※アムール株式会社より寄稿いただいた内容を掲載しています。
手頃な価格のLLMOコンサルティングサービスが増えている一方で、支援範囲(診断のみか、実装まで伴走するか)や効果測定の方法は事業者によって大きく異なります。「価格が安いから」「実績社数が多いから」といった理由だけで選んでしまい、契約更新のタイミングで成果を説明できずに困る——という失敗も少なくありません。
本記事では、中小BtoB企業がLLMOコンサルを選ぶ際に押さえておきたい判断軸を整理し、おすすめ5社の比較や向いている企業の特徴、目的別の選び方、LLMOコンサル選びでよくある失敗パターンやその対策について解説します。
目次
LLMOコンサル選びで失敗しないためには、以下の4つの軸を事前に確認することが重要です。
LLMO(Large Language Model Optimization)とは、わかりやすく言えばChatGPTやGeminiなどの生成AIに自社名が推薦される状態をつくる施策のこと。AI検索時代には、検索順位を上げるための「SEO」だけでなく、AIの回答内で言及・引用されるための情報設計が必要になります。この4つの判断軸を確認することで、中小企業でも失敗リスクを最小化できます。
月額・初期費用・最低契約期間が公式サイトまたは提案書で事前に確認できないLLMOコンサルは、発注後の追加費用が発生しやすく、費用対効果の検証ができなくなる恐れがあります。料金体系を明文化している会社を選んでください。
LLMOコンサルの料金体系はまだ業界全体として整備途上であり、支援範囲(診断のみ/実装・外部掲載込み)によって費用が大きく変わります。初回の相談・提案段階で、月額・初期費用・最低契約期間の3点を書面で確認することをおすすめします。
自社サイトの改善にのみ対応するコンサルと、比較サイト掲載・プレスリリース・口コミ収集まで支援してくれるコンサルでは、AIに推薦される速度と精度が大きく異なります。
AIは自社サイトだけでなく、比較サイト・業界メディア・口コミ・プレスリリースなど複数の情報源を参照して回答を生成します。そのため、自社サイトの改善だけに特化したコンサルでは、外部情報源を通じた推薦率向上が見込みにくくなります。支援範囲を、契約前に必ず確認しておきましょう。
「なんとなくAIに出やすくなった」では投資判断ができないため、ChatGPT・Gemini・Perplexityなどの複数AIにおける推薦率と引用率を定点計測してレポートできる体制があるかを契約前に確認しましょう。
LLMOの効果測定は、SEOのように可視化できる仕組みがまだ整っていません。「AI経由の問い合わせ数」「指名検索数の推移」を先行指標とし、月次でどの指標をどう計測・報告するかを明示できるコンサルを選ぶことにより、投資判断が可能になります。目標を設定できないコンサルの場合、効果測定の体制そのものが整備されていない恐れがあります。
「●●業界の支援実績あり」という抽象的な記載では自社への適合度を判断できないため、引用率やAI経由問い合わせ数などの具体的な成果数値が公開されているコンサルを選びましょう。具体的な実績があれば、施策の再現性を見極めやすくなります。
中小BtoB企業のLLMO対策は、業種・ターゲット・購買意思決定の構造によって最適な施策が異なります。製造業・SaaS・士業など、自社と近い業種での支援実績と成果数値(AI経由問い合わせ数や推薦率の変化など)が公開されているコンサルを優先することで、投資対効果の見通しが立てやすくなります。
以下の選定基準と比較表をもとに、自社の課題に合った会社を絞り込んでください。
本記事では、以下の3条件を満たす企業の中から5社を執筆者が選定しています。特定の会社を恣意的に推薦する意図はありません。
※各社の情報は2026年8月時点の公式サイト・比較メディア掲載情報に基づいています
※料金・実績・支援内容は変動する場合があります
比較軸は前章で紹介した「4つの判断軸」に対応させており、優劣を記号で示さず事実ベースの記述で整理しています。
| 会社名 | 費用の目安 | 支援範囲 | 効果測定・レポート | 主な対象企業 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| アムール株式会社 | 月額5万円〜(3か月契約)※公式サイト掲載料金 | 診断・サイト改善・外部PR・比較メディア掲載・口コミ収集まで一気通貫 | 複数プロンプト×複数AIの定量モニタリング。推薦率・引用率を月次レポートで提供 | BtoB中小企業(製造業・SaaS・士業など) | 定量計測基盤を持ち、推薦率を数値で追いながらPDCAを回せる体制 |
| 株式会社LANY | 要問い合わせ | 戦略設計・コンテンツ制作・外部掲載支援 | 月次レポート提供。LLMO Lab独自の計測手法を保有 | BtoB中小〜中堅企業 | LLMOコンサルティングサービスを提供。自社でLLMO Labリサーチメディアを運営 |
| 株式会社Speee | 要問い合わせ(主に中堅〜大手向け) | 戦略・コンテンツ・外部掲載・自社比較記事での露出 | 定量計測基盤あり(AI Visibility Score™)。LLMOコンサルおすすめ記事を自社運営 | BtoB中堅〜大手企業 | 自社比較記事を運営。AI Visibility Score™による計測指標を保有 |
