コンテンツマーケティングの言葉に含まれる「コンテンツ」には、コーポレートサイトやブログ、SNS、Eメール、ホワイトペーパーなどさまざまなものがあります。その中でも、ユーザーに資料請求や問い合わせなどのコンバージョン(CV)につなげやすいコンテンツを「キラーコンテンツ」と言います。
そんなキラーコンテンツの中でも効果的なのが、実際に商品やサービスを利用している「お客様の声」を入れた事例取材コンテンツ。自社の商品・サービスを利用するメリットや成果を具体例としてアウトプットできるのが特徴です。
本記事では、キラーコンテンツの概要を紹介するとともに、キラーコンテンツとしての価値を発揮する事例取材コンテンツを作るポイントを解説していきます。
\問い合わせにつながる事例取材記事制作のポイントを紹介/
コンテンツマーケティングに関する基本については以下の記事をご覧ください。 コンテンツマーケティングとは顧客獲得に有効な手法!種類や実践プロセス、成功のためのポイントを解説 |
Table of Contents
キラーコンテンツは英語では「killer contents」と表され、直訳すると「魅力的で人気のあるコンテンツ」となります。特定の業界やジャンルにおいて、集客力・影響力のある情報・商品・サービスを意味する言葉です。
身近なものでいうと、ロングヒットしている映画やゲーム、音楽などが該当します。
通常のSEOコンテンツとキラーコンテンツの違いは、「ユーザーへの一歩先の価値提供」です。通常のSEOコンテンツはメディアへの流入を増やし、自社の商品やサービスの認知度を高めることを目的としているケースが一般的。
一方でキラーコンテンツは、ユーザーに「この商品を買おう」「このサービスを契約しよう」と思わせることを目的としています。つまり、資料請求や問い合わせといったCVへの貢献が大きく期待できるコンテンツなのです。
BtoBコンテンツマーケティングにおけるキラーコンテンツの種類には、主に以下のようなものがあります。
商品やサービスの詳細を知ることができる紹介ページ(特設ページ)は、キラーコンテンツのひとつです。
単なるスペック紹介ではなく、商品・サービスに込められた思い(製造秘話)や使い方などが分かる構成だとよりユーザーの共感を得られるでしょう。さらにテキストだけでなく、写真や動画などを活用したコンテンツなら、ユーザーの興味関心が高まることが期待できます。
お客様の声は、実際に商品・サービスを導入している顧客に対して、その商品やサービスを導入したことで得られたメリットや効果を取材しコンテンツに落とし込んだものです。
単なる「顧客コメント」ではなく、ストーリー性を持たせたコンテンツに仕上げることで、そのコンテンツを見たユーザーの購買意欲を高められます。
商品・サービスの種類によっては、有識者・専門家から評価があることをアピールすれば説得力をより高められます。ほかのメディアでは扱っていない情報や視点のコンテンツを提供できるため、独自性を強化し競合サイトと差別化できるのもポイント。
また、有識者や専門家からのコメントは、コンテンツの権威性や信頼性を強めるため、検索エンジンからの評価を高める効果もあります。SEOでの安定した流入も期待できるでしょう。
お客様の声や有識者・専門家の声と同様に、独自性のあるコンテンツという観点では調査データ・アンケート結果はキラーコンテンツの種になり得ます。
とくに、外部機関に委託して取得した調査データやアンケート結果は情報の信ぴょう性も高く、該当テーマに注目するユーザーの興味関心をより引き出しやすいでしょう。
前項ではキラーコンテンツの種類を紹介しましたが、BtoBマーケティングにおいてはその中でも「事例取材コンテンツ」が有効です。
アメリカでコンテンツマーケティングに関する情報発信などを行う団体「Comtent Marketing Institute(CMI)」の調査によると、動画と並び「事例/顧客ストーリー」がBtoBマーケティングにおいては効果的なコンテンツ(キラーコンテンツ)であるという結果が出ています。
出典:CMI「B2B Content Marketing Benchmarks, Budgets, and Trends: Outlook for 2025 [Research]」
事例/顧客ストーリーは本記事でいう「事例取材コンテンツ」であり、BtoBマーケティングにおけるキラーコンテンツのひとつです。
