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商談で「比較される会社」と「相談される会社」の違いとは?成約率を高める商談前コンテンツの重要性

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株式会社ENVYより寄稿いただいた内容を掲載しています。

「広告やSEO、SNSなどを活用して問い合わせ自体は獲得できているのに、商談になると他社比較の中で埋もれて失注してしまう」

「せっかく商談につなげても、サービス説明や料金説明ばかりになってしまい、成約率がなかなか高まらない」

このようなお悩みを抱えている企業のご担当者も多いのではないでしょうか。

一方、同じように獲得した問い合わせにもかかわらず、最初から「この会社に相談したい」という温度感で始まる商談も存在します。実際、商談の場ではなく商談前の時点でこうした差が生まれているケースがほとんどです。この違いは、何なのでしょうか。

本記事では、比較される商談と相談される商談の違いを整理しながら、商談前に相手の理解を進めるために必要なコンテンツを解説します。

問い合わせは来るのに、商談になると比較されるのはなぜ?

広告やSEO、SNSなどを活用し、問い合わせ獲得に力を入れる企業は増えています。しかしその一方で、「商談になると比較される」という課題に直面するケースも少なくないでしょう。

とくに最近のBtoB商談では、オンライン商談が隠れコンペ化している状況があります。例えば、資料請求が来たので打ち合わせを設定したものの、実際にはお客様の中で以下の状態になっているというケースです。

  • 一括資料請求をしている
  • 比較サイト経由で複数社に問い合わせをしている
  • 同業数社の資料を並べて比較している

問い合わせが来た時点では、まだお客様の頭の中で「この会社にお願いしたい」と決まっているわけではありません。

複数社の話を聞き、その中でもっとも良さそうな会社を選ぶ。今日のBtoB商談では、この「隠れコンペ」の流れが当たり前になっています。

その結果、商談は比較前提で始まりやすくなり、成約率も安定しづらくなっています。そのため多くの企業では、問い合わせ後の商談が比較される前提で始まってしまっているのです。

一方、最初から「相談」として始まる商談もある

一方で、初めから「この会社に相談したい」という状態の商談もあります。

こうした商談では、複数社を比較するために問い合わせをしているのではなく、「まずこの会社に話を聞きたい」という前提で問い合わせが来ます。

そのため商談時の会話も、「うちの場合、どこから整理すべきですか?」「このケースだと、どう進めるのが良いですか?」というように、比較のための情報収集ではなく相談から始まります。

すなわち、商談前の時点で以下についてすでに理解や納得感がある状態です。

  • どんな考え方の会社なのか
  • どんな課題に強いのか
  • どんな進め方をするのか

同じサービスでも、「比較される商談」になる会社と「まず相談したいと思われる商談」になる会社があります。この違いは、商談前にどれだけ理解されているかで決まります。

理解が深まった会社に相談したくなる

人は、いきなり「この会社にお願いしたい」と思うわけではありません。情報を収集し、その中で「これは自分(自社)に関係がありそう」と感じ、「なるほど、そういうことか」と理解し、「この会社なら任せられそうだ」と感じたときに初めて「相談したい状態」になります。

人の理解や感情は、以下のように段階的に変化していきます。

1. 情報収集

気になって調べている状態

2. 共感

「これ、自分のことだ」と感じる状態

3. 理解

「なるほど、そういうことか」と整理される状態

4. 信頼

「この会社なら任せられそう」と感じる状態

5. 有効商談

すでに一定の理解や納得感があるため、説明ではなく相談から始まる状態

「比較される商談」とは、この階段の途中で商談化している状態を指します。これに対し、商談前の時点で自社への理解がある程度進んでいる状態なのが「相談ベースで始まる商談」と言えるでしょう。

施策の役割は、集客ではなく「理解を進めること」

多くの企業は、広告やSEO、SNS、ウェビナーなどを「集客施策」として分けて考えています。しかし本来重要なのは、「どの施策をやるか」ではありません。それぞれの施策を通じて、相手の理解をどこまで進められるかです。

そして、段階的に変化する人の理解や感情ごとに必要なコンテンツは変わります。ここでは、各段階で必要なコンテンツを整理して紹介します。

情報収集|「役立つ会社」と認識してもらうこと

情報収集段階の相手は、まだサービスを比較検討していません。

この段階で重要なのはサービスを売り込むことではなく、「この会社は役に立つ情報を提供してくれる会社だ」と認知してもらうことです。実際、集客がうまくいっている会社ほど、自社の知識やノウハウをかなりオープンに公開しています。

一方で、「大事な情報は契約後に話す」という考え方では、相手の興味が続きません。

むしろ無形商材では全体の7〜9割近い情報を無料で公開し、本当に重要な1〜3割を有料支援として提供するくらいの設計のほうが、「この会社、詳しいな」「もっと知りたい」という状態につながりやすくなります。

共感|人は、自分に関係があると思えたときに初めて真剣に聞く

共感フェーズで重要なのは、相手に「これは自分に関係ある話だ」と思ってもらうことです。

人は自分と関係がないと感じた瞬間、情報を真剣に処理しなくなります。そのため、どれだけ専門性が高くて有益な情報でも、自分には不要で役に立たない情報だと思われてしまったら読まれることはありません。

重要なのは「何を伝えるか」より前に、「なぜあなたに関係あるのか」に接続することです。

例えば、「コンテンツマーケティングについて解説します」と言われても、それだけでは多くの人は興味を持ちません。

しかし、以下のような具体的なターゲットに役立つ話であることを伝えれば、受け取ったユーザーは自分ごと化しやすくなります。

  • SEO記事は増やしているのに、商談では結局、他社との違いは何ですか?と聞かれる会社
  • 問い合わせ後の初回商談が、毎回サービス説明と料金説明だけで終わってしまう会社
  • 記事や事例はあるのに、商談前に、この会社に相談したい、という温度感が作れていない会社

