見込み顧客獲得に役立つ!
導入事例の作り方と活用法

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投稿者:KITAMASU NANAKO

 

多くのビジネスパーソンにとって、インターネット上での情報収集はもはや当然のこと。課題解決の手段として製品やサービスの購買・導入を検討する際も、まずはネット上で情報を収集し、比較検討を行うケースが一般的と言えるでしょう。

そこで、見込み顧客(リード)に自社製品やサービスの魅力を伝えるマーケティング施策の一つとして有効なのが、「導入事例」の公開です。本記事では、導入事例がなぜマーケティング的に有効なのか、どのような活用が可能であるかを解説したうえで、実際に制作を進める際のフローやポイントをご紹介します。

なぜ導入事例の活用はマーケティング施策として有効か

自社製品やサービスに対する理解の促進につながる

製品・サービス紹介ページを見れば、見込み顧客(リード)に一通りの機能や特長などは理解してもらえるはずでしょう。しかし、見込み顧客のアクションをより具体的な比較検討フェーズへ押し進めるためには、もう一歩踏み込んだアプローチが必要です。

見込み顧客がもっとも知りたいのは、「この製品やサービスを購買・導入したら、本当に自分たちの課題が解決できるのだろうか」という点です。そのためには、実際に製品やサービスを購買・購入した場合の活用イメージを、どれほど具体的に持ってもらえるかが勝負であると言えます。

特にサービス内容が流動的・可変的になりがちな無形商材の場合は実際の活用イメージを持ちづらいため、「こんなことをしてもらえる」「こんな課題が解決できる」という具体例がわかる導入事例は、サービスの理解を深めるためのコンテンツとして不可欠です。

実績を定性的にアピールし、信頼感や安心感を醸成できる

製品やサービスの購買・導入を検討するにあたって、参考になる情報が「実績」です。導入件数や導入企業名など定量的な情報を公開することももちろん重要ですが、より定性的な情報として実績が見えると、見込み顧客の信頼感や安心感につながります。

導入事例において実際に製品やサービスを導入した顧客のリアルな声を紹介したり、インタビュー形式で顧客との対談を掲載したりすることで、成果の創出はもちろん、カスタマーサクセスに積極的に取り組んでいる企業としてイメージアップを図ることもできます。

検討度合いの高いリードを獲得しやすい

先にご紹介した導入事例活用の2つのメリットを踏まえると、導入事例を閲覧したのちに問い合わせをしてくれた見込み顧客は検討度合いが比較的高い傾向にあると言えるでしょう。「ちょっと話を聞いてみようかな」という情報収集のフェーズから一歩先に進み、具体的な検討フェーズに入っているケースが多いと考えられます。

そのため、問い合わせに対する営業活動がしやすく、より効果的な提案が可能になります。いわゆる“今すぐ客”や“ホットリード”と呼ばれる、受注確度の高い顧客の獲得に貢献するコンテンツとして、導入事例の活用は不可欠なのです。

導入事例の活用法

SNS経由の発信で認知を拡大する

特にBtoB向けの製品やサービスを展開する企業の場合、SNSを活用した集客はやや難易度の高い取り組みであり、運用がうまくいかないケースは珍しくありません。製品やサービスの優位性をプッシュ型でアピールする方法ではなかなか集客に結びつかないため、読み物としても有用な導入事例はSNSとの相性もよいコンテンツと言えるでしょう。

導入事例の公開とSNSでの情報拡散をセットにした戦略や計画を立てて継続的に取り組むことで、認知拡大につながり、従来のチャネルとは別の引き合いを増やしやすくなります。

ダウンロード資料(ホワイトペーパー)化してリード情報を取得する

サイト上では導入事例の一部を紹介し、さらに詳しい情報はダウンロード資料(ホワイトペーパー)として配布することで、貴重なリード情報を獲得することができます。導入事例を閲覧した見込み顧客がすぐに問い合わせまでは至らないケースもあるため、メールアドレスなどの顧客情報を取得しておくことで、その後も継続的なマーケティング活動(リードナーチャリング)が可能になります。

