本記事では、Webサイトの改善に欠かせない「ヒートマップツール」の基礎知識から、無料・有料別のおすすめツール12選、具体的な活用方法までを網羅的に解説しています。
「サイトのアクセスはあるのにコンバージョンにつながらない」
「どこを改善すべきか分からない」
このようにお悩みのWeb担当者やマーケティング担当者の方に向けて、自社に最適なツールの選び方や導入後の失敗しない分析フローを紹介します。
この記事を読めば、自社の課題に合ったヒートマップツールを選定でき、根拠のあるWebサイト改善施策を実行できるようになります。
目次
ヒートマップツールとは、Webサイトに訪問したユーザーがページ上でどのような行動をとったかを、サーモグラフィのように色の濃淡(赤〜青)で可視化する分析ツールです。
通常、数値でしか確認できないデータを視覚的に表現することで、「どこがよく見られているか(赤色)」「どこでユーザーが離脱しているか(青色)」といったポイントを直感的に把握できます。専門的な分析知識がなくても、Webサイトの改善点(UI/UXの課題)を即座に発見できるのが最大の特徴です。
ヒートマップツールを活用することで、ユーザーの行動を根拠にしたWebサイト改善が可能になります。おすすめのツールを知りたい方は、記事内「ヒートマップツールのおすすめ5選【無料】」および「ヒートマップツールのおすすめ7選【有料】」をご確認ください。
Web分析において、ヒートマップツールとよく比較されるのが「Googleアナリティクス(GA4)」です。両者は似た目的で使われることもありますが、これらは競合するものではなく、分析の解像度や役割が異なります。
| 特徴 | ヒートマップツール | Googleアナリティクス |
|---|---|---|
| 可視化の方法 | 色と位置(定性・視覚的) | 数値とグラフ(定量・統計的) |
| 分かること | ページ内の詳細な行動(熟読箇所、クリック位置、離脱ライン) | サイト全体の集客・遷移状況(PV数、流入元、滞在時間、CV数) |
| 得意な分析 | ・ページ全体のUI/UX改善 ・コンテンツの質の評価 | ・サイト全体の健康診断 ・ユーザー属性や流入経路の把握 |
| 主語 | 「このページのどこを見たか」 | 「誰がどのページを見たか」 |
ヒートマップツールは、ユーザーがページ内のどこを見て、どこをクリックし、どこで離脱したのかといったページ内行動を視覚的に把握することに優れています。
一方、Googleアナリティクスは、PV数や流入元、滞在時間、CV数などの数値データをもとに、サイト全体の集客状況や成果を把握するためのツールです。ユーザー属性や流入経路、ページ遷移などを分析することで、サイト全体の傾向や課題を把握できます。
そのため、サイト全体の傾向や問題があるページを特定するには「Googleアナリティクス」を、特定したページのどこを直すべきかを深掘りするには「ヒートマップツール」を使用します。両者を併用することが、Webサイト改善の近道です。
▼ GA4については、以下記事もあわせてご覧ください。
アイトラッキングツールは、ユーザーの視線の動きを計測し、「どこを見ているか」「どの順番で視線が移動しているか」を分析するためのツールです。主に専用の機器やカメラを用いて計測を行い、被験者の目の動きをもとにデータを取得します。
一方、ヒートマップツールはWebサイトに実際に訪問した多数のユーザーの行動データをもとに、熟読エリアやクリック位置、スクロールの深さなどを可視化します。特別な機材を用意する必要がなく、通常のWebアクセスデータを活用できる点が大きな違いです。
アイトラッキングは、広告やデザインの視認性検証など、限定的なユーザーテストに向いていますが、導入・計測コストや実施ハードルが高く、継続的な分析には不向きな側面があります。ヒートマップツールは実際のユーザー行動を広範囲かつ継続的に分析できるため、Webサイト改善に取り入れやすい手法と言えるでしょう。
ヒートマップツールが重視されている理由は、ユーザーが実際にどこで離脱しているのか、どのコンテンツが読まれていないのかを可視化し、データに基づいた改善提案を可能にするためです。
ヒートマップツールは、数値やグラフだけでは把握しづらい「見られていないエリア」や「クリックされていない導線」を、色の違いによって表します。そのため、マーケティング担当者だけでなく、デザイナーや営業、クライアントなど専門知識の異なる関係者とも共有しやすい分析手法です。
WebサイトやLPなどにおいて、「なぜ成果が出ていないのか」といった共通認識を持ちながら改善を進められる点も、ヒートマップが多くの現場で重要視されている理由と言えるでしょう。
ヒートマップツールには、ユーザー行動を多角的に分析するための4つの基本機能が搭載されています。それぞれの機能でユーザー心理の異なる側面を分析できます。
ここでは、ヒートマップツール「Microsoft Clarity(マイクロソフトクラリティ)」の実際の機能と照らし合わせて紹介します。

