ドローンをタイのビーチで飛ばしたら……
失敗談から学ぶ海外ドローン規制

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投稿者:MIYAGAWA TAKEHIRO

こんにちは!webエディターの宮川です。最近、大型連休で海外旅行に行ってきました。微笑みの国、タイのバンコクです。

 

バンコクの人気ショッピングモールで手に入れたカメラ付きドローンを持って、「プーケットの美しいビーチ風景を空撮しよう!」と意気揚々で飛ばしたはいいんですが……とんでもない事態になってしまいました。

 

海外でドローンを飛ばそうと思っている方に、ぜひ知っておいてほしい海外ドローン規制情報も合わせて解説します。

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アラフォー独身男がドローンを買ってみた

バンコクの中心部、パトゥムワン区にある巨大ショッピングモール「MBK CENTER(マーブンクローンセンター)」は、観光客に大人気のショッピングスポットです。高架鉄道BTSのナショナルスタジアム駅直結のこのモールは地上8F建て、約2500もの店舗が軒を連ねています。

 

スマホやデジタルガジェット類が充実している4Fをぶらついていると、大小のドローンが置いてあるショップが目に留まりました。初めて見るオモチャにウキウキする子どものような瞳でドローンを見つめる自分と友人に、スタッフはデモンストレーション飛行でたくみに営業をしかけてきます。そして、5分も経たずに2人してお買い上げ。

購入したドローンは中国製のYH-19HW。検索すると、「DJI Spark」という高級モデルのパクリとかそっくりさんとかいうレビューがチラホラ。価格は2000バーツ(当時のレートで約6500円)で、相場からするとビギナー向けの低価格なモデルだろうと思います。

 

●ドローンのスペック

・カメラ:200万画素 広角カメラ

・ジャイロ:6軸

・FPV接続:Wi-Fi

・Wi-Fi接続距離:約40m

・リモコン接続距離:約100m

・連続飛行時間:8~10分

・機能:360°フリップフライト、自動離陸、ワンキーリターン

・バッテリー:カートリッジ式 3.7V 800mAh

・重量:200g

特徴としては、プロペラが折り畳めてコンパクトに持ち運べること。そして、電源をオンにするとプロペラのアーム部がLED点灯し、夜間飛行でも機体の位置を視認することができる仕様になっています。

専用のコントローラーアプリをインストールしたら、Wi-Fiに接続して操縦することができます。このアプリで操作するお店のスタッフを見ていたら、なんだか自分たちでも操縦できそうな気がして買ってしまいました(笑)。そして、後日プーケットへ向かう予定になっていたことから、「ビーチでドローンを飛ばしてみよう」という話に。

 

ビーチでドローンを飛ばすもあっという間に……

翌日、プーケットのパトンビーチでMYドローンの初フライト。アプリのボタン一つで離着陸ができるんですが、操作が思っていた以上に難しい! 機体が軽すぎるせいなのか、微風に流されて思わぬ方向に飛んでいってしまいます。走りながら追いかけては、制御しようとするんですがいうことを聞いてくれないドローンに四苦八苦。

 

せっかくカメラ付きを買ったんだから、上空から美しいビーチを録画したい! 気持ちがはやるんですが、いかんせんホバリングが安定しません。

 

何度も砂浜に緊急着陸させ、再び離陸させようとしたら、今度はプロペラが回らない!? 「あの野郎、不良品をつかませやがったな!」と、ドローンを売りつけた店員のせいにしていたんですが……

 

ギアに砂がかんでしまっただけでした。

 

というわけで、ものの10分もしないうちにドローン撮影は終了。海外でのガジェット遊びという、インスタ映えな風景も撮影できず仕舞いでした。

 

アクシデント発生で撮影動画が台無しに

空撮動画はいくつか撮影でき、スマホのギャラリーに保存できていました。ギアに詰まった砂を取って、明日リベンジしよう!と、ホテルへ戻ることに。

 

しかし翌朝、ツキに見放されたアラフォー男に悲劇が起きます。スマホを充電しようと部屋のコンセントにアダプターを差し込んだのに、なぜか充電されません。唯一充電できた場所が、洗面所横のコンセント。スマホを洗面所横に置いたまま、その日は就寝。起きたら、充電されているはずのスマホの画面が真っ暗だったので電源をオン。その瞬間、

 

「ブィィィィィーーーーーーーーー!」

 

と異音が!

