YouTubeのような視聴するだけの動画ではなく、アクションを促すためのインタラクティブ動画をご存知でしょうか。ファングリーでは、業務提携パートナーであるMIL株式会社のプラットフォーム「MIL」を活用し、インタラクティブ動画をお客様に提供しています。
今回は、日本初のインタラクティブ動画制作プラットフォームの提供元、MIL株式会社が主催する第一回MILアカデミーにご招待いただき、参加してきました。
インタラクティブ動画について、またインタラクティブ動画を導入することで改善される効果について、セミナーの感想と共にお伝えしたいと思います。
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動画内にタップできる仕掛けを設置することで、視聴者が動画をタップし情報を確認したり、webページやお問合せフォームへ移動、スマホで直接電話をかけたりと、動画からそのままアクションを起こすことができるようにすることで、視聴者により深い視聴体験を体感してもらうことができるようになったのが、インタラクティブ動画です。
アクションだけではなく、ストーリー分岐の機能もあり、ユーザーは自分で動画のストーリーを選択しながら、動画の視聴を楽しむことができます。
更にユーザーのアクション1つ1つを計測することができます。
今まで動画を制作しても把握できなかったユーザーの興味ポイント、また成果につながっているのかわからないといった不安を解決できる次世代の動画といえるのではないでしょうか。
インタラクティブ動画の詳しい解説記事がありますので、活用方法の参考にしてください。
360°動画をインタラクティブにすることでリッチな動画コンテンツを作成することができます。
ユーザによる選択次第で、ストーリーが切り替わる動画を作成できます。
インタラクティブ化したすべての箇所を解析結果として確認することができます。
MIl独自の動画解析タグを使用すれば、視聴からコンバージョンまでの計測が可能です。
対象物が動いていても、高精度でタグが追跡するように設定を行えます。
※特許申請済み
動画内でクーポンを配布可能。事業者はクーポンの取得回数、使用回数を管理画面より確認できます。
動画内の特定の場所を指定することで、ユーザーを素早く指定した場所まで誘導できます。
動画終了後、視聴者とのエンゲージメントを高めるために、様々なアクションを設定可能。
フォーム機能を使用すれば動画内にアンケートや応募フォームを設置することができます。
視聴者はお気に入りに追加したタグを一覧画面でまとめて見ることができます。
動画内の電話リンクのタップで、視聴者はそのまま電話をかけることができます。
動画アドネットワークやDSP、SSPとの連携が可能。
MILアカデミーのプログラムは以下の通りでした。
※会場スポンサーのログリー株式会社
スピーカー:MIL株式会社代表取締CEO光岡さん
スピーカー:MIL株式会社セールスマネージャー一條さん
スピーカー:MIL株式会社取締役/アートディレクター阪本さん
モデレーター:MIL株式会社代表取締CEO光岡さん
スピーカー:株式会社スタヂオ・ユニの桑原さん
スピーカー:株式会社DNPコミュニケーションデザインの古澤さん
スピーカー:株式会社トラストリッジの上野さん
いくつかインタラクティブ動画のサービスがある中、MILのシステムの強みは3点
・非常にわかりやすいUIで設計されおり、コーディングの知識がない人でも、通常の動画を簡単にインタラクティブ化することができるプラットフォーム。
・豊富なインタラクションの実装、また、市場のニーズに合わせた機能のアップデートが頻繁に行われており、SaaS形のサービスのため常に最新の機能を利用することができる。
・管理画面を通じて、クリック位置、コンバージョンの数値の把握。それに基づいてインタラクティブ動画の改善を図れる。
簡単にインタラクティブ動画を作成できるだけではなく、通常のYouTubeなどの動画と違い、ユーザーの視聴したデータを確認し、動画の内容やMILのタグ設定などを都度調整できることでコンバージョンへとつながるように改善できます。
※画像:MILアカデミーにて、スピーカーの一條さん登壇の様子
香川照之さんがデザイン監修する昆虫デザインブランド「Insect Collection」。SNSのバナー広告を使い、ECサイトへの遷移させるというWEBのプロモーションを行われていました。
より、ブランドに対するテーマや服への理解を持ってもらい購入につなげるため、SNSのバナー広告からインタラクティブ動画で一度服を視聴してもらい、ECサイトへの送客を行う施策を行いました。
その結果、バナーから直接ECサイトに送客するよりも、インラクティブ動画を間に挟み視聴させた人の方がCVRとCPA共に改善されました。