アテンションマップは、ユーザーがページ内のどの部分で立ち止まり、じっくり読んでいるかを可視化する機能です。よく読まれているエリアは赤く、スルーされているエリアは青く表示されます。これにより、「伝えたいメッセージが読まれているか」「興味・関心の高いコンテンツは何か」を判断できます。

スクロールマップは、ユーザーがページのどこまでスクロールしたかを可視化する機能です。 ページ上部から下部にかけて、到達したユーザーの割合が色の変化やパーセンテージで表示されます。これにより、ページの長さによる離脱やCTA(コンバージョンボタン)が見られていない問題を発見するのに役立ちます。

クリックマップは、ユーザーがWebサイト上でクリック(タップ)した場所を可視化する機能です。リンクボタンだけでなく、画像やテキストなどリンクが設定されていない場所のクリックも把握できます。ユーザーがリンクだと勘違いしている要素や誤クリック(ミスクリック)が多発している箇所を特定できるため、UIの改善や導線の見直しに役立ちます。

ムーブマップは、PC画面上でのマウスカーソルの動きを追跡・可視化する機能です。
一般的に人の視線とマウスの動きには高い相関関係があると言われており、クリックに至らなくても、マウスが迷っている動きや、特定のテキストをなぞる動きから、ユーザーの迷いや熟読しているポイントを推測できます。ユーザーの思考過程を把握する手がかりとして有効な機能です。
ヒートマップを導入することで具体的にどのような成果が得られるのか、主な4つのメリットを解説します。
ヒートマップを活用すると、ユーザーがどこで読むのをやめたのか、いわゆる離脱ポイントが明確になります。例えば、特定の箇所で急激に離脱が増えている場合、そこに「不要な情報が多い」「ユーザーの期待と内容がずれている」といった仮説を立てることができます。これらの原因となっている箇所を修正していけば、直帰率や離脱率の改善が期待できます。
コンバージョン率(CVR)の向上には、CTAボタンの配置やデザインが重要です。ヒートマップを使えば、CTAがそもそもユーザーに見られているのか、実際にクリックされているのかを把握できます。
CTAが見られていない場合は配置を上に移動し、見られているにもかかわらずクリックされていない場合は文言やデザインを見直すなど、根拠のある具体的なCVR改善施策が打てます。
ヒートマップでは、「リンクではない画像が頻繁にクリックされている」「スマホでボタンが押しづらそうな箇所がある」といったユーザーのストレス要因(ユーザビリティの問題)を発見できます。こうしたユーザビリティ上の課題を把握し、導線やUIを改善することで、ユーザーにとって使いやすいWebサイトへと近づけることが可能です。
Webサイトのリニューアルや改修を提案する際、「なんとなく使いにくい」という感覚的な意見ではなく、「このエリアの離脱率が〇〇%高い」「CTAが全くクリックされていない」という客観的なデータ(証拠)に基づいた説明が可能です。そのため、社内やクライアントに対しても、納得感と説得力のある改善提案がしやすくなります。
ヒートマップツールは種類が多く、機能や価格帯もさまざまです。ここでは、自社に最適なツールを選ぶための4つのポイントを解説します。
基本のヒートマップ機能に加え、自社の課題解決に必要な機能があるか確認しましょう。自社の課題や状況に応じて、以下のような機能が搭載されているかをチェックするのがおすすめです。
無料版や低価格なプランでは、計測できるPV数(ページビュー数)に制限が設けられているケースが一般的です。月間PV数の上限を超えると計測が停止してしまうケースもあるため、自社サイトの規模を把握した上で余裕のあるプランを選びましょう。
また、季節ごとの傾向や中長期的な改善効果を分析したい場合は、過去データをどの程度遡って確認できるかといった「ログの参照可能期間」も重要な判断材料になります。
