「採用サイト用に社員インタビューをしたいけど、どんな質問をすればいいか分からない……」 そんな悩みを抱える人事・採用・広報担当者の方へ。応募者の心に響き、企業の魅力を最大限に伝える社員インタビューですが、いざ実施するとなると質問の準備に手間取ることも多いのではないでしょうか。
本記事では、採用サイトのコンテンツ作成ですぐに役立つ社員インタビューの質問例を90選、厳選して解説します。
この記事を読めば、もう社員インタビューの質問作成で悩むことはありません。テンプレートとして活用できる豊富な質問例を参考に、求職者の知りたい情報を的確に届け、応募につながる魅力的なインタビュー記事を作成できるようになります。
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まずは、会社に関する質問例を紹介します。会社に対して、そこで働いている社員がどのように感じているかを尋ねる質問です。
具体的には、会社の社風や文化、制度はもちろん、所属部署の様子やサポート体制など、会社の魅力について読み手に伝えられる質問が良いでしょう。
仕事内容に関する質問は、「社員がどのような仕事に携わっているか」といった内容が中心となります。具体的には仕事内容をはじめ、仕事を通じて身についたスキル、仕事のやりがい、業務において心掛けていることなどを聞きましょう。
このような質問は、求職者がその会社で働く姿をイメージしやすくしたり、仕事そのものに関心を持つきっかけになったりします。
会社のことや仕事のことを聞き出せたら、次はそれらに対する具体的なエピソードを深堀りして質問していきます。
社員の考え方や取り組み方について引き出せるような質問もあると良いでしょう。
社員がなぜこの会社に入社したのか、仕事以外の時間をどのように過ごしているかなど、インタビュイーである社員個人にフォーカスした質問をします。
この際、人柄や価値観なども引き出せるような質問内容を用意しておきましょう。
社員が今後、どのような目標を掲げているかを聞きます。
プロジェクトや部署に関する記事を取り上げる場合は、社員が一丸となって目標達成を目指している姿を印象づけるような質問もあると良いでしょう。
なお、以下に紹介する「会社全体の将来に関する質問」と「部署の将来に関する質問」については、上層部のメンバーにインタビューする際に想定される質問となります。
コンテンツの「締め」として、最後は求職者に向けたメッセージを語ってもらいましょう。
そのインタビューコンテンツのターゲットが新卒採用者、またはキャリア採用者になるかを明確にし、「どのような働きやすい環境を整えているか」「どんな方がこの会社で活躍できるか」といった入社意欲を高められるような質問をおすすめします。
社員インタビューを実施する際、スムーズな進行のためにも、社員(インタビュイー)から明確な回答を得られるような質問をあらかじめ準備しておきたいですよね。
インタビュー中のテンポの良さやインタビュイーに配慮した質問の構成を作るために、とくに意識すべき点を紹介します。
インタビューに関する以下の関連記事もご覧ください。
質問形式には、オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンの2種類があります。
オープン・クエスチョンは、インタビュイーの回答範囲を限定せず自由に回答してもらう質問形式です。プロジェクトや仕事などについて詳しく聞きたい、社員の想いや価値観について知りたいときなどに用います。オープン・クエスチョンは、インタビュイーの緊張が解け始めて話しやすくなる、インタビューの中盤に組み込むと良いでしょう。
一方で、クローズド・クエスチョンはインタビュイーの回答範囲を限定し、「はい」または「いいえ」で回答してもらう質問形式です。どちらか一方の回答を得たい、事実確認をしたいときなどに用います。クローズド・クエスチョンは、インタビュイーの緊張を解くためにインタビューの冒頭や、話題を切り替える際のアイスブレイクとして用意しておくと良いでしょう。
これらを使い分けることで進行がスムーズになり、意図する回答も得やすくなります。それぞれの質問形式のメリットとデメリット、質問例は以下のとおりです。
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| オープン・クエスチョン | ・具体的な内容を聞ける ・さまざまな情報を引き出せる ・会話を広げられる | ・インタビュイーが回答しにくいケースがある ・意図する回答が得られないケースがある ・どこまで聞くかはインタビュアーに委ねられる |
| クローズド・クエスチョン | ・インタビュイーが回答しやすい ・素早く回答を得られる ・次のインタビューを進めやすくなる | ・会話が広がらない ・得られる情報が限られる ・一方的なインタビューになる可能性がある |
各質問形式の例は、以下のようなものが挙げられます。
