TOP記事/ホームページ管理(保守)にかかる費用相場は?内訳とコスト削減のポイントも解説

ホームページ管理(保守)にかかる費用相場は?内訳とコスト削減のポイントも解説

clock
SHARE
  • x
  • facebook
  • hatena
  • note

ホームページは公開後も最適な状態を維持する必要があるため、定期的な点検や更新、トラブル対応などが欠かせません。これらを怠ると情報が古くなって信頼性が低下したり、セキュリティが脆弱化して改ざんやウイルス感染のリスクが高まったりと、さまざまな問題が生じます。自社のリソースや予算を踏まえ、継続的に保守作業を行うことが重要です。

本記事では、ホームページ管理(保守)の費用相場とその内訳、コスト削減のポイントを紹介。自社に合った予算や方法で保守を実現するため、ぜひご活用ください。

\BtoBサイトリニューアルのよくある5つの失敗例/

関連記事
Webサイト制作とは?フローと事前に準備すべき4つのポイント
ホームページ作成費用を依頼先・種類・ページ数別に詳しく解説

Table of Contents

ホームページの保守(管理)とは

ホームページの保守(管理)とは、公開されたサイトを適切な状態に維持するために行う定期的な点検や更新、トラブル対応などの作業のことです。具体的には、セキュリティ対策、掲載情報・コンテンツの更新、表示不具合の修正、サーバー管理など、サイト運用に必要な業務全般が含まれます。

これらを徹底することでユーザーが安心して利用できる環境が整い、企業やサービスへの信頼性も向上します。

ホームページの保守(管理)の必要性

ホームページに最新情報を掲載し続けることで、ユーザーに正確な情報を届けられます。これにより信頼性が確保でき、ビジネスチャンスを逃すリスクも減らせると考えられます。

また、定期的なメンテナンスによって不正アクセスや情報漏洩といったセキュリティリスクの軽減も可能です。更新頻度や安全性の高さはSEO評価にも間接的に影響し、結果として検索順位の向上にもつながります。ホームページを定期的にチェック・更新することは、ユーザー満足度の向上やブランドイメージの維持にも役立つのです。

ホームページの保守(管理)費用の内訳

ホームページの安定稼働には保守作業が不可欠ですが、どの作業にどれだけ費用がかかるのかイメージしづらいかもしれません。ここでは、主な費用項目とその目安を紹介します。

ドメイン費用

「〇〇.com」や「〇〇.jp」などのドメインはホームページの住所にあたるもので、費用の目安は年間1,000〜3,000円程度です。

信頼性にも関わることから、人気のあるドメインやブランド名に近いものは高額になる場合もあります。

サーバー費用

レンタルサーバーには安価な共用サーバー、自由度と性能のバランスが取れたVPS、価格は高くなるのものの高性能な専用サーバーがあります。費用相場はそれぞれ以下のとおりです。

サーバーの種類相場(月額)
共用サーバー500~2,000円程度
VPS1,000~5,000円程度
専用サーバー1万~5万円以上

SSL費用

SSLは通信を暗号化し、個人情報の保護やサイトの信頼性を向上するのに役立つ技術(仕組み)です。SSL証明書の提供元には、無料で利用できる「Let’s Encrypt」や、有料で利用できる「企業認証SSL byGMO」などがあります。利用料金としては、無料から年間5万円以上まで幅があるのが特徴。SSL証明書は「ドメイン認証(DV)」「組織認証(OV)」「EV認証(EV)」の3段階があり、レベルによって価格が異なります。

コンテンツ更新・修正費用

テキスト修正や画像差し替えなどの小規模な作業は、数千円程度が相場となります。ページ追加やデザイン変更は1ページあたり1万〜3万円程度。CMSのアップデートは、1回5,000〜1万円前後が目安となるでしょう。

システムメンテナンス・障害対応費用

CMS本体やプラグインの定期アップデートの相場は、月額1万〜3万円程度です。バグ修正や復旧作業は、作業ごとに5,000円〜数万円かかることもあります。セキュリティパッチの対応範囲は契約内容によって異なります。