導入時のタグ設置やデータの分析に不安がある場合は、サポート体制の充実度を確認しましょう。特に海外製ツールの場合は日本語サポートがない場合もあります。国産ツールや代理店経由のサービスであれば、日本語マニュアルや問い合わせ対応が整っているケースが多く、安心して運用しやすくなります。
ヒートマップツール選定では、実際に使ってみることが重要です。管理画面の操作性や分析のしやすさ、サイト表示速度への影響などを確認するため、無料トライアルがあるツールから試しましょう。実際に試してみて、自社の運用に適しているかを見極めることをおすすめします。
まずはコストをかけずに試してみたい方におすすめのヒートマップツールを5つ紹介します。無料プランでもユーザー行動を視覚化して解析できるので、導入のハードルが低い点が魅力です。
| 製品名 | Microsoft Clarity | User Heat | ミエルカヒートマップ | QA Assistants | Mouseflow |
|---|---|---|---|---|---|
| 機能・特徴 | ・ヒートマップ ・セッション録画 ・AI分析 ・Googleアナリティクス連携 | ・ヒートマップ5種(熟読・クリック・スクロールなど) ・直感的表示 | ・熟読・終了クリックのヒートマップ ・SEO改善提案・自動解析機能 | ・ヒートマップ(クリック・スクロールなど) ・セッションリプレイ | ・ヒートマップ基本機能 ・セッション録画 ・フォーム分析 |
| プラン制限 | 無制限 | 月間30万PVまで | 月間3,000PVまで | 月間10万PVまで | 約500セッション/月(無料版) |
| 対応デバイス | ・PC ・スマホ ・タブレット | ・PC ・スマホ | ・PC ・スマホ | ・PC ・スマホ | ・PC ・スマホ |
| サポート体制 | 公式サポートなし | 公式ページ、FAQなど | オンライン、メールサポートあり | サポートフォーラムあり | 日本語サポートあり |

出典:https://clarity.microsoft.com/lang/ja-jp
Microsoft Clarity(マイクロソフトクラリティ)は、Microsoft社が提供する完全無料ツールで、PV数やヒートマップ作成数に制限がなく、すべての機能を無料で利用できます。
ヒートマップ機能に加え、セッションレコーディング(録画)機能やAI分析、Googleアナリティクスとの連携も可能。分析したいサイトの規模やページ数を気にせず利用できる点が魅力です。
▼ Clarityの使い方については、以下の記事で解説しています。

User Heatは、株式会社ユーザーローカルが提供する無料のヒートマップツールです。熟読エリアや終了エリア、クリックエリアなど5種類のヒートマップを無料で利用でき、月間30万PVまで無料で解析できます。
閲覧できるページの長さに制限はあるものの、中規模サイトにも対応。登録してタグを埋め込むだけですぐに利用でき、管理画面もシンプルで見やすいため、初心者におすすめです。

出典:https://mieru-ca.com/heatmap/
ミエルカヒートマップは、株式会社Faber Companyが提供するヒートマップツールです。
初心者でもわかりやすいUIで、コンバージョン改善に必要な基本的なヒートマップ機能(アテンション、スクロール、クリック)が利用できます。SEO視点での改善案提案機能なども搭載されており、検索流入の質から改善したい場合に最適です。

QA Assistantsは、WordPressにプラグインを入れるだけで導入できるヒートマップツールです。外部サーバーへデータを送るのではなく、自社サーバー内にデータを蓄積するため、セキュリティ面でも安心感があります。タグ設置などの専門知識が不要で、プラグインを有効化するだけで月間10万PVまで無料で計測可能です。

