代行業者に依頼する場合、費用相場はさまざまな要因によって変動します。

とはいえ、可能な限り予算を抑えながら高品質なサービスを提供してくれる代行業者に依頼したいですよね。ここでは、費用以外で業者を選ぶポイントを紹介します。

実績・専門性

信頼できる実績を持っているかという点をチェックしましょう。

過去の対応実績や特定の業種・サービスを扱うサイトに強いかなどを確認することで、「この会社なら安心して任せられるかどうか」を判断できます。とくにWordPress専門の会社なら、予期せぬトラブルにも柔軟に対応可能でしょう。

コミュニケーションの取りやすさ

依頼前後でのコミュニケーションがスムーズかどうかも、重要な選定基準と言えます。問い合わせに対する返信の速さや丁寧さはもちろん、対応スタッフが変わっても認識のズレなどがないかなどもチェックしましょう。

見積もり内容の透明性

見積もりに、作業項目ごとの明確な料金が提示されているかを必ず確認しましょう。不明瞭な料金体系の業者は避けるのが無難です。

サポート体制の充実度

WordPressのバージョンアップは、サイトを構築するさまざまな環境や機能の状況次第で、作業範囲や要する時間が異なります。WordPress本体やプラグイン、テーマ、PHPすべてのバージョンが古い場合は調査から不具合のチェックまでかなり時間がかかることが見込まれます。アップデート後の不具合に対応してくれるか、サポート期間があるかなども選定基準にしましょう。

WordPressのバージョンアップを含めた保守管理は、サイトの安全性や信頼性を保つために重要な作業です。希望する運用計画と費用感に見合う代行業者に依頼することで、長期的な運用がスムーズになるでしょう。

WordPressバージョンアップ依頼前のチェックリスト

代行業者にアップデート作業を開始してもらう前に、以下の項目についてチェックしておきましょう。共通認識や契約内容にズレがないか確認しておくことで、安心して依頼できます。

チェック項目チェック内容
作業範囲の明確化テーマやプラグインの更新、PHP変更など何の作業を依頼するかを明確にする。
作業項目ごとの見積もり見積書に「一式○円」という形式ではなく個別に明細を記載してもらっているか。
バックアップ関連の情報バックアップの取得方法や保管方法、保管期間などが共有できているか。
不具合発生時の対応範囲トラブル時の作業内容や、追加費用が必要となるか。
更新後のサポート体制保守期間やトラブル発生時の対応方法、質問窓口があるか。

まとめ

WordPressのバージョンアップは、セキュリティリスク回避や表示崩れ、機能不具合の防止、最新機能や高速化の享受などビジネス成果に直結する重要な作業です。

費用はサイト規模やカスタマイズ度によって異なりますが、放置した場合のリスクによるコストのほうが高くつくことを念頭に置きましょう。「古いままでも問題ないだろう」と放置せず、リスクを見据えたアップデートの判断材料を集めてください。

株式会社ファングリーでは、SEO戦略立案からコンテンツ制作、運用、効果測定までWeb施策全般をトータルでサポートしています。サイトリニューアルやアップデート、保守管理にお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。コンテンツ制作のプロが最適な施策をご提案します。

Takehiro Miyagawa

執筆者

Takehiro Miyagawa

編プロ、出版社、フリーペーパー制作会社などで雑誌編集の経験を経て、現在はコンテンツディレクターとして多様なプロジェクトで活躍中。特に芸能人やタレント・YouTuber・マイクロインフエンサー・経営者・医師などの有識者や専門家のキャスティングやインタビュー企画を得意としている。

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