浴室の湿気で水没状態となったスマホは、電源を入れた瞬間に回路がショート……。

今まで録った写真やビーチの空撮動画などのデータがすべてダメに。

みなさん、浴室でスマホ充電してはダメ、絶対。

 

世界で最もドローン規制が厳しい国は「タイ」だった

ドローンの急速な普及により、世界各国でドローン規制が行われています。しかし、国ごとに規制の厳しさはまちまちで、法整備は進んでいるもののつねに状況が変わっているようです。

 

タイでの規制は、どういう内容なのでしょうか。タイ国内の放送通信事業を管轄するNBTCが、2017年10月に発表したドローン登録制度によると、

 

“タイ国内のドローン所有者は登録制度適用日の2017年10月11日から90日以内に所有するドローンの同組織への登録が必須。違反者には最長5年の禁固刑、および10万バーツの罰金を課す。”

 

き、厳しい!!

 

世界中でドローン規制強化の動きが強まっていますが、ここまで厳しい国もそうそうないでしょう……。

 

外国人が持ち込んだドローンをタイ国内で飛ばすためには、必要な手続きがあります。①ドローン保険に加入する、②NBTCへ飛行許可申請を提出する、③CAAT(タイの民間航空当局)でライセンスを取得する、という3つのステップを踏まないといけないのです。

 

タイでの書類申請や手続きはとかく、時間がかかることで有名。私は3年前にバンコクに移住して働いていたことがありますが、ワークパーミット(労働許可証)をもらうために出向いたイミグレーション(労働省)では半日も待たされました。ドローンのライセンス取得には、なんと数ヶ月も待つことがあるとか。

 

タイでのドローン申請や手続き、法整備に関する情報は以下のブログに詳しく書いてあります。海外、特にタイでドローンを飛ばしたいと思う方は参考にしてみてください。

 

タイに新規制!ドローンの許可申請をするNBTCへの行き方と持ち物。

http://yujinagaya.com/archives/9113

 

【海外ドローン規制】タイでドローンを飛ばしたいと思っている方へ

https://dronebangkok.live/2017/06/06/for-those-who-wants-to-fly-drone-in-thailand/

 

まとめ

ドローン空撮を楽しまれている方の中には、海外で飛ばしたいという方も多いでしょう。とくにタイのパタヤビーチやプーケットビーチなど、世界有数のリゾート地の美しい風景を撮影したいと思われている方がここ数年で増え、タイの日本大使館やバンコクで映像制作を行う会社への問い合わせが急増しているとか。

 

しかし、ドローンの法整備や規制は非常に厳しいので注意が必要です。知らずにドローンを使用したために逮捕され、禁固や罰金を受けてしまっては、せっかくの旅行も台無しに。タイへ向かう前に、飛行禁止エリアや最新の規制情報を入手しておくようにしましょう。

 

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TAKEHIRO MIYAGAWA

コンテンツディレクター/ライター

編プロ、出版社、フリーペーパー制作会社などで雑誌編集を経験して、コンテンツディレクターに。仕事でもプライベートでも、いろんな人を巻き込んだ企画を考えるのが大好き。イベント好きだけど自分が参加するとかなりの確率で雨が降るので、まわりからあまり誘われないことが最近の悩み。顔出しの体験取材記事やレポートも得意分野。好きなお酒はスパークリングワインのロゼ、黒ホッピー。

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