ホワイトペーパーの作り方とは?
成果につなげるポイントを解説
近年、ホワイトペーパーはマーケティングツールとしての活用が一般的になりつつあります。ホワイトペーパーは企業が提供するダウンロード資料の総称として定着していますが、実際のアウトプットは目的や用途に応じてさまざまなパターンが考えられます。
本記事は、ホワイトペーパーの制作を検討中の企業や、制作したまま放置した状態になってしまっている企業のご担当者に向けて、求める成果を得るためのホワイトペーパーの作り方を解説します。
成果の出るホワイトペーパーは「要件定義」が肝心
ホワイトペーパーから成果につなげるにあたって、もっとも肝心なのが「要件定義」です。もちろん本質的には細かい内容のクオリティを担保することが大切ですが、ホワイトペーパーはそもそもダウンロードしなければ内容を閲覧することができないため、まずは「いかにダウンロードしてもらうか」を考えなければなりません。
そのためには「誰に向けて、どんな情報を、どんな方法で発信すればよいか」を決める必要があります。ホワイトペーパーの要件定義の際は、次の5項目について整理をしましょう。
ターゲットのペルソナ
ターゲットとしたい顧客企業の業界や業種、担当者の役職(立場)などを策定しましょう。ペルソナを細分化するほど、より効果的なアプローチをとりやすくなります。
マーケティングフェーズ
基本的には「認知」「興味関心」「比較検討」のうち、どのフェーズに該当するかを明らかにしておきましょう。
ターゲットのインサイト(課題、悩みごと)
ターゲットのインサイトがもっとも重要な項目です。見込み顧客がどんな課題や悩みを抱えているかを書き出しましょう。既存顧客や、現場のことをよく知る営業担当者にヒアリングすると、より実像に近いインサイトを見つけ出すことができます。新規開拓の場合は、想定される顧客群にアンケートやインタビューなどの調査を行うのもおすすめです。
課題解決につながるテーマやキーワード
策定したインサイトをもとに、どんなテーマやキーワードを打ち出せば見込み顧客に興味をもってもらえるかを書き出しましょう。
ホワイトペーパーへの導線設計
コーポレートサイトやサービスサイト、オウンドメディアなど、自社の保有するWebサイトのなかから、どこにダウンロードフォームを設置するのが適切かを検討しましょう。
最適なホワイトペーパーの種類を検討する
冒頭で述べた通り、ホワイトペーパーにはさまざまなパターンが存在するため、要件に対してどんな形式のアウトプットが適切かを検討する必要があります。
この段階においては、ターゲットのマーケティングフェーズを意識するとよいでしょう。資料のダウンロード後、見込み顧客にどんなアクションを喚起させたいかによって最適なアウトプットを選びましょう。ここでは代表的な5つのパターンをご紹介します。
認知~興味関心フェーズに効果的なホワイトペーパー
・ノウハウ解説系の資料
ノウハウ解説資料は、いわゆる“お役立ち資料”と呼ばれるものです。まだ具体的に製品やサービスの購買・導入を検討している段階ではないものの、何らかの業務課題を抱えている見込み顧客に役立つ情報を提供することで、認知から興味関心へとマーケティングフェーズを引き上げるための資料です。
・調査(市場トレンド)レポート
ノウハウ解説資料と同じく、見込み顧客に対して有益な情報を提供することによって、製品やサービスの認知や興味関心につなげることを目的とした資料です。社内のノウハウだけでは提供情報として不十分に感じられる場合など、アンケートやインタビューなどによってオリジナルの一次情報を取得しレポート化することで、情報の有益性や独自性を高めることができます。
・セミナー資料
自社で開催したセミナー(ウェビナー)の内容をホワイトペーパー化した資料です。セミナーで使用したスライドを加筆修正し、再編集することで制作できるので、比較的用意しやすい資料と言えます。
比較検討フェーズに効果的なホワイトペーパー
・製品/サービス紹介資料
もっともポピュラーなダウンロード資料が、製品やサービスの紹介資料です。機能や特長、競合製品やサービスとの違い、価格、よくある質問など、見込み顧客が製品やサービスを比較検討するときに必要な情報を網羅しておくことが大切です。
・事例集
実際に自社製品やサービスを購買・導入している顧客の事例を紹介し、具体的にどんな成果を実現できるか、他社はどのように活用しているかなどを知ってもらうための事例集です。製品・サービス紹介資料に事例を盛り込むことも可能ですが、業界や業種で分類した事例集をいくつか用意できると、よりターゲットを絞ったマーケティング活動に活かすことができます。
ホワイトペーパーの作り方
ここまで決まったら、ホワイトペーパーの制作に着手しましょう。どのような手順で進めていけばよいのかを解説します。
1:テーマやキーワードに沿った企画を行う
要件とホワイトペーパーの種類をふまえて、具体的な内容を企画します。箇条書きでも構わないので、どんな情報を伝えるべきかをリストアップしながら精査していきましょう。
2:企画をもとに台割(構成)を作成する
企画ができたら、台割(構成)に落とし込んでいきます。ポイントは1スライドに情報を詰め込みすぎないようにすること。台割の段階では、スライドごとに伝えたい情報を決めておきましょう。
3:情報収集を行う
台割をもとに必要な情報を収集します。アンケートやインタビューが必要な場合はヒアリングシートの設計も必要です。ここで収集した情報の精度が最終的にホワイトペーパーのクオリティを左右するため、しっかり時間をかけて行いましょう。
4:制作を行う(原稿作成・デザインなど)
集めた情報を台割に沿って編集し、原稿作成やデザインを進めます。図表やイラストなどの視覚的な要素をバランスよく配置し、理解しやすくすることがポイントです。
特にデザイン性を重視する場合、Adobe Illustratorでの制作が望ましいと言えますが、公開後に加筆修正などのチューニングが想定されるなら編集が容易なMicrosoft PowerPointで制作するか、IllustratorのデータをPowerPoint化することをおすすめします。
5:ダウンロードぺージを作成し、フォームを設置する
ホワイトペーパーが完成したら、Webサイト上にダウンロードページを作成し、ダウンロードフォームを設置します。ダウンロードページには簡単な資料説明やページ数、目次などの概要を明記しておくとよいでしょう。
まとめ
ホワイトペーパーはさまざまなマーケティングフェーズで活用しやすく、顧客情報の取得にもつながるため、積極的かつ継続的に取り組みたい施策の一つです。
ただ、時間や手間がかかりがちな施策ではあるため、ノウハウやリソース不足の面から思うように取り組めていなかったり、成果に結びつかずに悩んでいたりする企業は多いかもしれません。
株式会社ファングリーでは、ホワイトペーパーの要件定義から企画制作まで一貫して承ることが可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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