| 株式会社Faber Company | 要問い合わせ | 戦略・コンテンツ制作・ミエルカGEOツール提供 | ミエルカGEO(計測ツール)により定量把握が可能 | BtoB中小〜大手企業 | ミエルカGEOによるツール×コンサルの一体提供 |
| ナイル株式会社 | 要問い合わせ | 戦略・コンテンツ・SEO統合支援 | 月次レポート。SEO×LLMO統合での報告体制 | SEOと統合したいBtoB企業 | SEOコンサルティングとの統合支援を提供 |
比較表の各社について、強みと向いている企業の特徴を整理していきます。
アムールは診断から比較メディア掲載・PR・口コミ収集まで一気通貫で支援しているLLMOコンサルです。複数プロンプト×複数AIによる定量モニタリングレポートを月次提供することで、中小BtoB企業が投資判断できる状態を作ります。
最大の特徴は、ChatGPT・Geminiなど複数AIに対して多数のプロンプトを定点計測し、推薦率・平均推薦順位・引用URLを月次でレポートする仕組みを持つ点。実績として、支援クライアントでのAI経由問い合わせ数の改善事例を複数保有しており、数値ベースでPDCAを回せる体制が整っています。
月額5万円からのスモールスタートプランがあり、中小企業がリスクを抑えて試験的に始められる点も特徴。向いているのは推薦率を数値で追いながらPDCAを回したいBtoB中小企業、外部メディアへの掲載支援まで含めた一気通貫の支援を求める企業です。
LANYはLLMOコンサルティングサービスを提供しており、自社で「LLMO Lab」というリサーチメディアを運営しながらAI購買行動に関する独自調査を実施・発信しています。SEO専門書籍を複数出版しており、SEOとLLMOを統合的に支援する体制を持っていると言えます。
向いている企業は、既存SEO施策を維持しながらLLMOを追加したい企業、SEOとLLMOを統合的に管理したい中小〜中堅規模のBtoB企業です。
Speeeは独自指標「AI Visibility Score™」による定量計測基盤を持ち、それを用いてAEOコンサルティング(LLMO・AIO・GEO対策)サービスを提供しているLLMOコンサルです。また、自社でLLMOコンサルのおすすめ記事メディアを運営しており、LLMO関連の比較・解説記事コンテンツは、LLMOコンサルの選定を検討している企業にとって有用な情報となっています。
向いているのは、LLMOの計測体制と外部露出を同時に強化したい中堅〜大手規模のBtoB企業です。
Faber CompanyはミエルカGEOという計測ツールを保有し、GEO(生成エンジン最適化)・LLMO対策を専門に支援するサービスを提供しています。
ミエルカGEOは、公式に提供されているAI検索上の表示状況を可視化・分析できるツールです。ツール導入とコンサル支援を一体で提供できるため、計測基盤の構築と施策実行を同一ベンダーに任せたい企業、LLMOの定量計測を内製化したい中小〜大手規模のBtoB企業に向いています。
ナイルでは、長年のSEOコンサルティング実績を基盤に、LLMO対策をSEO施策と統合する形でLLMOマーケティング支援サービスを提供しています。また、月次レポートではSEO指標とLLMO指標を統合して報告する体制も持っています。
向いているのは、SEO施策とLLMO施策を統合管理したいBtoB企業、SEO実績のある会社にLLMOも合わせて依頼したい企業です。
目的によって最適なLLMOコンサルは異なるため、自社の現状と照らし合わせて選ぶ必要があります。
推薦率や引用率を月次で定点計測してレポートしてほしい場合は、複数AIへの対応モニタリング基盤と具体的な計測指標(推薦率・平均推薦順位・引用URL)を明示できるコンサルを最優先で選びましょう。
「何が変わったかわからないまま期間が過ぎた」という失敗を防ぐために、契約時点でKPI(何を・どの頻度で・どのツールで計測するか)の合意を取ることが重要です。月次レポートのサンプルを見せてもらえるコンサルを優先することをおすすめします。
既存SEOの運用を継続しながらLLMO対策を追加したい場合は、SEO専門メディアへの掲載実績と比較記事への外部掲載支援の両方を持つコンサルを選ぶことで、複数AIプラットフォームでの露出を効率的に実現できます。
AIプラットフォームによって、参照しやすい情報源には傾向があるとされています。SEO系メディアとPR系メディアへの露出を並行し続ければ、複数AIで推薦機会を広げられます。既存SEOの運用を続けながらLLMO対策を追加する場合は、SEO施策との連携設計を得意とするコンサルへの相談が有効です。
月額5万〜10万円のスモールスタートプランを持つLLMOコンサルに診断から依頼し、成果が確認できた段階で支援範囲を広げるという段階的なアプローチが、中小BtoB企業が失敗のリスクを最小化しながらLLMO対策を始める最も現実的な方法です。
推薦率が動き始めたら、外部掲載・PR支援を追加するというステップアップ方式で検討しましょう。まず「どのプロンプトで競合が推薦されていて、自社は推薦されていないか」を診断することで、優先して手を打つべき箇所が明確になります。