これは、内容が変わったわけではありません。その知識が自分の仕事や課題とどうつながるのかが見えたことで、「これは自分に必要かもしれない」と感じる状態になったのです。だからこそ、発信や営業では「何を売るか」だけではなく、「どう接続すると相手が自分ごと化するか」という視点が重要になります。

理解・信頼|支援を疑似体験してもらうこと

理解・信頼フェーズで重要なのは、「その会社に相談すると、どう問題を整理してくれるのか」を疑似体験してもらうことです。そのためには、単にノウハウや成功事例を説明するだけではなく、以下のように思考プロセスや提供プロセスまで見せることが重要になります。

  • どこから問題を見るのか
  • 何を優先して確認するのか
  • どういう順番で整理するのか
  • なぜその判断になるのか

そうすることで、「この会社に相談すると、こうやって整理してくれるのか」という疑似体験が生まれるのです。

例えば、講演やウェビナーの質疑応答で、以下のような「求人を出しているのに応募が来ない」という相談があったとします。

質問者
質問者

求人を出しているんですけど、全然応募が来ないんですよね。Indeedとかの求人媒体に出してるのに…。

登壇者
登壇者

まず求職者が最初に見るのは、「どの媒体に出しているか」ではなく「どんな会社として見えているか」ですね。

質問者
質問者

どんな会社として見えているか、ですか?

登壇者
登壇者

はい。多くの会社は、「Indeedに載せる」「求人広告を回す」みたいに、どこに掲載するかを重視するんですけど、その前に整理すべきことがあります。

例えば、

  • どんな働き方の会社なのか
  • どんな価値観を大事にしているのか
  • どんな人が合うのか
  • どんなルールで働くのか

このあたりですね。

質問者
質問者

確かに、そこまで整理できてないかもしれません…。

登壇者
登壇者

整理できてないケース、めちゃくちゃ多いです。

例えば、

  • 成果重視なのか
  • チームワーク重視なのか
  • 自由度が高いのか
  • 細かく管理する会社なのか

によって、合う人って全然変わるんですよ。

でも、多くの会社はその部分が曖昧なまま、「仕事内容」や「条件」だけを求人に載せています。すると、求職者からすると他社との違いが分からないので、結局条件比較になりやすいんです。

質問者
質問者

なるほど…。確かに仕事内容ばかり書いてます。

登壇者
登壇者

あと重要なのが、採用ページって「応募を増やすページ」ではなく、「この会社ってどんな雰囲気なんだろう」を理解してもらうページなんですよ。

質問者
質問者

どういうことですか?

登壇者
登壇者

例えば、

  • どんな人が働いているのか
  • どんな考え方の会社なのか
  • どんな働き方なのか
  • どんな価値観を大事にしているのか

が見えると、「この会社、自分に合いそうだな」が作れるんです。

逆に、その情報がないと、求職者は条件でしか比較できません。

質問者
質問者

確かに、求人媒体だけで勝負してました…。

登壇者
登壇者

しかも、採用って「良く見せること」が重要なんじゃないんです。

大事なのは入社前に伝えていた会社像と、入社後の現実を一致させることなんですよ。
例えば「自由な社風」と言っていたのに、実際はかなり管理される会社だったら、当然ギャップが生まれますよね。

質問者
質問者

それ、ありそうです…。

登壇者
登壇者

だから採用って「求人媒体テクニック」ではなく、
「どんな会社で、どんな人に来てほしいのか」を管理することなんです。

その上で、

  • SNS
  • YouTube
  • 採用ページ

なども使いながら、「この会社、自分に合いそうだな」という状態を作っていきます。

質問者
質問者

なるほど…!具体的に相談させてください!

登壇者
登壇者

ぜひ、一緒に整理していきましょう!

この相談の流れを見ていると、「この会社は求人媒体のテクニックだけを見ているわけではなく、採用を会社全体の価値観設計として見ているんだ」と伝わります。

人は単に知識量が多い会社を信頼するわけではありません。どう問題を捉え、どう整理し、どう設計していくのか。そのプロセスに触れたときに、「ここに相談すれば自社の問題も整理してもらえそうだ」という感覚が生まれるのです。

まとめ|これからのBtoBマーケティングで重要なのは「商談前」

問い合わせ数を増やすためのマーケティング施策は、多くの企業が取り組むようになりました。しかしその一方で、商談は他社との比較前提で始まるケースが多くなり、「複数社を比較した上で一番良さそうな会社を選ぶ」という流れが当たり前になっています。

だからこそ重要なのは、「どう集客するか」だけではありません。商談前の時点で以下のような理解や納得感をどこまで積み上げられるかが鍵になります。

  • 役立つ情報を発信している会社だ
  • これは自分に関係がある
  • この会社は、こうやって問題を整理してくれるのか
  • この会社なら任せられそうだ

つまり、これからのBtoBマーケティングで重要なのは、単に問い合わせを増やすためのコンテンツだけではなく、商談前に理解を進めるコンテンツを増やすことなのです。

Shun Miyatsu

執筆者

株式会社ENVY 代表取締役社長

Shun Miyatsu

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関西大学理工学部在学中にWeb制作・メディア運営・ECサイト運営を経験し、その後、BtoB向けウェビナー代行サービス「セミナーBPO」を創業。これまで240社以上・3,500回以上のウェビナー支援を行い、無形商材を扱う企業を中心に、商談前に理解・信頼を形成する営業導線を構築。企画設計・資料制作・集客・運営までを一気通貫で支援し、成約率20〜30%のウェビナー施策を多数実現している。現在はセールス・マーケティング領域のメディアへの寄稿や、経営者向けウェビナー登壇なども行っている。

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