絵を描こうとしたときに、テーマやコンセプトを決めず、いきなりキャンバスに絵具を塗り始める人はいないでしょう。「どのようなテーマやコンセプトにするか」「どのような技術や色を使って描くか」といった構想を練った上で描き進めるはずです。
それは、SEOコンテンツも一緒です。今回は、SEOコンテンツを作る際の初動として重要なターゲット設計とキーワード分析について解説します。
前回までのコラムはこちら
SEOとは? 検索エンジンの仕組みから現在のトレンドを知ろう|SEOコラム#1
SEOを始める前に「検索結果画面」をチェック!ユーザーが訪れたくなるコンテンツ作りのポイント|SEOコラム#2
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SEOは、新しいユーザーに訪問してもらうためのマーケティング施策です。
SEOコンテンツを作る際には、「どのようなユーザーに向けて発信するのか」「どのようなキーワードでコンテンツを作るのか」といった要件を固めることが重要となります。ここで決めたいのが、ターゲットとなるペルソナと、ターゲットが検索しそうなキーワード候補です。
ペルソナとは、SEOコンテンツのターゲットに対して設定する、より詳細なプロフィールのことです。
ペルソナを設定することでユーザー視点で不安や悩みを考えやすくなり、その後のコンテンツ制作を効率良く進められます。
ペルソナ設定時は、性別や年齢、職業のほかに年収、居住地、家族構成、趣味、ライフスタイルなども検討しましょう。記事の分野によっては、必要に応じてほかの情報も追加します。
ペルソナ設定例 ・性別 女 ・年齢 26 ・職業 会社員(一般事務) ・年収 350万円 ・家族構成 一人暮らし |
ペルソナが確定したら、以下のプロセスでターゲットが検索しそうなキーワードを決めます。
具体的なキーワードを選ぶために、ターゲットの関心度が高そうなテーマを決めます。ここでは例として、「花粉症対策」をテーマとしてみましょう。
テーマが決まったら、その情報をとくに欲しているターゲットの詳細な状況を設定します。
ターゲットの状況 今年から花粉症デビューし、つらい症状に悩まされている人 |
このテーマとターゲットの状況から、メインキーワードをひとつ決めます。キーワードはGoogleキーワードプランナーなどのツールを使用したり、検索エンジンのサジェストを用いたりして調査するのが一般的です。
サジェストは以下のように、検索エンジンに表示されます。
メインキーワードの選定手順は以下のとおりです。
※1:検索ボリュームが大きいビッグキーワード(月間検索数10,000以上)は上位表示の難易度が高く、検索意図の特定が難しいため、ミドルキーワード(月間検索数1,000〜10,000)を狙うのが無難
※2:検索エンジンで検索した際に表示される検索結果ページ
SERPを確認する目的としては、そのキーワードで「記事コンテンツを発信するニーズがあるか」「上位表示を狙える可能性があるか」を判断することです。
なお、SERPが以下のような場合にはメインキーワードを再考しましょう。
メディアへの流入アップを狙うなら検索ボリュームの大きいキーワードを設定するのが一般的ですが、ある程度SEOコンテンツが揃ってきた場合は、キーワードの「濃さ」も設計する際の基準のひとつとなります。濃いキーワードとは、検索ボリュームが小さくても、ターゲットの検索意図がはっきりしているキーワードです。
ターゲットの検索意図は、大きく以下の3つに分類されます。
ナビゲーション型は社名やサービス名などを検索し、特定の公式サイトやサービスサイトなどに行きたいというニーズがあります。インフォメーション型はいわゆる「とは記事」のような「情報を知りたい」や「悩みを解決したい」といったニーズがあります。トランザクション型は商品購入や資料請求、セミナー申込みなどの具体的な取引をしたいというニーズです。
ナビゲーション型に該当する社名やサービス名などのキーワードは、とくにSEO対策をしなくても上位に表示されやすいため、流入アップを狙うならインフォメーション型、その先のコンバージョンアップを狙うならトランザクション型のキーワードがそれぞれ重要となります。
メインキーワードを設定したら、必要に応じてサブキーワードも決めていきます。
メインキーワードは原則ひとつに絞りますが、サブキーワードについてもツールやサジェストを使って2~3個ピックアップし、対策に含めるか検討しましょう。
サブキーワードでも上位表示できれば、流入経路が増えると同時にPV数やセッション数の増加を期待できます。
サブキーワードのピックアップ基準は、以下のとおりです。
SEOコンテンツを作る際には、まずはターゲット設計とキーワード分析が重要です。
ターゲットの詳細なプロフィールを設定することでターゲットの理解を深められ、この後の工程となる構成案の作成やライティングを進めやすくなります。
また、検索ボリュームを重視してキーワードを選定するのはもちろんですが、ターゲットの検索意図を把握することも大切です。候補となるキーワードから、ターゲットが知りたい情報を想定した上で、対策したいキーワードを決めましょう。
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これまでのSEOコラムはこちら
SEOとは? 検索エンジンの仕組みから現在のトレンドを知ろう|SEOコラム#1
SEOを始める前に「検索結果画面」をチェック!ユーザーが訪れたくなるコンテンツ作りのポイント|SEOコラム#2
執筆者
コンテンツディレクター/ライター
MIHO SHIMMORI
2023年ファングリーに入社。以前はWebマーケティング会社で約2年半コンテンツマーケティングに携わり、不動産投資メディアの編集長を務める。SEOライティングが得意。ほかにも士業関連や政治など複数メディア運営の経験あり。Z世代の端くれ。趣味はサウナと競馬と街歩き。
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