LLMOコンサル選びで最も多い失敗は、「費用の安さだけで選んでしまい、支援範囲を確認しない」「成果指標を定義せずに契約する」「外部メディア掲載を含まないプランのため内製対応だけで終わる」の3つです。
月額の低いプランでLLMOコンサルと契約したにもかかわらず、「診断レポートの提出のみで実装・外部掲載は自社対応」という内容だったために、相当期間が経過してもAIへの推薦数がまったく変わらない――というケースがあります。
対策としては、契約前に「提供物のリスト」を書面で取得することをおすすめします。「診断レポート」「施策実行」「外部掲載支援」「月次レポート」のうち何が含まれるかを一覧でチェックし、自社に必要な項目がすべて含まれているかを確認してください。
「AIに引用されるようになる」という定性的な目標だけで契約すると、一定期間後に「成果が出たかどうか判断できない」状態になり、継続か解約かの意思決定が感覚頼りになります。
契約時に「AI経由の問い合わせ月〇件」「ターゲットプロンプト〇件で推薦率〇%」といった具体的な数値目標と計測方法を合意することが、投資判断を可能にする唯一の方法です。
AIは自社サイトだけでなく比較サイト・業界メディア・口コミなど複数の情報源を参照するため、自社サイト改善のみで完結し、外部露出のためのアプローチを放置してしまうと、競合が比較記事上位に掲載されている状況では推薦率の改善が期待しにくくなります。
AI検索での推薦率を上げるには、自社サイト(オウンドメディア)の改善と外部情報源(比較メディア・プレスリリース・口コミ)への掲載を並行して進める必要があります。契約前に「外部メディア掲載支援は含まれるか」「プレスリリース配信の実績はあるか」を必ず確認してください。
LLMOコンサルの費用は支援範囲・契約形態によって異なります。スモールスタートプランを用意している会社では月額数万円から始められる場合もありますが、フルサービス対応の場合は月額数十万円からそれ以上になるケースもあります。
診断レポートのみ提供するプランは費用が抑えられる傾向がある一方、実装・外部掲載支援が含まれないため推薦率の改善には時間がかかります。月額費用だけでなく「支援範囲あたりの費用」で比較することをおすすめします。
AIの回答内に自社名が登場し始める時期は、支援内容・対象業種・外部メディアへの掲載速度によって大きく異なります。コンサル各社の知見として数か月単位で先行指標(比較記事掲載本数・AI経由流入数)が動き始め、ビジネス指標への波及はさらに時間を要する場合があります。
LLMO対策の効果は一度に現れるものではなく、比較記事への掲載・プレスリリース配信・口コミ収集を積み上げていくことで徐々に推薦率は上がっていきます。着手から一定期間で投資判断できるよう、月次の先行指標を追うための設計が重要です。
既存SEO施策を維持しながらLLMO対策を追加したい場合はSEO会社に依頼するほうが連携コストが低く、AIに推薦される状態を最短で作ることを最優先にする場合はLLMO専門会社のほうが施策の精度は高まります。
SEO会社がLLMO対策に対応しているかは、会社によって異なります。「比較メディアへの外部掲載支援」「推薦率の定量計測」の2点に対応できるかを確認することで、LLMOに本格対応しているかどうかを判断できます。
生成AIに相談してBtoBサービスを購入した経験のある意思決定者・担当者110名を対象にした調査(株式会社LANY・2025年8月実施)では、「サービス候補を比較検討する段階」で生成AIを活用していると答えた割合が55.5%に達しています。
この調査対象は「生成AIに相談して契約・購入した経験者」に限定されたものですが、AIを活用した購買行動が一部のBtoB購買担当者に根付きつつあることを示しています。対策を進める競合企業が比較記事上位の掲載枠を先に確保していく状況が見込まれるため、対応時期の検討を早めることは選択肢のひとつです。
出典:株式会社LANY「生成AI時代におけるBtoB商材の購買行動調査」
LLMOコンサルを選ぶ際は、費用の透明性・支援範囲の広さ・効果測定体制・事例の公開度の4軸で比較し、自社の目的(推薦率の数値化/SEO統合/スモールスタート)に合ったパートナーを選ぶことで成果につながりやすくなります。
まず「どのプロンプトで競合が推薦されていて、自社は推薦されていないか」を診断することが最初のステップ。診断を経て施策の優先順位を決め、外部メディアへの掲載・PR配信・口コミ収集を積み上げていくことで、一定期間後に投資判断できる状態を作れます。
当社では、LLMOコンサルに関する無料相談を受け付けています。どのプロンプトで自社が推薦されているか(推薦されていないか)の現状診断から対応しておりますので、こちらからお気軽にご相談ください。
執筆者
沖野 耕基
アムール株式会社 代表取締役。立命館大学卒業後、MBAを取得し、船井総合研究所で企業のデジタルマーケティング支援に従事。独立後は、AI検索最適化(AEO/GEO/LLMO)を専門に、独自のAI回答分析に基づく戦略設計からWeb改善、コンテンツ制作、外部PRまで一気通貫で支援。生成AI活用普及協会(GUGA)シニアパートナー。
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