コンテンツマーケティングにおける
オウンドメディアの役割

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投稿者:KAWASHIMA MITSUO

オウンドメディアは、自社製品やサービスを知ってもらうための新しい手法として注目されています。そのため、近年ではIT業界に限らず幅広い業界で運営されていますが、中には「オウンドメディア=コンテンツマーケティング」と勘違いしている方や、「両者の違いがいまいちわからない…」という方も少なくありません。
そこで今回は、オウンドメディアとコンテンツマーケティングの違いや目的、情報発信の落とし穴についてご紹介します。それぞれの役割をしっかりと理解し、目的に合った運用を行っていきましょう。

オウンドメディア運用LPバナー

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値のある情報を届けて購買行動を引き起こすマーケティングの手法です。その情報を伝える手段としてコンテンツがあり、そのコンテンツの形態には文章、画像(写真・図説など)、映像、音声などさまざまなものがあります。

【徹底解説】コンテンツマーケティングとは- ユーザーに有益な情報を適切にとどけよう –

とはいえ、どんなコンテンツでも良いというわけではなく、明確に定義された見込み客にとって適切で価値のある一貫したコンテンツが求められます。このようなコンテンツを作り、必要としているユーザーに届ける手法全体がコンテンツマーケティングなのです。

オウンドメディアとは

オウンドメディアとは、自社で保有するメディアの総称のことをいいます。本来はパンフレットや自社サイトなどの全てを意味するのですが、オンラインマーケティングに関しては自社で運営する「ブログ」のようなサイトを指すのが一般的です。つまり、オウンドメディアは「コンテンツマーケティングを実行するための手段」だといえます。

コンテンツマーケティングの目的がオウンドメディアの目的を決める

オウンドメディアはコンテンツマーケティングを実施するための手段ですので、基本的にはオウンドメディアの目的とコンテンツマーケティングの目的は紐づきます。ここでは、オウンドメディアがどんな目的で運用されるのかを見ていきましょう。

見込み客の獲得

オウンドメディアを運営する大きな目的となるのが、ロイヤリティの向上です。ユーザーにとって役立つ情報を提供し続けると、「この企業は自分にとって必要だ」という印象を持ち、忠誠心や愛着が高まります。こういった見込み客が増えれば他社との差別化が図れるほか、価格競争に巻き込まれにくい、継続的な発注が受けられるといったメリットが得られるのです。

ブランディング

オウンドメディアのもう一つの目的は、企業のブランディングです。

たとえば、社長自ら情報発信をしていたため「社長の名前=企業名」のようなブランドイメージができてしまったとしましょう。この状態で「ブランドイメージを変えたい」となった場合、他の社員の発信力を高める必要があります。
その際、発信力を高めるためにはTwitterなどのSNSを使う方法もありますが、良質なコンテンツ発信ができるオウンドメディアが有効です。情報発信する社員の名前と顔写真を出すように設定すれば、「社長の名前=企業名」だったブランドイメージを効果的に変質させることができます。

目的に応じて、情報メディアとしてのオウンドメディア以外も検討しよう

検索エンジンからの流入が集客経路となる情報メディアでは、既存顧客へのアプローチではなく新規ユーザー(見込み客)の獲得を目的としているケースが多いですが、オウンドメディアには「自社でコントロールできるメディア」といった意味があり、情報メディア以外にも複数の情報発信手法があります。それぞれ効果や特徴が異なりますので、目的に応じて手法を使い分けるのがおすすめです。

メールマーケティング

メールマーケティングとは、その名の通りEメールを使用したマーケティング手法のことです。一度商品やサービスを購入した顧客に対し、定期的新商品や新サービスなどの情報発信をすることで、商品やサービスを思い出させたり、リピート購入させたりする効果があります。

メールマーケティングの主なメリット

  • ユーザーとのつながりを維持できる
  • メール配信時にセグメントできる
  • ユーザー情報が把握できるなど

メールマーケティングは一見簡単そうなイメージがありますが、目的のリストアップや企画、配信リストの整理、年間スケジュールの作成など、事前の準備がとても重要になります。1通のメールを配信するのにも複数のタスクが発生しますので、無料でダウンロードできるC-NAPSのチェックポイントシートをぜひ参考にしてみてください。

DM(ダイレクトメール)

DMとは、ハガキや封書を送付し、商品やサービスのキャンペーンを案内する施策です。オフラインの施策となりますが、メールのように件名だけでスルーされることがなく、手に取ってどのような内容なのかを確認してもらうことが可能です。