| オープン・クエスチョンの例 | ・会社を知ったきっかけについて教えてください。 ・業務遂行に際して、どのような点が大切ですか? ・仕事を通じて身についたことは何ですか? |
| クローズド・クエスチョンの例 | ・この会社を知っていましたか? ・業務遂行に際して、○○と○○はどちらが大切ですか? ・○○は仕事を通じて身についた知識ですか? |
質問内容を作成する際は、「6W3H」を意識することが大切です。これにより、ひとつのテーマに対して複数の質問内容をつくれるようになります。また、インタビュー時間によって、必ず聞かなければならない内容、時間がある場合に聞く内容なども見極めやすくなります。
| 6W3H | 質問例 |
|---|---|
| When(いつ) | この会社をいつ知りましたか? |
| Where(どこで) | この会社の採用募集をどこで知りましたか? |
| Who(誰が) | この会社を勧めてくれたのは誰ですか? |
| Whom(誰に) | どんな方に応募してほしいですか? |
| What(何を) | この会社の魅力は何ですか |
| Why(なぜ) | なぜこの会社に入社しようと思いましたか? |
| How(どのように) | プロジェクトで課題に直面した際、どのように解決しましたか? |
| How match(いくらで) | このプロジェクトによって会社が得られる利益はいくらですか? |
| How many(どのくらい) | これまでに担当したプロジェクトの数はどのくらいですか? |
質問内容は、時系列順にすると過去・現在・未来の大きく3つに分けられます。インタビューにおいてインタビュイーが回答しやすい質問は、「現在」のこと。最初は現在に関する質問から聞くようにしましょう。
インタビュイーとしても、現在のことを語ることで過去について思い出したり、未来についてのイメージが高まったりします。現在に関する質問のあとに過去や未来に関する質問をすることで、明確な回答を得やすくなるのです。
質問内容は当然、インタビュイーに対して失礼にならないよう配慮しなければなりません。
万が一、インタビュイーが顧客や顧問、上層部・経営陣の場合で、インタビュイーの気分を害する質問をしてしまうと、インタビューが中止になったり採用サイトに掲載できなかったりする恐れも。ここでは、悪い質問例を紹介します。
| 回答を誘導する質問 例)この取り組みは良いと思いますか? | あからさまに回答を誘導する質問は禁物です。インタビューでは、インタビュイーから正しい情報を引き出すことを重視しましょう。 |
| マイナスイメージの質問 例)社内制度であまり役立たなかったものはありますか? | インタビュイーを不愉快にさせる質問内容は避けなければなりません。インタビューでは、会社の魅力を聞くための質問内容を用意しましょう。 |
| 複数の回答を求める質問 例)プロジェクトの成果と課題は何ですか? | ひとつの質問から複数の回答を得る内容は、回答の質が下がるためできるだけ避けましょう。インタビューでは「一文一意」を意識することが大切です。 |
社員インタビューに関するよくある質問をまとめました。
社員インタビューで社員に聞きたい質問例としては、以下のようなものが挙げられます。
詳しくは、記事内「社員インタビュー質問例① 会社に関すること15選」をご覧ください。
質問形式には、オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンの2種類があります。オープン・クエスチョンは、インタビュイーの回答範囲を限定せず自由に回答してもらう質問形式です。クローズド・クエスチョンはインタビュイーの回答範囲を限定し、「はい」または「いいえ」で回答してもらう質問形式です。
これらを使い分けることで進行がスムーズになり、意図する回答も得やすくなります。
詳しくは、記事内の「質問形式を使い分ける」で詳しく説明します。
質問内容は当然、インタビュイーに対して失礼にならないよう配慮しなければなりません。具体的には、現在→過去→未来の順序で質問しましょう。
質問の順番について、詳しくは記事内「現在・過去・未来の順序で質問する」で解説しています。
社員インタビューを採用サイトやオウンドメディアに採り入れる際は、インタビュイーの選定から質問内容の作成まで目的を持って進めることが大切です。それによって、求職者に会社の魅力を伝えたり、社員のモチベーションを高めたりする記事を作れます。さらに、応募の増加やエンゲージメントの向上などの効果も期待できます。
本記事で紹介した社員インタビューの質問例や質問項目の作成ポイントなどを参考に、大勢の求職者や社員から読まれるコンテンツを目指していきましょう。
執筆者
コンテンツディレクター/ライター
Tomoyuki Chiba
2024年ファングリーに入社。人材紹介会社と広告代理店で営業を経験。その後ジョブチェンジを行い、クリエイティブエージェンシーでディレクターや編集者、ライターとして社内報やパンフレットといった紙媒体を中心した制作業務に従事。趣味はサッカー観戦とドライブ。