ユーザーの最終目的は、商品やサービスの導入です。そのため「ユーザーがこの商品・サービスを利用する目的やメリット」など、ユーザー目線のコンテンツ作りが重要です。
商品やサービスを実際に利用しているお客様の声を掲載する事例取材コンテンツは、読者がその内容を「自分ごと」として捉えやすいという特徴があります。そのため、商品・サービスを導入した後のメリットが想像しやすくなるのです。
また、事例取材コンテンツは自社の実績を伝えるための強力な営業ツールにもなります。営業パーソンが商談の都度見込み客を口説くよりも、事例コンテンツを見てもらうほうが営業活動全体で見れば効率的と言えるでしょう。
問い合わせにつながる事例取材記事の作り方のポイントについては、以下の資料にまとめています。無料でダウンロードできるので、ぜひ参考にしてみてください。
キラーコンテンツとしての価値を発揮する事例取材記事は、以下のような手順で作成します。
事例取材記事制作の各手順は、以下の記事で詳しく解説しています。 BtoBマーケティングに有効なのはSEOだけじゃない!CV獲得を期待できる事例取材記事の制作フローを紹介 インタビュー記事制作のポイントは、以下の記事をご覧ください。 インタビュー記事で競合と差別化を図ろう!制作で意識したいポイントを分かりやすく解説 インタビューのコツを目的別に紹介!事前準備から記事公開までの手順とポイントも知ろう |
事例取材コンテンツを作る際は、まずそのコンテンツのターゲットとなるペルソナを作成します。ペルソナ設計はSEOコンテンツ制作において重要な要素となりますが、事例取材コンテンツにおいても欠かせません。
ペルソナとは、提供商品・サービスにとって重要かつ象徴的なユーザーモデルのこと。氏名や年齢、性別、職業、居住地、勤務先、年収、家族構成などのほか、その人の生い立ちや性格までを設定し、見込み客像を理解します。このような詳細なペルソナを設計することで、コンテンツの発信方法や具体的なアプローチ方法を見出せるのです。
ペルソナの設計方法については、以下の記事をご覧ください。 SEOコンテンツの作り方(1)ターゲット設計とキーワード分析をしよう|SEOコラム#3 |
テキストだけのコンテンツは視覚的にも読者が興味を失いやすく、離脱率が高まる原因にもなります。キラーコンテンツとして事例取材コンテンツを発信したい場合には、写真を積極的に活用しましょう。どのようなレイアウトで写真を使うか、工夫を凝らすことで視覚的にも「盛りだくさん」なコンテンツになります。
なお、インタビュー時の写真や会話をしている写真ばかりでは、あまり代わり映えしません。クライアントが実際に商品やサービスを利用しているシーンや、企業ロゴなどと一緒に写ったものなど、バリエーション豊かなカットを取り入れましょう。
キラーコンテンツは、読者に対して「その商品やサービスを購入・契約したい」と思わせることを目的としているため、何よりも「購入・契約したくなる情報」が必要です。
その商品やサービスを購入・契約したことで得られたメリットや成果を目立たせましょう。さらに、より具体的な数値やデータなど定量的な情報をタイトルや見出し内に取り入れることも効果的です。このような情報を目立たせることは、ユーザーの興味を惹きつけるだけでなく、上司や責任者にもその商品・サービスの購入・契約の話を通しやすくなるといったメリットもあります。
キラーコンテンツはどのような商品・サービスを販売している企業でも作ることができ、自社商品やサービスの魅力を思う存分にアピールできます。また、資料請求や問い合わせなどといった成果につながるコンテンツでもあるので、企画や設計、制作フローなどをしっかり決めて取り組むことが大切です。
当メディアを運営する株式会社ファングリーは、企業のコンテンツマーケティングをお手伝いするプロ集団としてさまざまなソリューションを提供しています。貴社の悩みから課題を洗い出し、解決するための具体的な施策内容やプランニングなどのご相談にお応えいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
執筆者
コンテンツディレクター/ライター
MIHO SHIMMORI
2023年ファングリーに入社。以前はWebマーケティング会社で約2年半コンテンツマーケティングに携わり、不動産投資メディアの編集長を務める。SEOライティングが得意。ほかにも士業関連や政治など複数メディア運営の経験あり。Z世代の端くれ。趣味はサウナと競馬と街歩き。
最新記事