取材企画書は、取材を実施するにあたって欠かせない要素のひとつです。インタビューを依頼する際はまず取材候補者にこの企画書を共有し、候補者はこの企画書を確認した上で取材を受けるかどうか判断します。そのため、インタビュー実現の可否は企画書の出来にかかっていると言っても過言ではありません。
本記事では、取材を成功に導くための効果的な企画書作成のポイントを解説します。初心者でも使いやすいテンプレートもご用意していますので、ぜひ参考にしてください。
\企画書テンプレ・質問例集付!取材成功のポイント解説/
関連記事 コンテンツマーケティングとは顧客獲得に有効な手法!種類や実践プロセス、成功のためのポイントを解説 キラーコンテンツを作ってコンバージョンを増やそう!コンテンツマーケティングでの立ち位置や種類を紹介 インタビュー動画の活用方法や撮影手順を解説!高品質で効果的な動画制作のポイントとは |
Table of Contents
インタビューを実施する際に作成する取材企画書は、取材の概要、質問内容、スケジュールなどを整理した文書のことです。取材候補者にインタビューのアポイントを取る際に共有することから、「取材依頼書」の役割も兼ねています。
なお、取材を受けてもらえる可能性が高い状況でも、取材企画書を作成・提出して合意形成を図りましょう。なぜなら、取材企画書を共有することで「何のための取材か」「どんな情報を得たいのか」といった取材の目的が整理され、企画の軸がズレにくくなるため、アウトプットがより目的に沿った精度の高いものになるからです。
取材企画書に記載する項目は、以下のとおりです。
はじめに取材相手への感謝の意を表しましょう。冒頭で相手方の名前や企業名などに間違いがあると印象が悪くなるため、ミスがないか特に慎重に確認してください。
次に、掲載されるメディア・媒体の概要を記載します。以下のような情報を明確に伝えておくと、取材対象者もどのようなスタンスで臨めばよいかが判断しやすく、現場での齟齬が生じづらくなります。
掲載メディアがローンチ前である場合は、ローンチ予定日を記しておきましょう。メディアの紹介資料がある場合はセットで送付すると親切です。
メディアのコンセプトやターゲットを踏まえた上で、今回の取材において取材対象者に期待することを伝えます。
例えば、連載企画の1つであるならその旨も明記し、同様の企画における取材先の実績(公開されている取材コンテンツのURLなど)を記載しておくと丁寧です。メディアの方針と取材候補者の親和性が高ければ高いほど引き受けてもらいやすくなるため、「なぜインタビュー取材をオファーしたのか」をしっかり伝えましょう。
今回の取材コンテンツが、どのようなターゲットに向けられるのかを具体的に示します。ターゲットを明記することで取材の焦点が明確になり、取材対象者にとっても自身の発言がどのようにコンテンツに活かされるのかを想像しやすくなります。
想定している取材内容や質問項目もあわせて記載します。あらかじめ具体的な話題や質問内容を示すことで取材対象者は事前準備ができるため、インタビュー当日の緊張を和らげる効果もあります。
とくに取材を受ける機会が少ない方にお願いする場合、当日にいきなり質問しても答えに詰まってしまうことが考えられます。インタビューの質を上げるためにも、事前に伝えられる情報はすべて伝えましょう。また、写真撮影が必要な場合にはその旨も記載しておきます。
著名人にインタビュー取材を行う場合は、ギャランティの提示が必要となるケースがほとんどです。相場観が分からなければ応相談とし、予算に応じてマネジメント会社と交渉しましょう。一般の方にインタビュー取材を行う際も、謝礼金を支払う場合はその金額を企画書に明記しておきます。謝礼の用意がない場合も、その旨を記載しましょう。
取材の希望日や希望場所を明記します。取材対象者が多忙である場合はスケジュール調整が必要になるため、候補日は複数挙げておくのが望ましいでしょう。イベントなどにあわせてインタビューを実施する際は、その日に取材を実施したい旨を記載します。当日の流れについても簡単に記載しておくと、より親切です。
最後に、今回の取材コンテンツの公開予定日を明記します。
初めて取材企画書を作成するという方は、以下の企画書テンプレートをお役立てください。
インタビュー記事制作の流れは、以下の記事で解説しています。 インタビュー記事で競合と差別化を図ろう!制作で意識したいポイントを分かりやすく解説 |
取材依頼書の役割も持つ取材企画書。共有する取材候補者に対して失礼にならないように、作成後は以下のような点について確認しましょう。
取材企画書を効果的に作るための4つのポイントを紹介します。
取材企画書の基本として、「6W3H」をしっかりと盛り込みましょう。
6Wとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、Whom(誰に)を指します。これに「3H」のHow(どのように)、How much(いくらで)、How many(どのくらい)を加えた情報が揃っているフレームワークが、6W3Hです。このフレームワークを活用すれば、企画内容の伝達漏れを防ぎやすくなります。
取材企画書の中では、企画に対する熱意や人選の理由をしっかりと伝えましょう。企画書を読む相手は、「なぜ自分が選ばれたのか」と疑問に思う可能性があります。
取材候補者に「自分ではなく他の人でもいいのでは?」と思わせてしまうと、マイナスの印象を与え、取材の承諾率が下がってしまいます。先に紹介した取材企画書のテンプレートを活用しながら、相手に合わせた文面を作成することが大切です。
熱い思いを伝えつつも、内容が一方通行にならないように配慮することも大切です。取材したい意欲を思いのままにぶつけて、自分本位な企画書にならないよう気を付けましょう。文量としての目安は、読みやすいようにA4用紙1~2枚程度にまとめるのをおすすめします。
取材候補者にとって、メディアなどに取り上げられることはメリットばかりではありません。もし自分の意図しない形で取り上げられ、それが世の中に拡散されてしまった場合には、デメリットが多く発生する恐れもあります。
取材候補者が安心して取材を受けられるように、企画書の段階で十分な説明や配慮を行うことが大切です。相手が得られるメリットと同時に、リスクについても配慮しましょう。
取材の承諾率を上げる企画書を作成するためには、相手の立場になって思いやる気持ちが大切です。事前調査・準備をしっかり行い、取材当日を迎える前から良好な関係を築けるよう努めましょう。
株式会社ファングリーにはコンテンツマーケティング支援の一環として、訪問取材・オンライン取材を問わず多数のインタビュー取材実績があります。本記事で紹介した取材企画書の作成を含め、取材対象者へのアポイントからまるっと任せたいというご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
執筆者
コンテンツディレクター/ライター
MIHO SHIMMORI
2023年ファングリーに入社。以前はWebマーケティング会社で約2年半コンテンツマーケティングに携わり、不動産投資メディアの編集長を務める。SEOライティングが得意。ほかにも士業関連や政治など複数メディア運営の経験あり。Z世代の端くれ。趣味はサウナと競馬と街歩き。
最新記事