現場での営業活動に活用する

製品やサービスに問い合わせをしてくれた見込み顧客の中には、入念に情報収集をしているわけではない人もいるでしょう。もちろん営業資料に導入事例を掲載し、商談時に資料をベースに紹介することもできますが、導入事例ページも同様の活用が可能です。また、商談中の顧客が社内稟議にかける際の判断材料にしてもらうなど、クロージングにおいても活用することができます。

成果につながりやすい導入事例の作り方

では、実際に導入事例を制作するにあたって、どのような手順で進めていけばよいのかを解説します。

1:導入事例コンテンツのフォーマットを企画する

一口に「導入事例」と言っても、コンテンツの見せ方にはさまざまな構成やパターンが考えられます。インタビュー形式にしたいのか、ルポルタージュ形式にしたいのかなど、製品やサービスの特性を踏まえて、どのようなフォーマットがもっともメリットや成果をアピールするのに適しているかを検討する必要があります。

2:顧客へのヒアリングシートを作成する

コンテンツのフォーマットが決定したら、その制作に必要な情報を得るためのヒアリングシートを作成します。また、ヒアリングの方法として、対面やオンラインでの取材形式をとるのか、顧客に記入してもらう形式をとるのかも予め決めておきましょう。

記入形式をとる場合、回答する顧客によって情報の粒度にバラつきが出ないよう、想定している回答例などを示すなどして、必要な情報を得やすい設計を行うことがポイントです。

3:事例として紹介したい顧客をリストアップする

顧客のリストアップにあたっては、選定の軸を決めておくとスムーズです。たとえば今後より営業活動を強化していきたい業界・業種の顧客を優先的に探したり、ネームバリューのある企業に絞ったりなど、導入事例の活用イメージを想定したうえで適切な顧客のリストを作成しましょう。

4:顧客に事例を掲載してよいか許可をとる

ここまで準備が整ったら、作成した顧客リストに沿って掲載許可をとります。導入事例コンテンツの要件をまとめ、もっとも顧客との関係が深い社内担当者に掲載可否の確認を依頼しましょう。また、要件をまとめる際には最終的にどんなコンテンツになるのかを顧客が視覚的にイメージしやすいよう、簡単な構成案などを用意できると親切です。

5:ヒアリングを行う

掲載許可がとれたら、顧客へのヒアリングを行います。直接取材を行う場合はインタビュアーを、撮影が必要な場合はカメラマンを手配したりなど、コンテンツに合わせてスタッフィングしましょう。

また、ヒアリング時に以降の制作・確認フローやスケジュールを顧客とすり合わせておくとスムーズに進行できます。

6:制作を行う(原稿作成・デザイン・コーディングなど)

ヒアリングの内容をもとに制作を進めます。制作が完了したら念のため社内の担当者に確認を依頼し、内容に齟齬がないか、製品やサービスに誤解を生じさせる要素がないかなどをチェックしましょう。

7:掲載内容を顧客に確認してもらう

社内チェックが完了したら、顧客に掲載内容の確認を依頼します。

8:ページを公開する

確認・修正などが完了したら、導入事例ページを公開します。

まとめ

コロナ禍で対面での営業機会が減少し、顧客との直接的な接点を持ちづらくなっている現在は、いかにオンライン上で有益な情報を提供できるかがカギとなります。そうした施策の一つとして、導入事例コンテンツは特に見込み顧客の獲得に有効であると言えます。自社サイトで導入事例コンテンツを公開していない場合は、ぜひ制作を検討してみてください。

株式会社ファングリーでは、導入事例コンテンツの企画設計から取材・インタビューのスタッフィング、制作まで一貫して承ります。貴社の製品やサービスの特性を考慮した最適なコンテンツをご提案しますので、お気軽にご相談ください。

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この記事の投稿者

NANAKO KITAMASU

コンテンツディレクター/マーケティング

2015年よりエディターとしてのキャリアをスタート。現在は株式会社ファングリーでコンテンツディレクターとしてクライアントワークに従事するとともに、インハウスエディターとして自社マーケティングやインサイドセールス、採用など幅広い領域に携わっている。

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