バックアップ関連費用

定期的なデータバックアップの相場は、月額3,000円程度。復元作業は、1回あたり1万〜3万円が相場です。

ヘルプデスク・テクニカルサポート費用

操作方法のサポートやトラブル対応は、月額3,000〜1万円程度が相場です。サポート内容や頻度によって費用は変動します。

アクセス解析・レポート費用

アクセス状況の分析と報告は、月額1万〜2万円程度が相場となります。改善提案は定期コンサル契約などに含まれる場合もあり、契約内容に応じて費用が変動します。

コンサルティング費用

SEO対策・マーケティング戦略支援には、月額5万〜10万円以上の費用が発生します。コンテンツの改善提案は単発で5万円程度〜となり、継続契約の場合は別途見積もりが必要です。

ホームページ保守(管理)費用の相場【ケース別】

社内リソースや予算によって、保守費用は大きく異なります。

ケース別にかかる費用のほか、それぞれのメリット・デメリットについても押さえておきましょう。

自社で保守(管理)する場合:月額5,000円程度

自社で保守(管理)する場合はコストを大幅に抑えられ、緊急時も即時対応しやすいのがメリットです。ただし、担当者にスキルが必要で、人的リソースが圧迫されやすい点がデメリットとなります。

また、WordPressなどのCMS操作やサーバー・ドメインの設定管理、セキュリティ対策の基礎知識などが社内スタッフに求められます。十分なスキルがある場合は、担当者1名の専任で済む場合もあります。しかし、担当者1名だけではトラブル発生時の迅速な対応が難しいケースも考えられるので、社内である程度保守に関するスキルを向上させていくことが課題となります。

外部に保守(管理)を委託する場合:依頼範囲によって相場は変動

外部委託すれば業務負担が軽減され、本業に集中できますが、自社対応よりもコストがかかり、緊急時の対応スピードが遅くなることも考えられます。

外部委託する場合の費用相場は、依頼する作業範囲によって変動します。

相場
(月額)
依頼作業範囲
ベーシック型5,000円~2万円程度ドメイン・サーバー管理やメール設定、SSL更新などが主な範囲。個人事業主や小規模店舗向き。
スタンダード型2万~5万円程度ドメイン・サーバー管理、コンテンツ修正、障害対応、月数時間程度の作業代行が含まれる。中小企業や更新頻度の高いサイト向き。
戦略型月額5万円以上ドメイン・サーバー管理、コンテンツ更新、障害対応、CMSメンテナンス、月次レポートなどが対象。大手制作会社への依頼が多く、作業内容は会社ごとに異なる。

ホームページ保守(管理)の一般的な流れ

保守・管理は単なるトラブル対応だけでなく、サイトの品質・安全性・効果を維持・向上させるために継続的な取り組みが必要となります。

ここでは、一般的な保守運用の流れを以下の5つのステップに分けて解説します。

1. 現状分析と保守(管理)範囲の明確化

具体的には、ページ数や画像・動画の有無、使用している機能など、サイトの規模や構成を確認しましょう。そして、更新が滞っているページや不具合が出ている箇所、セキュリティ上の懸念点などを洗い出し、どの課題から解決すべきか優先順位をつけます。これによって、保守作業の範囲や対応方針が明確になります。

2. 保守(管理)の運用体制の決定

次に内製か外部委託かを決定し、最適な体制を選びます。

内製の場合はコストを抑えられ、緊急時にもすぐ対応できるのがメリットですが、Webやサーバーに関するスキルと時間的リソースが必要です。一方、外部委託は専門業者に任せられるため品質と安定性が確保されるものの、コストがかかり即時対応には限界があるケースも。

サイトの規模や社内のスキル、人員状況に応じて最適な体制を選ぶようにしましょう。

3. (外部委託する場合)業者選定と見積もり依頼

保守(管理)を外部委託する場合には、候補となる業者の実績や専門性、サポート体制、対応範囲、費用などを比較し、複数社から相見積もりを取りましょう。

サービス内容・費用・対応力を比較検討することで、「高過ぎないか」「安過ぎないか」を確認できます。提示された料金が相場よりも著しく低い場合、作業のクオリティが低かったり、追加料金が必要だったりと、後々トラブルに発展する懸念もあります。業者を選ぶ際は安さだけでなく、長期的に安心して任せられるかも確認しましょう。

4. (外部委託する場合)契約内容・サービス範囲・費用の決定

依頼する業者が決まったら、実際にどのような作業を依頼するか契約内容を決めます。

保守範囲や対応時間、報告体制、料金体系、契約期間などを明確にして契約しましょう。

5. 保守(管理)業務の実施と定期的な見直し

外部委託した場合には、契約後から保守業務がスタートします。定期的なアップデートや監視、バックアップ、レポート提出などが行われます。定期報告時に不明点があれば確認し、状況を正確に理解しておくようにしましょう。

