こんにちは、マーケターのAsamiです。
昨今、「コンテンツマーケティング」という言葉がよく聞かれます。しかし言葉だけが一人歩きして、実際にこれがどのようなマーケティング手法で、どのような効果があるのかがわからない、という人もいるでしょう。
本日は、コンテンツマーケティングの概要と、それを活用することで得られるメリットについてお話ししたいと思います。
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最近では、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのマスメディアと接触する時間が年々減少しているのに対し、PCやスマホなどのデジタル端末との接触時間は増え続けています(下図参照)。
参考:博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 「メディア定点調査2018」
ここから読み取れることは、従来の「マスメディアを使って広告を打ち、企業・商品・サービスなどの認知拡大や売上拡大を図る」という方法から効果が出にくくなったということです。
メディアにもよりますが、テレビCMを流す場合は数千万円の広告費が必要となることもあります。
そんな多額の費用をかけてテレビCMを流しても、ユーザーに見てもらえなければ、認知もされず売り上げにもつながりません。これでは、費用対効果が低くなってしまいます。
しかし、グラフを見るとマスメディアとの接触時間は年々減少している一方で、メディア自体との接触時間は増えていることがわかります。このことは、デジタル端末との接触時間がどんどん増えていっていることを意味します。
これには、スマートフォンやタブレット端末の普及が大きく影響していると言えるでしょう。今や、これらの端末のおかげで、どこにいてもインターネットとつながれる時代になりました。
デジタル端末の普及によって、大きな影響を受けたのが出版業界です。下図は、出版物の販売額の推移を現したグラフです。出版物の販売額が下降傾向にあることがわかるでしょう。
参考:全国出版協会 日本の出版販売額
根強い人気を誇っている専門紙などもありますが、全体的に紙媒体の販売額は年々減少しています。
これらのデータから、テレビや紙媒体といったマスメディアに広告を載せても、ユーザーにリーチできる数が少ないということがわかります。
また、マスメディアの「接触しているユーザーの幅が広い」という特徴にも注目したいところです。老若男女問わずさまざまなユーザーにリーチしたいとき、この特徴はとても効果的と言えますが、ある一定の層に対してリーチしたい場合は、あまり有効ではないと言えるでしょう。
それでは、自社のターゲットユーザーに効果的にリーチするにはどうしたらいいのでしょうか。
前述の通り、人々がマスメディアと接触する時間は年々減少し、その一方でデジタル端末と接触する時間は増加しています。つまり、この変化を利用して自社のターゲットユーザーにリーチして行けばよいのです。
このように、「ユーザーにリーチしたい」と思ったときこそ、コンテンツマーケティングの出番です。
コンテンツマーケティングとは、ユーザーに有益となるコンテンツを発信していくことでユーザーを育成し、コンバージョン(CV)へつなげ最終的に自社や商品やサービスのファンになってもらうことを目指した、一連のマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングのポイントは、自社の商品やサービスだけを紹介する“顕在層”向けのコンテンツだけでなく、ユーザーが持っている悩みや課題を解決するための“潜在層”向けコンテンツを発信することです。これにより、自社の商品やサービスを知らなかった層にアプローチでき、認知拡大につなげられます。
各層のユーザーに合ったコンテンツを発信していくことで、そのユーザーの悩みや課題を解決し、次のステップへ導くことができます。そうすることで、潜在ユーザーを顕在ユーザーに、顕在ユーザーを顧客に、顧客をファンへと育成することが可能となります。
コンテンツマーケティングについて大まかに理解したところで、コンテンツマーケティングの活用で得られる4つのメリットを紹介したいと思います。
マスメディア・Webを問わず、広告は契約期間が過ぎると消えてしまうものです。しかし、コンテンツに関しては一度発信したらWeb上に残り続けるので自社の資産となります。さらにアクセスを獲得し続けることで、絶えずユーザーを獲得することも可能です。
広告を打つときは広告費がかかります。しかしコンテンツマーケティングの場合は、かかる費用はコンテンツ制作費やドメインくらい。マスメディアやWebに広告を展開するより、格段に費用を抑えられます。
また、前述のようにコンテンツはWeb上にずっと残り続けます。その結果、継続してアクセスを獲得し続けることが可能。費用対効果がとても高いと言えるでしょう。
自社のカスタマージャーニーマップをもとに、各ステップのユーザーに対して適切なコンテンツを発信することができます。
幅広い層に向けたコンテンツも時には効果的です。しかし、ユーザーの的を絞ってコンテンツを発信すれば、該当ユーザーにとってはとても有益な情報となりえるのです。有益な情報を得ることで、ユーザーは次につながる行動を起こしやすくなります。その結果、ユーザーの育成を図れるでしょう。
また、前述のように自社を認知してもらっている顕在層だけでなく、まだ認知されていない潜在層に対してコンテンツを発信することにより、潜在層と接点を持つこともできます。
上記のメリットと同様に、顕在層だけでなく潜在層に向けたコンテンツを発信していくことによって、「潜在層から顕在層」→「顕在層から顧客」→「顧客からファン」へとステップを踏んで育成していくことができます。
広告などの突発的なプロモーションでは、このように段階的にユーザーを育成していくことはできません。しかしコンテンツマーケティングでは、各層に合ったコンテンツをWeb上で発信していくことで、ユーザーを育成し顧客やファンへとつなげることが可能です。
ここまで、コンテンツマーケティングがどのようなマーケティング手法であるか、活用することでどのようなメリットを得られるかについて紹介させていただきました。
残念ながら、広告と違ってコンテンツマーケティングの成果は形になるまで時間がかかり、その分根気が必要です。短期的な成果を望むときは広告を活用し、長期的な成果を望むのであればコンテンツマーケティングを活用するなど、うまく使い分けていくことがポイントと言えるでしょう。
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