Mouseflowはヒートマップに加え、セッション録画・フォーム分析など豊富な機能を備えた、デンマーク発のツールです。日本語対応も進んでおり、無料プランでは月間500セッションまで計測可能。
ユーザーがフォームのどの項目で入力を諦めたか、エラーが出たかが分かる「フォーム分析機能」に強みを持ちます。Eコマースや予約サイトなど、フォーム完了が重要なサイトにおすすめです。
より本格的な分析を行いたい場合や、大規模サイトの改善、施策実行まで行いたい企業には、有料ヒートマップツールがおすすめです。ここでは、分析精度や拡張性に優れた有料ツールを7つ紹介します。
| 製品名 | SiTest | User Insight | Ptengine | Contentsquare | CONTENT ANALYTICS | Crazy Egg | Site Lead |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 機能・特徴 | ・ヒートマップ分析 ・ABテスト ・録画 ・EFO ・AIレポート作成 | ・5種ヒートマップ分析 ・ユーザー属性分析 ・組織分析 ・マルチデバイス分析 | ・ヒートマップ ・Web接客機能 ・ノーコード施策実行 | ・アプリ分析対応 ・AIインサイト ・収益インパクト分析 | ・コンテンツ単位のスコア評価機能 ・AI解析アシスト | ・ヒートマップ ・クリック分析 ・ABテスト ・トラフィック分析 | ・ヒートマップ可視化 ・ポップアップ施策 |
| PV上限 | プランによりカスタマイズ可 | 50万PV〜(規模に応じて) | プランにより上限設定あり | サイト規模に応じて | サイト規模に応じて | プランにより上限設定あり | プランにより上限設定あり |
| 対応デバイス | ・PC ・スマホ ・タブレット | ・PC ・スマホ ・タブレット | ・PC ・スマホ ・タブレット | ・PC ・スマホ ・タブレット | ・PC ・スマホ ・タブレット | ・PC ・スマホ ・タブレット | ・PC ・スマホ ・タブレット |
| サポート体制 | 導入前後の日本語サポートあり | 問い合わせ、資料DLベース | ベーシックなサポートあり | エンタープライズ向け手厚いサポートあり | 資料・問い合わせサポートあり | 英語対応中心(日本語情報は要確認) | 導入後の標準サポートあり |

SiTestは、解析から改善・テストまでを一元管理できるオールインワンツールです。ヒートマップ分析に加え、ABテストやEFO(入力フォーム最適化)、ポップアップ表示など、Webサイト改善に必要な機能を網羅しています。
分析結果をもとにツール上でデザインを編集してABテストを実施でき、改善サイクル(PDCA)を高速で回せます。データ分析から施策実行までを分断せずに行いたい企業におすすめのツールです。

User Insightは、ヒートマップ分析に加えて、訪問ユーザーの属性(性別・年齢・地域)やアクセス元の組織情報まで分析できる点が大きな特徴です。
官公庁や大手企業での導入実績も多く、「どのようなユーザーが、どのようにページを見ているのか」を多角的に把握できます。BtoBサイトや、ターゲット分析を重視したWeb改善に適しています。

Ptengineは、ヒートマップ分析にとどまらず、ポップアップ表示やWeb接客などの施策をノーコードで実装できます。
分析結果を見ながらその場で改善施策を反映できるため、スピード感を重視する運用に最適です。UIも直感的で、マーケター主体での運用がしやすいツールと言えるでしょう。

出典:https://contentsquare.com/clicktale/
Contentsquareは、グローバルで利用されているエンタープライズ向けツールです。
Webサイトだけでなくアプリ分析にも対応しており、ユーザー行動を収益や機会損失といった金額で可視化し、経営視点での分析ができます。大規模ECサイトなど、大量のデータを高度に分析する必要がある場合に適しています。