定期的な見直しも、重要なタスクです。アクセス状況の変化やコンテンツ量の増加、サイト機能の拡張、法改正への対応といった変化に応じ、保守契約の内容も柔軟に見直していきましょう。数年ごとに業者の見直しを検討すれば、サービス品質の比較や費用の適正チェックも可能です。

ホームページ保守(管理)費用を抑えるためのポイント

ホームページの保守には一定のコストがかかりますが、工夫次第で無理なく費用を削減することが可能です。ここでは、保守費用を抑えながらサイトの品質と安全性を維持するためのポイントを紹介します。

ホームページ制作段階から保守(管理)を見据えた設計にする

ホームページを新しく制作する際には、将来の保守運用を見据えた設計・開発を行うことがコスト削減につながります。

例えば、制作から保守まで一貫して対応できる会社は、構造や仕様に精通しています。そのような会社に依頼すれば、保守時のトラブル対応がスムーズになるでしょう。初期設計の段階で「メンテナンスしやすい構成」を組み込めるので、無駄な作業を減らすことにもつながります。

必要な作業・サービス内容を具体的に整理し、優先順位をつける

自社サイトに必要な保守内容を明確にし、次のように優先順位をつけましょう。必要最低限の保守を依頼すれば、費用の最適化が期待できます。

具体的な優先度のつけ方としては、以下のとおりです。

優先度保守内容
【高】サイトを守る保守・セキュリティやバックアップなど
【中】運用系作業・記事更新やバナー差し替えなど
※運用頻度や目的に応じて判断する
【低】マーケティング保守・SEO対策やアクセス解析など

サーバーとドメインを自社で直接契約・管理する

制作会社や保守業者を通してドメイン・サーバーを契約すると、手数料や中間マージンが発生します。可能であれば、自社名義で直接契約・管理するようにしましょう。これによって、手数料や中間マージンなどにかかる数万円程度のコストを削減できます。ほかにも、自社名義で契約・管理することで「解約・乗り換えが自由にできる」「契約状況や支払い管理が一元化される」といったメリットも享受できます。

ただし、保守管理にはSSL証明書の取得・更新をはじめ、専門的な知識が必要な場面も少なくありません。そのため、必要に応じてスポットで相談できる体制を整えておくと安心です。

サイトの更新頻度や目的に適した契約プランを選択する

保守契約には、大きく分けて「月額固定プラン」と「都度見積もり」があります。更新頻度が高く、緊急対応がしばしば発生するケースでは、月額固定プランのほうが必要なときにすぐサポートを受けられるでしょう。

一方、更新頻度が月1回未満など非常に低いうえ、「ほとんど作業は社内で完結している」「費用はできるだけ抑えたい」といった場合には、都度見積もりのほうが無駄な費用が発生せずに済みます。

複数業者から相見積もりを取り比較する

保守業者の費用は、同じ内容でも月額で数万円以上の差が出ることもあるため、必ず複数社から相見積もりを取りましょう。見積もりの詳細な内訳だけでなく、サポート体制の充実度や追加費用の発生条件なども必ず確認するようにします。

なお、保守では相手の業者が信頼できるパートナーかどうかも非常に重要です。担当者のコミュニケーション能力や対応力もしっかりチェックしましょう。

CMSを導入し自社で簡単な更新ができる体制を整える

WordPressなどのCMSを活用すれば、専門知識がなくてもテキストや画像の更新が可能です。お知らせやブログの投稿、テキスト・画像の差し替え、固定ページの一部修正などが、自社でできるようになる作業例として挙げられるでしょう。

おすすめの方法はCMS導入を前提とし、操作方法のレクチャーを受けておくことです。これにより外注回数が減り、コストダウンにつなげられます。

ホームページ保守(管理)を怠るリスク

保守・運用を進めるにあたって、「いくらお金がかかるか」「どのくらい節約できるか」など費用について考えることは非常に重要です。しかし、費用を気にするあまり必要なタスクを疎かにしてしまうと大きなリスクを招きかねません。