当初、動画を挟むことで、購入までのステップが増えるため、購入数がが減少するという不安もありましたが、それよりもインタラクティブ動画を視聴してもらうことで、ブランドへの好意度、購買意欲、商品のイメージを理解でき、結果的にCVRとCPAが改善。結果的には2019年4月実績値として、CVR2.15%の結果になったと一條さんは言います。
SNSなどの広告はすでに実施している企業が多い中、なかなかCVRの改善に苦戦しているようであれば、業界によっては活用してみることをお勧めします。
公式LPサイトの中に2つのインタラクティブ動画を設置。LPサイトに設置されたインタラクティブ動画からチケット購入ページへの送客という流れで構成されております。
公開当初、ロングver.は1.74%のリンククリック率、視聴完了率は8.0%と、ショートver.と比べて改善の余地がある数値に留まっていました。
そこでMILの管理画面から1秒単位での分析を行い、離脱ポイントを把握し、改善を実施。具体的には離脱の多い10秒以内にタグを追加、他にもインタラクション地点を追加しました。
結果、ロングver.の1.74%のリンククリック率が17.7%に、視聴完了率は8.0%が29.0%へ改善されたようです。
他にも、インタラクション率(エンゲージメント率)25.4%も146%まで改善され、4人に1人のアクションから、1人1.5回のアクションへ促すことができています。
再生5秒間の離脱が多いことに気づき、タグを意識して改善したことにより、離脱を防ぎ、視聴完了率とリンククリック率の改善が成功されたインタラクティブ動画ならではの手法でした。
※画像:MILアカデミーにて、スピーカーの一條さんがご紹介された資料
他にも、MILのシステムでは、市場のニーズに合わせて最新機能のアンケート機能や360度動画機能の追加もされ、今後もさらにアップデートが続けられていくと感じました。
多くのパートナー会社から、課題や成功事例などの意見を求めて、改善を繰り返し、日々進化しているMILのインタラクティブ動画制作プラットフォーム、今後も期待しています。
インタラクティブ動画では、
・動画内のポップアップから商品の詳細情報の表示、更にサイトへの送客を行う。
・ストーリーで動画内を回遊させて視聴時間を伸ばし、情報を認知してもらう。
・アンケートフォームを設置してアンケートの実施を行う。
など、アクションのゴール設計を行うことができます。MILの使い方は、動画の登録、タグ付けから機能の追加、インタラクティブした動画の公開と3ステップから簡単に行えますが、多くのテクニックがあることを阪本さんからご説明いただきました。
画像:MILアカデミーにて、スピーカーの阪本さん登壇の様子
動画再生前の静止画を設定できます。何も設定を行わないと、動画の1フレーム目が表示されてしまうため、動画の内容がわかる画像へ変更。
「動画内に出てくるポイントをタップしよう!」といったアクションを促す表示を行うことで、動画を触れると認識していないユーザーをよりアクションへ促すことができます。
静止画で動画をタップできると認識させるだけではなく、動画のシーンの中にアクションを促す演出を加えることが必要です。例えば、選択画面の5秒後に指のアクション画像を動画のシーンに表示させることで、5秒経過してもアクションを行わなかったユーザーへタップ、クリックすることを促すことができます。
何も設定しないとMILのロゴがローディング画面に表示されます。企業のロゴ、サービスロゴへの変更することでブランドイメージを崩さない動画に設定できます。
URLをシェアされた際に表示されるOGP画像は、動画内容が一目でわかる画像の内容に変更。
また、サイトのブックマークの際に表示されるファビコンも企業、サービスロゴへ変更します。
動画内のタップ、クリックできるタグについてもMILの初期設定の画像を使用して制作できますが、ブランドの世界観などを崩さないためにはオリジナルなタグ画像を設定することや、指マークを表示させ、ユーザーにタップできるという意識を与えることがアクションを促すポイントになります。
また、公開前にユーザーテストをすることが必要だと阪本さんは言います。タグが動画に馴染みすぎることでタグに気づかないユーザーがでてしまう恐れがあります。少し違和感のあるくらいの画像を設置することがタップ、クリックさせるポイントのようです。
インタラクティブ動画自体のユーザへの浸透はまだ高いとは言えないかもしれませんが、ユーザーへの情報を訴求するだけではなく、ユーザーの動きを分析できるのは非常に魅力的なポイントだと思います。ファングリーではインタラクティブ動画の制作はもちろん、コンテンツ、webサイト、DTPとコンテンツ領域を広げていますが、ユーザーに刺さりやすいポイントからコンテンツ制作に活かしていくことや、各チャネルの連動なども今後期待できると思っています。
今回のMILアカデミーへのご招待及び、ブログ掲載を快く承諾していただきましたMIL株式会社様、ありがとうございました!
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