採用動画制作のツボを解説!
成功事例に見る、失敗しないポイントと注意点

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投稿者:USAMI HIROYUKI

少子高齢化による慢性的な人材不足や入社後の定着率低下など、採用に課題を感じている企業はかなり多いのではないでしょうか?

採用動画には、企業と求職者のミスマッチを防ぐ、コストを削減する、など多くのメリットがあります。求職者層の動画利用が増加しているという背景もあり、「採用動画」を活用する企業も少なくありません。そうった状況もあって、採用動画の制作を検討している人事担当者の方もいるかと思います。

本記事では、「採用動画」を制作する際のポイントや注意点を分かりやすく解説します。

採用動画活用の実態について

採用動画活用の実態について
実際に採用動画がどの程度活用されているのか気になる方もいるはず。新卒採用の就職活動におけるYouTube利用実態調査のアンケートをもとに、採用動画活用の実態について見ていきましょう。

今回ご紹介するアンケートは、2022年2月下旬に、2019年度・2020年度卒業生および2021年度卒業見込み学生の781名を対象として行われたものです。


※出典:株式会社ファングリー・アンケトス調べ

就職活動の情報収集としてYouTube動画を活用している人は、47%と約半数にのぼりました。いまや多くの学生が就活のために動画を視聴しており、制作した採用動画が多くの就活生の目に留まることが期待できます。


※出典:株式会社ファングリー・アンケトス調べ

YouTubeの採用動画を見るきっかけに、「就活サイト」「企業の新卒採用サイト」「会社説明会」を挙げる学生が多く見受けられました。それと並んで、「YouTubeでの検索」を行っている就活生も少なくありません。就職活動のためにYouTubeを積極的に利用している就活生が数多くいることがわかります。


※出典:株式会社ファングリー・アンケトス調べ

企業の公式YouTube動画を視聴した後、およそ81%の就活生が「企業への志望度が向上した」と回答しています。これらのアンケート結果から、自社のYouTube公式チャンネルを作り、適切な採用動画を作成すれば、自社に対する就活生の入社志望度向上が見込めると言えそうです。

採用動画の活用によって得られる効果

採用動画の活用によって得られる効果

採用動画を作るにあたっては、コストや手間がかかります。そのため、「わざわざ動画を作らなくても、文章で情報を発信していけば良いのではないか」と考える方もいるでしょう。しかし、「動画だからこそ得られる効果」もあります。

以下では、採用動画で得られる4つの効果について見ていきましょう。

わかりやすく多くの情報を提示できる

動画では、映像・音声・文字を同時に用いて表現できます。そのため、文章だけで情報を伝えるよりも、動画のほうが視聴者の理解を深めることが可能です。

長い文章の場合、きちんと最後まで読んでもらえないことも少なくありません。短い動画に伝えたい要素をきちんと盛り込むことで、就活生や求職者の「目」と「耳」に多くの情報をわかりやすく届けることができるでしょう。

ミスマッチ防止になる

文章だけでは、伝えたい情報をすべて的確に伝えるのは困難です。社員インタビューや会社紹介などに動画を使うと、「言葉にしにくい職場の雰囲気」まで伝えられます。

例えば、「アットホームな職場です」と言葉で説明するよりも、実際に笑顔で会話をしながら働いている社員の様子を動画で見せたほうが、説得力が増すでしょう。実際に働いている社内の様子を動画にすると、視聴者は自分が働いている様子を具体的に想像できます。

そのため、就活生は動画からその企業が自分に合うかどうかをより判断しやすくなるでしょう。雰囲気を知っていれば、「入社後のミスマッチ」のリスク軽減につながります。

なお、先述したアンケートによると、就活生が動画を通じて知りたい内容は次のとおりです。


※出典:株式会社ファングリー・アンケトス調べ

ミスマッチを防ぐためにも、上記のアンケート結果を踏まえ、「社員の働き方」や「社風」「事業内容」などについてわかりやすく伝える動画を制作すると良いでしょう。

採用コストの削減

説明会を毎回採用担当者が行うと、そのためのコストがかかります。説明会をオンラインにして動画を流せば、担当者の交通費や会場レンタル代などの削減につながるでしょう。

また、応募者からよく聞かれる質問や毎回必ず話すべき事項を動画にまとめておくことも、採用活動の効率化につながります。担当者が説明会で、何度も何度も同じことを話す必要がなくなるからです。当然、説明会の準備・リハーサルなどにかける時間も短縮できます。