DMの主なメリット

  • デザインなどに凝らしたDMにすれば注目されやすい
  • 伝えることができる情報量が多い
  • 開封やレスポンスにつながりやすい

コンテンツマーケティングの目的によって、時にはメディアを使い分けよう

自社の顧客像(ペルソナ)によっては、必ずしも情報メディアのアプローチが最適とは限りません。SNSをメインで情報収集しているユーザーであれば、情報メディアではなく「アーンドメディア」を使った施策の方が適している場合もあります。メディアを使い分けることも大切になるのです。
また、メディアには大きく3つの種類(トリプルメディア)がありますので、ここではオウンドメディア以外の「ア―ンドメディア」と「ペイドメディア」について見ていきましょう。

アーンドメディア

ア―ンドメディア(earned medeia)とは、主にTwitterやFacebookといったソーシャルネットワークのことを指します。ア―ンドメディアではユーザーのリアルな声が信頼性に繋がるため、自社サービスや商品に対する信憑性を得たい場合に有効です。
また、ターゲットユーザーのニーズに適したコンテンツを発信できれば、バズによって瞬間的に拡散する可能性も十分にあり得ます。SNSでは同じような興味を持ったユーザーに情報が繋がっていきますので、情報を拡散したいときにもおすすめです。

ペイドメディア

ペイドメディアとは、企業広告の出稿スペースが設けられているメディアのことをいいます。代表的なメディアにはYahoo!JAPANやMSN JAPAN、日経新聞電子版、朝日新聞デジタルなどがあり、費用を支払うことで自社広告が出稿できるようになります。
これらのペイドメディアは高いアクセス数が特徴となるため、広告を掲載することで多くの読者に情報発信することが可能です。

コンテンツマーケティング=オウンドメディアではない

コンテンツマーケティングといえば「オウンドメディア」とイメージする方も多いですが、コンテンツマーケティングはペルソナに対して最適なメディアを使い、企業目的を果たす仕組みのことをいいます。そして、その手段の一つになるのがオウンドメディアなのです。
オウンドメディアは自社でコントロールすることができるため、自由度が高いというのが大きな魅力といえるでしょう。ただし、経験や知識がないと失敗する可能性があるため注意が必要です。

自社の情報発信メディアの落とし穴

オウンドメディアを立ち上げることは簡単ですが、コンスタントに結果を出すにはそれなりの経験と知識が必要です。ここでは、オウンドメディアで失敗する企業のよくある落とし穴についてまとめました。

目的が明確になっていない

オウンドメディアを運用するにあたって目的はとても重要であり、最初に決めるべきものです。しかし、ななんとなくオウンドメディアを立ち上げたり、見切り発車で運用を始めたりした場合は、目的が明確になっていないことが多々あります。これにより社内の共通認識が崩れ、思うような結果が出せないのです。

予算・リソースが不足している

オウンドメディアの運用にはさまざまなリソースが必要となり、想像以上に大変です。そのため「オウンドメディアを立ち上げてみたものの、人手が足りず回らない」といった企業も少なくありません。そうなればメディアの質が落ちますから、サイトに訪れる顧客も減ってしまいます。

コンテンツの内容が的を得ていない

オウンドメディアのコンテンツは、ターゲットユーザーのニーズに沿った内容にする必要があり、自社紹介が多かったり、ニーズの話題から反れたりすると、離脱する顧客が増えます。そのため、ライティングの際には常にターゲットニーズを意識することが大切です。

SEO対策を行っていない

どんなに質の高い記事を書いても、Webサイトが上位表示されなければ読んでもらうことができません。そのため、オウンドメディアを運用するうえではSEO対策が必要不可欠だといえます。

オウンドメディア、コンテンツマーケティングで成果を出すために

近年では多くの企業がオウンドメディアを運用していますが、きちんと結果を出すためにはある程度の知識と経験が必要です。また、運用は想像以上に大変なので、事前知識がないまま進めるのはあまりおすすめできません。
All Wrrite!では、Web戦略や媒体特性を熟知したプロフェッショナルがさまざまなサポートを行っており、知識のない企業でも効率的にコンテンツマーケティングを行うことが可能です。部分的なサポートはもちろん、運用自体を任せることも可能なので、上手に活用して失敗しないオウンドメディア、コンテンツマーケティングを行っていきましょう。

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MITSUO KAWASHIMA

マーケティングプランナー

お気に入りのマーケティングメソッドは「インバウンドマーケティングメソドロジー」。Webディレクション、Webデザイン、フロントエンドエンジニアもやっています。ちなみにこのWebサイトも構築しました。人見知りのくせにセミナー登壇などもやったり。

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