以下では、ホームページ保守(管理)を怠るリスクについて解説します。

古い情報による信頼性の低下

企業の最新情報が掲載されていなかったり、誤ったまま放置されていたりすると、ユーザーから不信感が募る恐れがあります。

とくにイベント情報や料金、担当者の情報などが更新されていないと、問い合わせや契約の機会を逃す原因になるので要注意です。

セキュリティ脆弱性による被害

CMSやプラグインなどホームページのソフトウェアを放置すると、セキュリティホールが生じ、外部からの攻撃対象になります。セキュリティホールとは、ソフトウェアやOSに存在するセキュリティ上の欠陥や弱点を指します。

主なリスクとしてまず挙げられるのが、「不正にページを書き換えられる」「偽サイトや詐欺リンクを掲載される」といった改ざんです。誤情報の発信や、詐欺の誘発はユーザーの信用を大いに損なうことになります。

ほかにも、ウイルスに感染してユーザーの端末にマルウェアを配布してしまったり、フォームやデータベース経由で顧客情報が抜き取られたりといった事態に陥ることも。こうした被害は会社の信頼を著しく低下させる原因になり、ユーザーが詐欺被害に遭った場合は賠償問題に発展する恐れもあります。セキュリティ保守は最優先で進めるようにしましょう。

検索順位の低下

Googleなどの検索エンジンは、以下のようなサイトの評価を低くする傾向にあります。

  • 更新がない
  • エラーが多い
  • 表示が遅い

これらを改善せずに放置したホームページの検索順位は徐々に下がり、新規顧客の流入も減少することに。保守によって内部対策を維持・改善することは、SEO上でも大きな意味を持ちます。

表示速度の悪化や表示崩れによるユーザビリティの低下

画像サイズが最適化されていなかったり古いコードが更新されていなかったりすると、ページの読み込みが遅くなったりレイアウトが崩れたりといった不具合が生じます。

こうした見づらさや使いにくさもユーザーの離脱を招き、最終的にはCV率の低下を招きます。

法改正への未対応リスク

最後に留意しておきたいのは、法改正への未対応リスクです。例えば、個人情報保護法は2015年改正時(2017年施行)に「3年ごとの見直し」が規定されました。これを受け、企業のプライバシーポリシーも状況によっては適宜修正が必要になるケースもあります。

現在記載されているプライバシーポリシーが最新の法令に適しているかを定期的に確認し、いつでも見直せる体制を築いておくことが重要です。

まとめ

ホームページの保守(管理)をしっかり行いたくても、社内リソースや予算の関係で方針が定まらない――という企業は少なくないでしょう。保守を徹底することは、ホームページを最適な状態に保ち、自社の信頼性を高めることにもつながります。

保守(管理)を外部委託する場合の相場を踏まえ、作業内容やそれぞれのフェーズでかかる費用のほかどの作業を依頼するか整理することで、社内体制や予算に見合った保守(管理)を実現できるでしょう。

当メディアを運営する株式会社ファングリーは、企業のコンテンツマーケティングをお手伝いするプロ集団としてさまざまなソリューションを提供しています。貴社の悩みから課題を洗い出し、解決するための具体的な施策内容やプランニングなどのご相談にお応えいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

Kambe Kumiko

執筆者

Kambe Kumiko

編集プロダクションでの勤務を経て、2018年に入社。現在はライターとして、Webコンテンツ制作に従事している。目指しているのは、「読みやすく」「分かりやすい」文章。今後は取材の数を増やし、臨場感のある記事も書いていきたい。

SHARE
  • x
  • facebook
  • hatena
  • note
記事一覧へ

INTERVIEW インタビュー

ファングリー代表の松岡がコンテンツ界隈の方たちをゲストに迎え、「ここだけの話」を掘り下げるインタビュー企画です。

LATEST

最新記事

一覧を見る

ホームページ管理(保守)にかかる費用相場は?内訳とコスト削減のポイントも解説

オウンドメディアとは?目的やメリット、運用前の事前準備から成功事例まで解説

企業のSNS成功事例5選!ブランド価値を向上させるSNS活用のポイント

Googleサーチコンソールとは?登録方法と基本的な使い方を初心者向けに解説【図解付き】

ファクトチェックとは?意味や方法、役立つツールを簡単にわかりやすく解説

YouTube SEOで検索上位表示を狙う3つの改善対策ポイント

メールマーケティング失敗例から学ぶ成功の鍵を専門家が解説

記事構成の作り方!SEOに効果的で読みやすい記事作成のポイント

採用マーケティング完全ガイド:メリットや導入手順、有効な施策を徹底解説 

カスタマーマーケティングはなぜ重要?成功事例から見る施策と成果

一覧を見る