多くのプラットフォームで発信できる

採用動画を掲載できるのは、自社の公式サイトや採用サイト、YouTubeチャンネルだけではありません。短くまとめて、SNSアカウントなどで配信することも可能です。

自社の魅力や就活生へのアピールを盛り込んだ動画は、複数のSNSを利用することでより多くの就活生の目に触れやすくなります。実際、「SNS×動画」で企業の認知度を高めた成功事例もたくさんあります。

採用動画の種類

採用動画の種類

一口に採用動画と言っても、さまざまな切り口があります。ここでは、主な採用動画の種類を3つ、ご紹介します。なお、動画はそれぞれ単体で利用するだけでなく、複数の紹介動画を組み合わせれば活用の幅も広がります。

企業紹介

社名だけでは、何をする会社なのか就活生に伝わらないことも少なくありません。企業の概要や理念をはじめ、社内の雰囲気などを知ってもらうのが企業紹介動画です。

特に、就活生の中には「会社で働くとはどういうことか」を知らない(ピンとこない)ケースも多くあります。社内の仕事の様子や雰囲気をリアルに伝えると、親近感や安心感を持ってもらえるでしょう。就活生に年齢が近い社員にインタビューし、「会社の魅力」「この会社に就職した理由」「実際に働いてみた感想」などを伝えてもらうのも効果的です。

商品・サービス紹介

実際に自社で提供している商品やサービスの紹介を、採用動画に取り入れている企業もあります。就職後、自分の働く会社がどのような商品やサービスを提供しているのか、気になる就活生は多いでしょう。なお、この動画の目的は商品の販売促進ではなく、採用活動である点を強く意識しておかなければなりません。

「社員がどのような想いでその商品を提供しているのか」「会社が描いているビジョンや目指している未来はどんなものか」「商品を生み出す過程でどのようなやりがいを得られるか」などの内容を組み込み、就活生が興味を抱きやすい動画に仕上げます。

人物紹介

経営者や社員など、特定の人物を紹介する採用動画もあります。1人の社員に注目し、ストーリー仕立てにすると、求職者の共感を得やすくなる点がメリット。一方、複数の社員を紹介すると、社風が伝わりやすい動画に仕上がります。

制作にあたっては、「職場の雰囲気」「仕事のやりがい」などが伝わるように仕上げましょう。社会人生活をイメージしづらい就活生のために「1日の仕事の流れ」や「将来の目標」などを伝えるのも有効です。

なお、「新卒採用」で用いる動画を作る際は、まだ社会で働いたことのない就活生がユーザーであることを前提に考えなければなりません。社会人と学生では視点が異なることを把握しておかないと、「刺さらない動画」になってしまいます。「社内でしか通用しない言葉はなるべく使わない」「学生に伝わるようにかみ砕いて説明する」などの工夫も必要です。

コンテンツのトレンドは「リアル」と「双方向」

コンテンツのトレンドは「リアル」と「双方向」
今、動画コンテンツのトレンドは「リアル」と「双方向」です。この2つを組み込むことで、動画再生数アップが期待できます。

それぞれの概要やメリットについて見ていきましょう。

採用動画の「リアル」とは

「リアル」な映像とは、1日密着取材に代表されるドキュメンタリー動画などを指します。1人の社員に密着し、その1日を紹介すれば、就活生が企業に対して親しみを抱きやすくなるでしょう。ストーリー仕立ての構成にできるため、視聴者を動画に引き込み、心を揺さぶりやすい点がメリットです。普段表に出ないような部署に密着すれば、企業のリアルな表情を伝えられて他社との差別化につながるかもしれません。

採用動画においては、「リアル」感が伝わる動画を利用している企業が多く見られます。就活生の心をグッとつかむような、リアル感の強い動画を制作してみましょう。

採用動画の「双方向」とは

「双方向」とは、企業側から一方的に働きかけるだけでなく、就活生からもアクションを求める仕組みを持つ動画のこと。最近では、コンテンツ内を視聴者がクリック(タップ)して選択できる仕掛けが施された「インタラクティブ動画」を活用している企業も見られます。動画内に就活生がタップしたくなるような内容を組み込み、自分で選択してもらうのが特徴です。