出典:https://www.uncovertruth.co.jp/service/ca/
CONTENT ANALYTICSは、ページ全体ではなく、見出し・文章・画像・ボタンなど「コンテンツ単位」でユーザー行動を計測可能なツールです。
それぞれの要素がどれだけ読まれ、ゴール(CV)に貢献したかをスコア化できるため、「どの記事をリライトすべきか」「どのバナーが効果的か」が明確になります。記事改善などで集客を目指す、メディアサイトやコンテンツマーケティングに最適です。

Crazy Eggは、シンプルで直感的に使える海外で定番のヒートマップツールです。
クリックマップやスクロールマップなど、基本的なヒートマップ機能のほか、ABテスト機能も備えています。複雑な設定を必要とせず、ヒートマップ分析と簡易的な改善施策を行いたい場合に適しています。

Site Leadは、ヒートマップ分析に加えて、ポップアップやチャットなどのWeb接客機能を組み合わせて活用できるツールです。ユーザー行動を分析しながら、適切なタイミングで訴求を行えるため、CVR改善を目的とした運用に向いています。分析から施策実行までを一体で行いたい企業に適しています。
ヒートマップツールは、データを「見るだけ」では成果につながりません。重要なのは、仮説立てから施策実行、再検証までを一連の流れとして回すことです。
ここでは、Webサイト改善で成果を出すための3つのステップを解説します。
ヒートマップを確認する前に、まずは「どこに課題がありそうか」という仮説を立てましょう。例えば、「CTAボタンがクリックされていないのではないか」「ページの途中で多くのユーザーが離脱しているのではないか」といった形で、改善したいポイントを明確にします。
仮説がないままデータを見ると、気になる箇所を場当たり的に修正してしまいがちです。あらかじめ改善したい目的や指標(CVR改善、直帰率低下など)を明確にしておくことで、ヒートマップから得られる示唆を正しく読み取れます。
次に、ヒートマップを使って仮説を検証します。クリックヒートマップでは、クリックしてほしいCTAボタンや重要なリンクが「赤く」表示されているかを確認しましょう。もしクリックされていない場合は、デザインが目立っていない、またはその直前の説明で十分に説得できていない可能性があります。
あわせて、スクロールヒートマップでページの到達率も確認します。重要なコンテンツがページ下部にあり、到達率が50%を下回っている場合、半数以上のユーザーに情報が届いていないことになります。その場合は、ページ上部や熟読エリアの直後など、より見られやすい位置への移動を検討してください。
データから課題が分析できたら、具体的な改善施策を実行します。例えば、関係のない場所が多くクリックされている場合は、その箇所にリンクを追加したり、補足説明のポップアップを設置したりすると効果的です。
また、料金表が集中的に見られている(赤く表示されている)場合は、価格に対する不安を感じている可能性があります。その近くに「返金保証」や「支払い方法」に関する情報を配置することで、ユーザーの心理的ハードルを下げ、コンバージョンにつなげやすくなるでしょう。
施策を実行した後は、再度ヒートマップを確認し、行動がどのように変化したかを検証します。この改善と検証のサイクルを繰り返すことで、Webサイトの成果を着実に高めていくことが可能です。
ヒートマップはメリットの多い分析ツールですが、単体で使うよりも他の分析・検証ツールと組み合わせることで、改善効果をさらに高められます。ここでは、ヒートマップと相性の良い代表的なツールを紹介します。
Googleアナリティクスは、Webサイト全体の数値データを把握するために欠かせないツールです。直帰率や離脱率、ページ別の閲覧数などを確認することで、「どのページに問題がありそうか」「どのページを優先的にヒートマップで分析すべきか」といった当たりをつけることができます。
サイト全体の傾向をGoogleアナリティクスで把握し、課題がありそうなページをヒートマップで深掘りするという役割分担で運用するのが理想的です。
Googleサーチコンソールは、検索流入の背景にあるユーザーのニーズを把握するのに役立ちます。ユーザーが「どのような検索キーワード」でサイトに訪れているかが分かるため、検索時の期待と、実際のページ内行動にズレがないかを確認できます。
