マーケティング手法として、すでに定着しつつあるコンテンツマーケティング。昨今のコロナ禍におけるセールス・マーケティングのDX推進によってコンテンツマーケティングはますます重要性を増しており、さまざまな施策を取り入れて見込み顧客とのタッチポイントを増やすことが大切になっています。
本記事では、特にBtoB企業のコンテンツマーケティングにおいて、どのような施策への取り組みが有効なのかを目的別に解説。新たな施策を検討中の企業様は、ぜひ参考にしてください。
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コンテンツマーケティングの施策を実行するにあたり、意識しておかなければならないのが、「コンテンツマーケティングは見込み顧客と企業のコミュニケーションである」ということです。企業が自社の製品やサービスについてPRしたい情報を一方的に発信するだけでは、必ずしも見込み顧客が欲しい情報を提供しているとは言えず、コンテンツマーケティングとしては不完全な取り組みになってしまいます。
コンテンツマーケティングにおいて重要なのは、何よりもユーザーファーストであることです。見込み顧客にとって、自社の製品やサービスはあくまで選択肢の一つ。その状態からコンテンツマーケティングを通じて自社が選ばれるようになるには、顧客がなぜ製品やサービスを必要としているか、どんな課題を解決したいと考えているかを徹底的に理解しなければなりません。
見込み顧客が抱える課題や悩みを解決するようなコンテンツや、その悩みに対して自社ができる解決法を伝えるコンテンツなどを発信することによって、一方通行の押し売りではなく、顧客側からの信頼感や期待感を高めていく必要があります。
コンテンツマーケティングを実行するうえでは、見込み顧客にどのような行動変容を促したいのかを明確にしましょう。いくら顧客に有益な情報を届けたとしても、単にそれだけで終わってしまったら本来のマーケティングとしての目的を果たすことができず、意味のない取り組みになってしまいます。
何らかの行動を喚起することをCTA(Call To Action)と呼びますが、コンテンツマーケティングで成果を出すためにはCTAありきで設計をすることが重要です。CTAの具体例としては、たとえば「資料請求を促す」「ウェビナーに参加してもらう」「問い合わせをしてもらう」などが挙げられます。
施策を企画して検討する際には、コンテンツの内容だけでなく、必ず「そのコンテンツを通じて顧客にどんな行動を促したいのか」をセットで考え、コンテンツがその導線となるように設計しなければなりません。
BtoBのコンテンツマーケティングで見込み顧客の候補を獲得したいのであれば、オウンドメディアやSNSを活用した施策が有効です。
自社のオウンドメディアやSNSアカウントを通じて、まだニーズが顕在化していない見込み顧客に広くアプローチし、自社の製品やサービスに興味・関心を持ってもらうきっかけをつくります。見込み顧客が反応を示すであろうテーマやトピックに関連する記事などのコンテンツを継続して発信することで、見つけてもらいやすくすることがポイントです。
この段階のコンテンツマーケティングにおいては、コンテンツの企画はもちろん、「どのようにして見込み顧客に見つけてもらうか」も重要です。オウンドメディアの記事であれば、SEO対策が必要になります。見込み顧客がインターネットで検索するキーワードが、自社のオウンドメディアのコンテンツにヒットするように設計し、検索結果の上位表示を目指します。また、SNSであれば検索ニーズの大きいハッシュタグを取り入れるなどの施策が必要でしょう。
リードナーチャリングやインサイドセールスのために見込み顧客のリスト(個人情報)の取得が必要な場合も、コンテンツマーケティングが役に立ちます。具体的な施策としては、ホワイトペーパーやeBook、セミナーが挙げられます。
ホワイトペーパーやeBookをダウンロードする際やセミナーに参加する際には、顧客に個人情報の入力を求める方法が一般的です。そのため、まだ問い合わせをするほどの検討度合いではなくとも、将来的に顧客化する可能性のあるリストを効率よく取得することができます。
コンテンツマーケティングによって得られた見込み顧客のリストに対しては、以降も継続的なアプローチが可能になります。アプローチを続けることで、見込み顧客のニーズが顕在化したタイミングで具体的な相談や商談などのステップへ進めやすくなります。
コンテンツマーケティングは、見込み顧客の育成にも適しています。見込み顧客のリストに対して継続的にアプローチすることで、自社製品やサービスへの理解を深め、最終的に問い合わせや商談へつなげることができます。
具体的な施策としてはメールマガジンがおすすめです。メルマガの配信内容は、主にオウンドメディア記事や自社製品・サービスの導入事例、ウェビナーの告知が一般的です。コンテンツを更新したら、メルマガで見込み顧客のリストへ配信するようにしましょう。
また、メルマガのメリットは、定期的なメルマガだけでなく、特定のターゲットのみに配信することもできる点です。BtoBの場合は顧客の業種や職種、マーケティングフェーズごとに異なるメールを配信することで、より効果的なコンテンツマーケティングが可能になります。
BtoBのコンテンツマーケティング施策を成功させるためには、自社が競合他社とどう違うのかを示すことが欠かせません。
コロナ禍において、マーケティング活動もますますDX化が進み、多くの企業がコンテンツマーケティングに取り組んでいます。その結果、同じようなコンテンツがあふれているなかでは、コンテンツの「量」だけでなく「質」を追求することが成功の近道であると言えるでしょう。
自社ならではのノウハウやナレッジを積極的に取り入れたり、よくあるテーマでも独自性のある切り口で企画をしたりなど、競合他社との「違い」をつくることがポイント。そのためには、競合他社のコンテンツを調査・分析することも大切です。独自性をコンテンツにしっかりと反映させて、ユーザーに自社の強み・他社との違いをきちんと示しましょう。
コンテンツマーケティングに挫折しがちな要因の一つとして、継続的な運用の難しさが挙げられます。コンテンツマーケティングは広告とは異なり、短期的に成果が得られるものではないため、ある程度の時間をかけて運用していく必要があります。
その過程において必要な人的リソースやノウハウが不足していると、どうしても継続していくことが難しくなってしまいます。社内に専任担当者がいないなどの理由から十分なリソースを確保できず、中途半端な施策で終わってしまったり、コンテンツの質と量を担保できなかったりといった課題を抱える企業は少なくありません。
このような状況を回避するためには、あらかじめ継続可能な運用体制を構築することが重要です。社内だけではリソースの調達が難しい場合は外部に委託するなどして、無理なく続けていく体制を整えているかどうかが、コンテンツマーケティングの成功を左右すると言ってもよいでしょう。
BtoBのコンテンツマーケティングにおいては、単なる情報発信にならないように、見込み顧客とのコミュニケーションを設計することが大切です。画一的な施策を打つのではなく、目的に沿って最適な施策を実行することがコンテンツマーケティングを成功に導きます。
多くの企業のコンテンツマーケティングを支援している株式会社ファングリーでは、戦略の立案から施策の実行まで一貫して承っています。リソースやノウハウの面で課題を感じている企業様は、ぜひご相談ください。
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