例えば、部署や特徴の異なる複数人の社員インタビューを取り、画像を並べます。視聴者が気になる社員をタップすると、その人のインタビューを聞くことができるという仕組みです。

動画内にリンクを貼れるので、視聴中に「企業応募ページにクリックしたい」と思ったら、すぐに移動できるのがメリット。一般的な動画コンテンツでは「応募したい」と思ってもすぐにそのページへ移動することはできませんが、インタラクティブ動画ならその場で応募ページに移動できるため、就活生に素早い行動を促すことが可能です。

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制作の前にチェックしておきたい採用動画3選

制作の前にチェックしておきたい採用動画3選

採用動画にはさまざまな切り口があります。そのため、自社の採用動画をどのような切り口で制作すれば良いか、頭を悩ませている担当者の方も少なくないでしょう。

制作前に複数の動画をチェックしておくとイメージをつかみやすくなります。ここでは、「成功事例」とも言える3つの採用動画事例を見ていきましょう。

ブランディング要素も入った採用動画事例

日本フルハーフ株式会社の採用動画には、ブランディング要素が詰め込まれています。

見どころは、多くの部署の人がどのような仕事をしているのか具体的に語っているところ。実際の仕事の様子も動画内に組み込まれているので、会社の雰囲気や実際の仕事ぶりが伝わってくる動画です。後半部分では各社員のこれからの目標や夢が語られており、前向きな気持ちで視聴を終えられる点もポイントと言えるでしょう。

「選択させる」ことで志望度を高める採用動画事例

株式会社NTSロジの採用動画では、インタラクティブ機能が活用されています。視聴者は、気になる人のインタビューだけを見ることができるので効率的。能動的に選択できるので離脱率も抑えられ、求職者の志望度を高められます。

求人内容のリンクも貼ってあるため、動画を見ながら求人サイトまで簡単にアクセスすることが可能。ユーザーのタッチポイントはデータ解析できるため、ユーザーがどこに興味を持ったのかを判断できる点も有益です。

企業の「らしさ」を伝えるコンセプチュアル採用動画事例

株式会社ファングリーでは、社員のインタビューをメインにした「わたしたちがファングリーで働く理由」という採用動画を作っています。インタビュー内容をわかりやすくまとめたテロップがつけられており、視聴者に必要なポイントが過不足なく伝わります。

前半は「今の仕事内容」、後半は「これからやっていきたいことや会社の未来像」という流れで、視聴者が動画を見終えた頃には自然と会社に対する期待値が高まっている――という構成になっています。

まとめ

「わかりやすく多くの情報を詰め込める」「ミスマッチ防止につながる」など、企業側にとって多くのメリットがある採用動画。多くの就活生が就職先を探す際に採用動画を検索しているという状況もあり、制作する企業は年々増加傾向にあります。

とはいえ、一口に採用動画と言っても、「企業紹介」「商品・サービス紹介」「人物紹介」などさまざまな切り口があります。採用動画を作成する際は求人者に自社の魅力や良さが伝わるように、そして同業他社と差別化を図れるように工夫してみましょう。

約20年で3,000事例以上、さまざまな分野の動画制作を手掛けた実績を持つ株式会社ファングリーは、採用動画の制作も得意としています。マーケティング支援・ブランディング支援などの幅広い観点から、企業の魅力や雰囲気の良さが伝わる採用動画制作を行っておりますので、「採用活動の成果が思わしくない」「動画を制作したいけど、ノウハウやリソースがない」といったお悩みがある方はお気軽にご相談ください。

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HIROYUKI USAMI

コンテンツディレクター/ライター

前職はスポーツ系週刊誌の編集者。現在は週2日休めること、DAZNが台頭したことなどから、当時よりもスポーツ中継を満喫する日々。やるほうはからっきしなので、体力の低下が著しい。自分の仕事をママ友・パパ友にうまく説明できず、コンテンツディレクターとは何者かを自問自答する日々。

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