例えば、特定のキーワードで流入しているにもかかわらず、該当情報が読まれていない場合、コンテンツの構成や導線に問題がある可能性があります。検索意図とヒートマップの行動データを突き合わせることで、より精度の高い改善が可能になります。
▼ Googleサーチコンソールは、以下記事で詳しく解説しています。
ヒートマップで課題を見つけ、改善案を立てた後は、「その変更が本当に成果につながったか」を検証する必要があります。そこで活躍するのがABテストツールです。
ABテストツールを併用すれば、ボタンの文言や配置、デザインの違いなどを複数パターンで検証し、どの案が最も成果を出したかを数値で判断できます。Google Optimizeの提供終了後は、SiTestのようなABテスト機能を備えたヒートマップツールや、VWOなどの専用ツールを併用するケースが増えています。
ヒートマップで分かるのは、あくまで「ユーザーがどのように行動したか」のみで「なぜその行動を取ったのか」という理由までは読み取れません。この不足を補うのが、ユーザーテストやアンケートツールです。
例えば、ミルトークなどのアンケートツールを使えば、ページを見た印象や分かりにくかった点を直接聞くことができます。ヒートマップによる行動データと、ユーザーの声を組み合わせた改善施策を打ち出すことで、高い成果が得られるでしょう。
ヒートマップツールに関するよくある質問をまとめました。
主に「計測できるPV数」「データの保存期間」「スマホ分析の可否」です。無料版は月間計測PV数に上限(例:3,000PV〜30万PV)があり、上限を超えると計測が止まります。また、過去のデータが14日程度で消えるものが多く、長期的な比較が難しい場合があります。本格的なサイト運用には、データ保持期間が長く、スマホ分析も充実している有料版が推奨されます。
各ツールの詳細は、記事内の「ヒートマップツールを選ぶ4つのポイント」をご確認ください。
両方のツールを併用することをおすすめします。 Googleアナリティクスはサイト全体の数値データ(PV数、流入元、離脱率など)を把握し、「問題があるページ」を特定するのに適しています。一方、ヒートマップツールは特定したページ内で「ユーザーがどこを見て、どこでクリックしたか」という詳細な行動を視覚的に把握するのに適しています。役割が異なるため、両者を組み合わせることで分析の解像度が上がり、より効果的な改善につながります。
詳しくは、記事内の「ヒートマップツールとGoogleアナリティクスの違い」をご覧ください。
コンバージョンに直結するページや、改善の余地が大きいページを優先しましょう。具体的には、資料請求や購入につながる「入力フォーム」、集客の入り口となる「ランディングページ(LP)」や「人気記事」、そしてGoogleアナリティクスで「直帰率や離脱率が高い」と特定されたページなどが分析の優先度が高いページです。これらのページで「重要な情報が見られているか」「CTAボタンがクリックされているか」などをヒートマップで確認し、改善活動を行います。
具体的には、記事内の「ヒートマップツールを活用したWebサイト改善のポイント」で解説しています。
ヒートマップツール最大の価値は、無機質な数値データだけでは読み取れない「ユーザーの感情」や「思考のプロセス」を可視化できる点にあります。ユーザーがWebサイト上のどこで迷い、どこに強い関心を示しているのかを直感的に把握することは、ユーザーファーストなサイトへと進化させるための第一歩です。
しかし、ヒートマップツールは導入して終わりではありません。Googleアナリティクスなどの定量データと照らし合わせながら、「なぜこの場所が読まれているのか」「なぜここで離脱するのか」という仮説と検証を繰り返すことで初めて、コンバージョン率の向上や売上アップといった成果に結びつきます。
もし、ヒートマップ分析を通じて「ボタンの配置やテキストの修正といった小手先の改善では効果が見込めない」「サイト構造そのものに課題がある」と判明した場合は、Webサイト全体のリニューアルを検討すべきタイミングと言えるでしょう。
執筆者
コンテンツディレクター/ライター
Miho Shimmori
2023年ファングリーに入社。以前はWebマーケティング会社で約2年半コンテンツマーケティングに携わり、不動産投資メディアの編集長を務める。SEOライティングが得意。ほかにも士業関連や政治など複数メディア運営の経験あり。Z世代の端くれ。趣味はサウナと競馬と街歩き。
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